ビザと入国

中国入国手続き完全ガイド:入国審査・税関申告のすべて

中国到着後の入国手続きをステップごとに解説。到着カードのオンライン事前記入から指紋採取、税関の赤・緑チャンネルの使い方、申告が必要なものと持ち込み禁止品まで、日本人旅行者が知っておくべきポイントをわかりやすくまとめました。

11 分で読めます 2374 閲覧

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。これらのリンクを通じて購入された場合、追加費用なしで少額のコミッションを受け取ることがあります。これは無料の旅行ガイドの作成を支援するために使われます。

中国への入国手続きは、初めての方が想像するよりもずっとスムーズです。ただし、事前に把握しておくべきポイントがいくつかあります。特に重要なのは、到着カードのオンライン事前記入の方法、税関申告が必要になるケース、そして絶対に持ち込めない禁止品目です。このガイドでは、飛行機を降りてから出口を出るまでの全プロセスを順を追って説明します。通常、入国から出口まで30〜60分程度が目安です。制度や基準値は変更されることがあるため、渡航前には必ず最新の公式情報もご確認ください。

💡 日本人旅行者へのアドバイス:中国の入国手続きは全体的に整備されており、上海浦東・北京首都・広州白雲などの主要空港では日本語対応スタッフや日本語表示があります。事前準備をしっかりすれば、スムーズに入国できます。
International travelers in the arrivals hall going through China immigration at a modern airport

入国前に済ませよう:到着カードのオンライン事前記入

中国に入国するすべての外国人旅行者は、到着カード(入境卡/にゅうきょうか)の提出が必要です(一部免除あり)。以前は機内で紙のカードに記入するのが一般的でしたが、2025年後半からオンラインでの事前記入が可能になりました。

到着カードは以下のいずれかの方法で事前記入できます:

  • 国家移民局(NIA)の公式ウェブサイト
  • 政府サービスプラットフォーム
  • 「移民局12367」アプリ
  • WeChat(微信)またはアリペイ(支付宝)のミニプログラム
  • 空港内のQRコードをスキャン

事前記入しなかった場合でも、空港の自動キオスクや紙のカードで対応できます。中国大使館の公式発表によると、電子版の到着カードは紙と同等の法的効力を持ちます。

💡 おすすめ:出発前夜、自宅の安定したWi-Fi環境でオンライン記入を済ませておきましょう。ホテルの住所(漢字表記)を手元に用意しておくと便利です。到着後の混雑した入国審査ホールでバタバタせずに済みます。

到着カードが不要な方

以下の7つのカテゴリーに該当する方は提出が免除されます:

  • 有効な外国人永住証(中国)を持つ方
  • 香港・マカオ居民の往来内地通行証(非中国人)を持つ方
  • 団体ビザまたは団体ビザ免除で入国する観光グループの方
  • 24時間以内の乗り継ぎで制限エリア内にとどまる方
  • 同一船で到着・出発するクルーズ旅客
  • 自動化ゲート(Eチャンネル)利用者
  • 到着する交通機関の外国人乗務員

※通常の観光ビザや短期商用ビザ、またはビザ免除での入国の場合は、到着カードの提出が必要です。

入国審査の流れ(ステップ別解説)

空港によって多少レイアウトは異なりますが、上海浦東・北京首都・広州白雲などの主要空港では基本的に同じ流れです。ここでは上海浦東国際空港の手順を基準に説明します。

Infographic of the three-step China airport arrival process: fingerprints, arrival card, border inspection

ステップ1:指紋採取

14歳以上70歳以下の外国人旅行者は、入国時に指紋の採取があります。入国審査カウンターの手前に自動指紋採取キオスクが設置されており、パスポートをスキャンして両手の指を置くだけで数秒で完了します。以前に中国に入国したことがあり、指紋データが登録済みの場合はさらにスムーズです。14歳未満と70歳超の方は一般的に免除されます。

💡 注意:ビザ申請時の指紋採取と、入国時の指紋スキャンは別のプロセスです。短期ビザ申請時に指紋採取が免除される場合でも、入国審査時のスキャンは別途必要です。案内板やスタッフの誘導に従って進んでください。

ステップ2:到着カードの提出・確認

オンラインで事前記入済みの場合は、このステップはすでに完了しています。未記入の場合は、入国審査前の記入スペースで記入してください。上海浦東空港では7か国語のサンプルが用意されています(日本語あり)。

ステップ3:外国人専用レーンでの入国審査

「外国人(Foreigners)」と表示されたレーンに並んでください。審査官にパスポートと到着カードを提示します。審査官は以下を確認します:

  • ビザまたはビザ免除資格の確認
  • 簡単な質問(滞在先、滞在期間、渡航目的など)
  • 顔写真の撮影
  • 入国スタンプの押印

※「どこに泊まりますか?」という質問が最も多いです。ホテルの予約確認画面のスクリーンショット(ホテル名・住所が見えるもの)を事前に準備しておくと安心です。

⚠️ 乗り継ぎビザ免除(144時間トランジットビザ免除など)でご入国の方へ:第三国への出発便のチケット(確定済み、日付入り)の提示が必要です。240時間トランジットの場合、240時間以内に第三国・地域へ出発する便の確定チケットと、残存有効期限が3か月以上のパスポートが必要です。乗り継ぎチケットを忘れずにすぐ取り出せる状態にしておいてください。

入国審査後:手荷物受け取りと税関

入国スタンプを押してもらったら、案内板に従って手荷物受取所へ向かい、荷物を受け取ってから税関へ進みます。中国の税関は多くの国と同様、赤・緑の2チャンネル方式です。

Red and green customs channels at a Chinese airport, marked Goods to Declare and Nothing to Declare
チャンネル対象者
緑チャンネル「申告なし」申告が必要なものを所持していない旅行者
赤チャンネル「申告あり」申告が必要な物品を所持している旅行者。申告書を記入して通過

通常の荷物であれば、ほとんどの観光客は緑チャンネルをそのまま通過できます。ただし、緑チャンネルを選ぶこと自体が「申告するものはない」という意思表示になります。中国税関の国際旅客通関ガイドによると、申告が必要なものを持ちながら緑チャンネルを通過した場合は違反となります。

電子申告(スマホで事前申告)

2025年4月から、WeChat(微信)またはアリペイ(支付宝)の税関ミニプログラムを使って、手荷物申告を電子的に事前記入できるようになりました。到着後は申告カウンターで確認するだけです。また、健康申告も同様のミニプログラムで入国前24時間以内に完了でき、バーコードを提示して体温チェックを受けます。

税関申告が必要なもの

以下のいずれかに該当する場合は、税関への申告が必要です:

  • 動物・植物およびその産品、微生物、生物製剤、人体組織、血液・血液製品
  • 金・銀・その他の貴金属(金および金製品は50グラム超で申告必須)
  • 免税限度額を超える個人使用品
  • 免税数量を超えるタバコ・アルコール類
  • 現金の携帯限度額を超える現金
  • 別送荷物、商業品、サンプル、広告資材

現金の携帯限度額

以下の金額を超える現金を携帯する場合は申告が必要です:

  • 人民元(RMB):20,000元超
  • 外貨:米ドル換算で5,000ドル超

※これらの基準は現物の現金に適用されます。クレジットカードやモバイル決済(アリペイ・WeChat Pay)の残高は対象外です。

個人使用品の免税限度額

2024年12月施行の税関規則による申告基準は以下のとおりです:

旅行者の区分申告が必要な金額
中国居住者(香港・マカオからの帰国)12,000人民元(RMB)超
中国居住者(その他の国・地域からの帰国)5,000人民元(RMB)超
非居住者(中国国内に残す物品)2,000人民元(RMB)超

日本人観光客の場合は「非居住者」に該当します。ただし、帰国時に持ち帰る予定の個人使用品(カメラ・ノートパソコン・スマートフォンなど)は申告対象外です。中国に置いていく物品(プレゼントなど)が2,000人民元(RMB)を超える場合に申告が必要です。

タバコ・アルコール・電子タバコの免税基準

免税は18歳以上の旅行者のみ適用されます。以下の数量を超える場合は申告が必要です(香港・マカオ以外の国・地域からの到着):

品目免税数量(香港・マカオ以外)免税数量(香港・マカオから)
アルコール飲料(アルコール度数12%以上)1,500ml以内750ml以内
紙巻きタバコ(加熱式含む)400本以内200本以内
葉巻(シガー)20本以内10本以内
パイプタバコ500g以内250g以内
電子タバコ本体2台以内
電子タバコポッド・組み合わせ品6個以内
電子タバコリキッド12ml以内
💡 ヒント:正確な税率や最新の基準値は、税関ホットライン12360(上海は021-12360)で事前に確認できます。渡航前に最新情報を確認することをお勧めします。

中国への持ち込みが禁止されているもの

以下の物品は「申告すれば持ち込める」のではなく、持ち込み自体が禁止されています。持ち込もうとした場合、没収や罰則の対象となります:

  • 武器・模造武器・弾薬・爆発物
  • 偽造通貨・偽造有価証券
  • 中国の政治・経済・文化・道徳に有害な印刷物、音声・映像メディア、記憶媒体
  • 強力毒物
  • 麻薬・向精神薬(アヘン、モルヒネ、ヘロイン、大麻など)
  • 生鮮果物、ナス科野菜、生きた動物、動物産品、動植物の病原菌・害虫、動物の死体、土壌、遺伝子組み換え生物材料
  • 疾病流行地域の食品・医薬品
⚠️ 日本人旅行者が特に注意すべき持ち込み禁止品:
  • 多肉植物(サボテン・エケベリアなど):「繁殖可能な植物」として持ち込み禁止。旅行中に購入してもお土産として持ち帰れません。
  • 象牙・絶滅危惧種の製品:持ち込み・持ち出しとも禁止。
  • 肉製品・乳製品・卵・生鮮食品・種子・植物:基本的に持ち込み制限があります。日本から食料品を持参する場合は渡航前に必ず確認してください。

ペットを連れての入国

犬または猫1頭まで(1人・1回の入国につき)持ち込み可能です。必要な条件:

  • 出発国の公式動物検疫機関が発行した有効な検疫証明書と狂犬病ワクチン接種証明書
  • マイクロチップの埋め込み
  • 到着後、税関指定施設での30日間の検疫(指定国・地域からの到着、有効なマイクロチップ、現地検疫合格などの条件を満たす場合は免除の可能性あり)

ペット同伴での渡航を検討されている方は、空港での即席対応は困難なため、必ず事前に関係税関事務所に確認してください。

入国後の重要手続き:通信と宿泊届出

税関を抜けた後、初めて中国を訪れる方がつまずきやすいポイントが2つあります。スマートフォンのネット接続と、宿泊届出(公安届出)です。

到着後すぐにネットに接続するには

地図アプリ、翻訳アプリ、決済アプリ(アリペイ・WeChat Pay)など、中国旅行には安定したネット接続が欠かせません。空港でのSIMカード購入も可能ですが、窓口の行列やパスポートによる本人確認など手間がかかります。多くの旅行者に便利なのは、出発前に設定しておけるeSIMです。Airalo などのプロバイダーで中国対応のeSIMデータプランを事前購入・設定しておけば、機内モードをオフにした瞬間から接続できます。

💡 出発前の準備チェックリスト:
  • 地図アプリ(百度地図・Google マップなど)のオフラインデータをダウンロード
  • 翻訳アプリの設定(DeepLや百度翻訳など)
  • アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)の外国人向け設定
  • ホテルの予約確認メールのスクリーンショット保存
中国ではVPNの使用や一部アプリの動作が制限される場合があります。詳しくはインターネット・VPNガイド中国SIMカード・eSIMガイドをご覧ください。

宿泊届出(公安届出)について

中国では、外国人旅行者は滞在先を公安機関に届け出る義務があります(住宿登记/しゅくはくとどけで)。

  • ホテル・旅館に宿泊する場合:チェックイン時にパスポートを提示すれば、ホテル側が自動的に届出を行います。特別な手続きは不要です。
  • 友人宅・個人アパート・民泊などに宿泊する場合:宿泊者本人またはホストが、到着後24時間以内に地元の派出所(交番)で届出が必要です。

届出を怠った場合、警告または1,000〜5,000人民元(RMB)の罰金が科される場合があります。なお、7つの省・地域では国家移民局のサービスプラットフォームや「12367」アプリを通じたオンライン届出のパイロット運用が始まっています。詳細はホテル予約・宿泊届出ガイドをご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q:機内で紙の入国カードを書く必要はありますか?

A:必ずしも必要ではありません。出発前にオンラインで事前記入するか、空港のQRコードをスキャンするか、自動キオスクを使うか、または従来通り紙のカードに記入することも可能です。オンライン事前記入が最も時間を節約できます。

Q:入国審査にどれくらい時間がかかりますか?

A:空港の混雑状況によりますが、通常は到着ゲートから出口まで30〜60分が目安です。複数のフライトが同時に到着するピーク時はもう少しかかることもあります。到着カードの事前記入とホテルの住所の準備で大幅に短縮できます。

Q:緑チャンネルをそのまま通過していいですか?

A:申告するものがなければ問題ありません。ただし、緑チャンネルの通過自体が「申告すべきものは持っていない」という申告行為になります。現金超過、タバコ・アルコールの免税超過、金50グラム超過、規制品などがある場合は必ず赤チャンネルを利用してください。

Q:処方薬は持ち込めますか?

A:個人使用目的の常識的な量であれば一般的に問題ありません。ただし、日本では合法な薬品でも中国では規制・禁止対象となる場合があります。薬は元のパッケージのまま持参し、処方箋のコピーも携行してください。麻薬・向精神薬は禁止されています。渡航前に特定の薬品について必ず確認してください。

Q:困ったときはどこに相談できますか?

A:以下の窓口が利用できます:

  • 入国・ビザ関連:国家移民局サービスホットライン 12367(24時間対応、多言語サポートあり)。海外からは +86-10-12367
  • 税関関連:全国税関ホットライン 12360(上海は 021-12360)

入国手続きの流れ(まとめ)

中国入国の流れをシンプルにまとめると:

  1. ✅ 到着カードをオンラインで事前記入(推奨)
  2. ✅ 指紋採取キオスクでスキャン
  3. ✅ 外国人専用レーンで入国審査(ホテルの住所を準備)
  4. ✅ 手荷物受取所で荷物を受け取る
  5. ✅ 申告なし → 緑チャンネル / 申告あり → 赤チャンネル
  6. ✅ eSIMまたはSIMカードでネット接続
  7. ✅ ホテルチェックイン時に宿泊届出(ホテルが代行)

申告が必要なものを必ず申告し、生鮮食品・肉製品・多肉植物・象牙製品などの禁止品は絶対に持ち込まないようにしましょう。ビザの資格確認と最新の基準値チェックを渡航前に済ませておけば、あとは案内板に従って進むだけです。

関連記事

最終更新:2026年6月

他の言語で読む

WaysChina アプリを入手

オフラインガイド、通貨換算、必須フレーズなど — すべてポケットに。

iOS・Android向け無料