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お手持ちの日本のカードでも、中国でアリペイ(Alipay、支付宝 Zhīfùbǎo)を使えます。アリペイは、中国本土以外で発行された主要な国際ブランドのクレジットカードとデビットカードを受け付けています。App Storeの掲載ページでも、外国人旅行者はクレジットカードを追加すれば中国全土の数千万の店舗で支払えると案内しています。設定は6つの短いステップです。アプリをダウンロードし、ご自分の電話番号で登録し(海外の番号で大丈夫です)、「International Version」(国際版)を選び、カードを追加し、アプリに求められたらパスポート情報を入力して、あとは支払うだけです。費用については、200元以下の支払いにはアリペイの手数料はかからず、200元を超える支払いには支払額全体の3%がかかり、正確な手数料は確定前の支払い画面に表示されます。以下では、使えるカード、画面ごとの設定手順、手数料と上限額、カードを追加できない時の対処、それでもだめな時の選択肢を順に説明します。

追加できるカード
海外発行のカードでアリペイを使えるかどうかは、「使う人」と「カードの種類」の2点で決まります。
まず、使う人の条件です。アリペイの海外カードサービスの対象は、中国以外の国籍のパスポートを持つ人と、香港・マカオ・台湾の住民です。外国のパスポートを持つ旅行者なら対象になります。
次に、カードの条件です。中国本土以外で発行され、主要な国際カードブランドのいずれかに属している必要があり、クレジットカードとデビットカードのどちらも使えます。中国の中央銀行である中国人民銀行は、2025年12月の旅行者向け決済ガイドで、UnionPay(銀聯)、Visa、Mastercard、JCB、ダイナースクラブ、Discoverを挙げています。日本でおなじみのJCBも、このリストに入っています。中国本土以外で発行されたUnionPayカードは、2024年11月に銀聯国際(UnionPay International)が発表して以来、アリペイにすべて追加できるようになっています。
条件が付くのはアメリカン・エキスプレスです。2025年2月25日から、アメリカン・エキスプレスが自社で発行したカードはアリペイに追加できるようになりましたが、中国本土以外の提携銀行が発行したアメックスのカードはまだ対応していません。お持ちのアメックスがアメリカン・エキスプレスから直接ではなく、提携先の銀行から発行されたものなら、アリペイ用には別のカードを用意しておきましょう。上の中国人民銀行のリストにはアメックスが載っていないので、それでも試す場合は、カード追加画面で受け付けられるかどうかを最終的な判断材料にしてください。
おすすめは、このリストにある主要ブランドのカードを1枚目にして、別ブランドのカードを予備にもう1枚持っていくことです。公式ページはクレジットカードとデビットカードについてしか触れていないので、頼りにする1枚は、実績のある銀行が発行した標準的なクレジットカードかデビットカードにするのがいちばん確実です。
登録とカード追加の手順
出発の数日前に、自宅のWi-Fiにつないで済ませておきましょう。登録は中国に着く前にできます。日本にいるうちに済ませておけば、何か問題が起きても、日本時間の受付時間内にカードの発行銀行(カード会社)へ電話できます。
- アリペイをダウンロードする。 App StoreかGoogle Playから入手します。アプリには英語の画面があります。本物のアプリかどうかは、開発元の名前で確認してください。米国のApp Storeでは「Alipay (Hangzhou) Technology」です。掲載ページには、アリペイは外国人ユーザーが自国や中国以外の場所で支払うためのものではないとも書かれているので、日本国内で使うことはできないと考えてください。
- 電話番号で登録する。 携帯電話の番号を入力して「Next」をタップし、画面の案内に従います。中国の番号は必要ありません。SMSの認証コードを受け取れる海外の番号なら使え、あとで中国のSIMカードを手に入れた場合は、アプリで登録番号をその番号に変更することもできます。アメリカン・エキスプレスのアリペイ利用ガイドには、メールアドレスやApple IDで登録する方法も書かれていますが、基本は電話番号での登録です。
- 「International Version」(国際版)を選ぶ。 登録が終わったら、「International Version」(国際版、guójì bǎn)を選びます。アリペイが旅行者向けに用意している版で、アプリ内の翻訳機能と通貨換算機能が付いています。
- カードを追加する。 ホーム画面の「Add Now」(今すぐ追加、立即添加 lìjí tiānjiā)をタップするか、「Me」から「Bank Cards」に進みます。名前、カード番号、有効期限、セキュリティコード(CVV)、請求先住所の入力や確認を求められますが、項目は変わることがあるので、画面の表示に従ってください。そのあとカードブランド側で入力内容が確認されてから、カードが使える状態になります。アリペイは、CVVをこの確認と支払いの認証にだけ使い、保存はしないと説明しています。
- 最初の支払いの前にパスポート情報を入力する。 カードで初めて支払う前に、パスポート情報(香港・マカオ・台湾の住民は、中国本土への往来用の通行証の情報)の入力を求められます。案内が出たら入力してください。
- 支払う。 「Scan」(扫一扫 sǎo yī sǎo)をタップしてお店のQRコードを読み取るか、「Pay/Collect」(付钱 / 收钱 fùqián / shōuqián)を開いて自分の支払いコードをレジの人に見せます。どちらの方法も、このあとの「できること・できないこと」の章で詳しく説明します。

手順5とは別に、パスポートの手続きがもう一つあります。その年の利用額が2,000米ドルに達すると、本人確認のためにパスポートのアップロードを求められ、確認が済むと上限が1回5,000米ドル、年間50,000米ドルに上がります。短い旅行ならたいてい2,000ドルには届きませんが、ホテル代を何回か払うと届くこともあります。大きな支払いを予定しているなら、この案内が出るものと考えて、パスポートを手元に置いておきましょう。
いちばんつまずきやすいのは、SMSの認証コードです。登録の時も、アプリがコードを送ってくる時も、日本のSIMでSMSを受け取れる状態にしておく必要があります。データ通信には中国のSIMや旅行用eSIMを使う場合も、日本の回線はオンのままにしておいてください。デュアルSIMのスマートフォンでの設定は、中国のSIMカード・eSIMガイドで説明しています。
手数料と上限額
数字はアリペイと公的ガイドの公表内容(2026年11月3日確認)。アリペイは手数料や上限を変更することがあり、支払い画面とアプリの表示が優先です。
アリペイの手数料。 1回の支払いが200元以下なら手数料はかからず、200元を超える支払いには(200元を超えた部分だけでなく)支払額全体の3%がかかり、正確な金額は確定前の支払い画面に表示されます。たとえば300元の夕食なら手数料は9元、150元の夕食なら手数料はかかりません。実際の金額は、毎回支払い画面で確認してください。返金を受けた場合は、手数料も返金額の割合に応じて戻ります。この料率はVisa、Mastercardなどの国際ブランドに適用されるもので、UnionPayカードを追加した場合も、支払い画面で手数料を確認してください。
アリペイの利用規約では、アリペイは合理的な手数料を請求でき、変更することもあるとされていて、現在の料率はサービスページの手数料のお知らせに載っています。実際には、ご自分に適用される金額は支払い画面で確認するのが確実です。
普段の買い物では、この手数料が気になることはあまりありません。屋台の食べ物、コーヒー、地下鉄、たいていのタクシーは200元以下に収まります。かさむのは、ホテル代のような1回の大きな支払いです。そうした支払いは、フロントでカードで直接払う方法とも比べてみてください。海外発行のカードが使えるカード端末がどこにあるかは、中国で国際ブランドカードを使うガイドで説明しています。
上限額。 2段階あります。
- パスポートをアップロードして本人確認をする前:年間の合計で2,000米ドルまで。
- パスポートをアップロードして本人確認をした後:1回5,000米ドル、年間50,000米ドルまで。これは中国人民銀行が外国人旅行者のモバイル決済向けに引き上げた上限で、以前は1回1,000米ドル、年間10,000米ドルでした。
アリペイは業務に応じて上限を決めていて、変更することもあり、現在の上限はアプリに表示されます。さらに、発行銀行が決めている上限(1回あたりの上限、1日・1か月の合計)もかかります。少額の支払いは通るのに大きな支払いだけ失敗する場合は、これらの上限のどれかが原因の可能性が高いです。
為替レート。 レートを決めるのはアリペイではありません。カードブランドと発行銀行が決め、最終的な金額はカードの利用明細に載る金額になり、為替差損は利用者の負担になります。
発行銀行の手数料。 アリペイの手数料とは別に、発行銀行が海外事務手数料を上乗せすることがあり、銀行によって1〜3%程度のことが多いので、出発前にカードの規約を確認してください。普段使いのカードにこの手数料がかかる場合、海外での支払い向けのカードとしてWiseやRevolutを持っていく旅行者も多くいます。どちらも、通常のデビットカード(実物のカード)なら、ほかのデビットカードと同じ手順で追加します。カード追加画面で受け付けられるかを確認し、選ぶ前に最新の手数料を今お使いの発行銀行のものと比べてください。
カードを追加できない時:原因と対処
カードを断られるのはよくあることで、たいていは解決できます。公式の案内が挙げている原因はいくつかに絞られるので、次の順番で確認してください。
- 発行銀行が止めている、または承認していない。 海外カードをアリペイに追加するには発行銀行による確認と承認が必要で、銀行によってはシステムがこの接続を認識できず、申請を断ることがあります。対処:カード裏面の番号に電話し、中国旅行のためにアリペイにカードを追加したいと伝えて、承認してもらってください。そのあと、もう一度試します。
- カードや銀行が対応していない。 カードを追加できるかどうかは、カードブランドと発行銀行にもよります。知られている例の一つが、アメリカン・エキスプレス自身ではなく提携銀行が発行したアメックスで、アリペイでは受け付けていません。対処:別のカード、できれば別ブランドのカードで試してください。
- 名前が一致していない。 カードの名義は、アリペイアカウントに登録した名前と一致している必要があります。対処:綴り、ミドルネーム、姓と名の順番を確認して、カード情報を入力し直してください。
- 入力内容が間違っている。 カードブランドは、入力したカード番号、有効期限、CVV、請求先住所を照合します。対処:ゆっくり入力し直し、請求先住所は発行銀行に登録してあるとおりに入力してください。
- カードは追加できたのに、支払いが失敗する。 多くの場合、原因は上限です。発行銀行の1回・1日・1か月の上限か、パスポートで本人確認をするまで適用される年間2,000ドルの合計上限のどちらかです。対処:アプリに求められたらパスポートをアップロードして本人確認を済ませ、発行銀行に支払いを止めていないか問い合わせてください。
それでも解決しない場合は、アリペイのカスタマーサービスか発行銀行に問い合わせるか、別のカードに切り替えてください。アリペイの電話窓口は、中国国内からは0571-2688 6000、海外からは+86 571 2688 6000で、受付は毎日8:00〜24:00(中国時間)です。
カード追加後にできること・できないこと
支払い方法は2つあります。
- 自分がお店のコードを読み取る。 「Scan」をタップし、レジや壁に貼ってあるQRコードにカメラを向け、求められたら金額を入力して確定します。小さな店、屋台、市場の売り場ではこの方法を使います。
- レジの人が自分のコードを読み取る。 「Pay/Collect」を開いて支払いコードを表示し、レジの人に読み取ってもらいます。スキャナーのあるスーパー、チェーン店、カフェでは、たいていこの方法です。
読み取る前に、QRコードのロゴを見てください。中国人民銀行は、コードに表示されているロゴのアプリを使うよう案内していて、アリペイのロゴがあるコードならアリペイを使うということです。アリペイとWeChat Pay(微信支付)のコードを並べて置いている店もたくさんあります。

海外カードを登録したアリペイは、店での買い物、タクシーや配車サービス、バスや地下鉄、航空券やホテルの予約に使えます。アプリの中にはミニプログラム(アリペイの中で動く小さなアプリ)があります。中国の主な配車サービスであるDiDi(滴滴)はアリペイの国際版で英語画面のミニプログラムを提供していて、上海など一部の都市ではQRコードで乗車できるバーチャル交通カードも使えますが、対応は都市によって異なります。アプリの「Transport」(出行 chūxíng)では、列車や飛行機のチケットを買ったり、シェアサイクルを探したりもできます。詳しくはDiDiガイドと、改札で銀行カードをかざすタッチ乗車ができる都市も紹介している中国の地下鉄ガイドをご覧ください。
次に、できないことです。アリペイに登録した海外カードは、中国本土のお店への支払い専用です。香港・マカオ・台湾では使えず、個人間の送金、お年玉(紅包、hóngbāo:人どうしで送り合うデジタルのお祝い金)の送受信、残高へのチャージ、現金の引き出し、投資商品や保険にも使えません。中国の銀行口座の代わりではなく、お店やタクシー、チケットの支払いに使うものと考えてください。
アリペイがどうしても使えない時の支払い方法
アリペイが使えなくても、旅行はできます。主な選択肢は次のとおりです。
- WeChat Pay(微信支付)。 対応カードとしてUnionPay、Visa、Mastercard、アメリカン・エキスプレス、JCB、ダイナースクラブ、Discoverが挙げられているので、アリペイでアメックスが使えなかった時は試す価値があります。設定方法はWeChat Payに海外カードを登録するガイドで説明しています。
- レジでカードを直接使う。 お店にお手持ちのカードブランドのロゴがあればカードそのもので支払え、ロゴがなければレジの人に使えるか聞くこともできます。
- 現金。 予備として人民元を少し持っていきましょう。どのくらい必要か、どこで手に入れるかは中国で現金は必要かのガイドで説明しています。
- Nihao China。 銀聯(UnionPay)の旅行者向けアプリで、メールアドレスか電話番号で登録し、VisaやMastercardで「Tour Wallet」にチャージするか、カードを直接ひも付けて使えます。
上海に飛行機で着く場合は、浦東空港第1・第2ターミナルと虹橋空港第1ターミナルの国際線到着ロビーにあるワンストップサービスセンターで、モバイル決済の設定や、よく使う現地アプリのインストールを手伝ってもらえます。これらの支払い方法の全体像と使い分けは、中国の決済システムの解説をご覧ください。
よくある質問
アリペイの登録に中国の電話番号は必要ですか?
いいえ、必要ありません。SMSの認証コードを受け取れれば海外の携帯番号で登録でき、現地のSIMを買ったあとで、アプリで中国の番号に切り替えることもできます。実際に大事なのは、コードが届き続けるように、旅行中も日本の番号を使える状態にしておくことです。日本のSIMを入れたままで、到着してすぐにデータ通信を使いたいなら、AiraloのようなeSIMを同じスマートフォンで併用できます。
出発前に日本でカードを登録できますか?
はい、できます。アリペイは中国以外のApp Storeでも配信されていて、中国に着く前に登録でき、カードの追加も上の手順と同じです。ただし、支払いに使えるのは中国に着いてからです。カードが使えるのは中国本土のお店だけだからです。日本で設定しておけば、カードを断られた時に発行銀行へ電話する時間が取れます。
なぜアリペイはパスポートを求めるのですか?アップロードしても安全ですか?
パスポートの手続きは2つあります。カードで初めて支払う前に、アリペイの利用規約に基づいてパスポート情報の入力を求められます。その年の利用額が2,000米ドルに達すると、本人確認のためにパスポートのアップロードを求められ、確認が済むと上限が1回5,000米ドル、年間50,000米ドルに上がります。そもそも海外カードサービスは、中国以外の国籍のパスポートを持つ人と、香港・マカオ・台湾の住民だけが対象です。安全面では、アリペイはカードのCVVをカードの有効化と支払いの認証にだけ使い、保存はしないと説明しています。パスポートについて守るべきことは、入力やアップロードはアリペイのアプリの中だけで行い、電話やSMS、チャットで連絡してきた相手には決して渡さないことです。
カードを登録したら、中国の友人に送金できますか?
いいえ、できません。アリペイに登録した海外カードは、個人間の送金やお年玉(紅包)には使えません。友人と割り勘にする時は、それぞれが自分の分をお店に払うか、現金で精算するのがいちばん簡単です。
出発前にやっておく3つのこと
1つ目は、日本でアリペイをダウンロードし、ご自分の電話番号で登録して、「International Version」(国際版)を選ぶことです。2つ目は、主要ブランドのカードを追加し、別ブランドのカードを予備にもう1枚用意して、アプリに求められたらパスポート情報を入力することです。アメックスをお持ちなら、発行元がアメリカン・エキスプレスか提携銀行かを確認してください。3つ目は、出発前に発行銀行へ電話して海外事務手数料について確認し、中国でアリペイを通してカードを使う予定だと伝えておくことです。2つ目の決済アプリとしてWeChat Payも用意したい場合は、WeChat Payの設定ガイドをご覧ください。
公式情報:アリペイの中国本土での支払いガイド、上海市政府の上海でのモバイル決済ガイド、中国人民銀行の訪中旅行者向け決済ガイド。
最終更新:2026年11月
ファクトチェック済みの出典
- 公式 Alipay+ 3 ページ
- 公式 itunes.apple.com
- 公式 Shanghai Municipal Government 5 ページ
- 公式 American Express
- China Services Info (China Daily)
- 公式 Alipay
- 公式 People's Bank of China 2 ページ
- 公式 aap.com.au
他 5 件の出典を表示
最終確認日: 2026-11-03
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