この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。これらのリンクを通じて購入された場合、追加費用なしで少額のコミッションを受け取ることがあります。これは無料の旅行ガイドの作成を支援するために使われます。
中国へ出発する前に、Alipay(アリペイ/支付宝)というアプリを設定しておいてください。到着後は、タクシーもコンビニも街角の麺屋も、支払いのほとんどをこのアプリで済ませることになります。海外発行のカードも登録できます。公式リストに挙がっているのは Visa、Mastercard、JCB、ダイナースクラブ、ディスカバーの5ブランドで、最新の対応状況はアプリのカード追加画面に表示されます。準備に必要なのは10分ほどの時間、パスポート、そして使えるカード1枚です。この記事では、実際に使えるカード、アカウント登録とカード追加の手順、手数料と限度額、カード追加に失敗したときの対処法、どうしても登録できない場合の代替手段を順番に説明します。
Alipayに登録できる海外カード
公式リストにあるのは Visa、Mastercard、JCB、ダイナースクラブ、ディスカバーの5ブランドですが、実際に登録する前に、アプリのカード追加画面で最新のリストを確認してください。この画面の表示は、どの解説記事よりも新しい情報です。日本で広く使われているJCBがリストに入っているのは、心強いところです。
アメリカン・エキスプレス(アメックス)はどうでしょうか。使えると書いている旅行サイトもあります。ただ、外国人旅行者向けの公式決済ガイドのリストには載っていません。アメックスは「使えるかもしれない」程度に考えて、カード追加画面で自分の目で確かめてください。VisaかMastercardを持っているなら、そちらを先に登録するのが確実です。
手持ちのどのカードを使うか迷ったら、大手銀行発行のクレジットカードが一番確実です。デビットカードは相性次第で、問題なく登録できることもあれば、理由も表示されないまま失敗することもあります。プリペイドカードやバーチャルカードは、その中でも一番通りにくい部類です。複数枚持っていくなら、一番オーソドックスな1枚から試してください。
設定の手順:アカウント登録とカード追加
設定そのものは短時間で終わります。まずAlipayをダウンロードし、携帯電話番号でアカウントを登録します。日本の携帯番号のままで登録できます。次に「Bank Cards」の画面を開き、「Add Now」をタップして、案内に従ってカード情報を入力します。もうひとつ、最初の支払いの前に済ませる手続きがあります。本人確認のため、アプリからパスポートの提出を求められます。求められたら後回しにせず、その場で済ませてください。

逆に、必要ないものが2つあります。中国の銀行口座と、中国の電話番号です。国際版の登録の流れは、もともと旅行者向けに作られています。一番落ち着いてできるのは、出発の数日前に自宅のWi-Fiで済ませておくやり方です。現地に着いてからやろうとすると、その前にまずモバイル通信が必要になります。AiraloのeSIMを搭乗前に入れておけば、荷物を抱えたまま空港でWi-Fiを探し回らずに済みます。
手数料と限度額
まず手数料から。その時々の料率がいくらであっても、支払う前に必ず自分で確認できます。どの支払いでも、確定する前の確認画面に手数料が表示されるので、実際に適用される数字は、その画面で確認してください。目安として、WeChat Pay(ウィーチャットペイ/微信支付)が海外カード向けに公表している最新の規定では、1回200元未満の支払いは手数料無料、200元を超える支払いには3%がかかります。Alipayも、実際の感覚はこれとだいたい同じです。コーヒー1杯、麺1杯、タクシー1回といった日常の少額の支払いは、たいてい200元のラインを下回ります。超えた場合でも、3%というのは100元につき3元の上乗せです――正確な数字は支払い確認画面で確認してください。昼食程度の金額なら、ほとんど気にならないはずです。
アプリには表示されない、見落としやすいコストが2つあります。1つ目は自分のカード発行会社の手数料です。Alipay側の手数料とは別に、発行会社がおよそ1〜3%の海外利用手数料を上乗せすることがあるので、出発前に手持ちのカードの規定を確認してください。もし手数料がかかるカードなら、よくある解決策はWiseやRevolutのようなマルチカレンシー対応のトラベルカードです。海外での支払いのために設計されていて、中国用のカードとして1枚用意していく旅行者も少なくありません。2つ目のコストは為替レートです。レートを決めるのはAlipayではなく、カードブランドと発行会社で、最終的なレートはカードの利用明細で確認できます。
次に限度額です。中国の中央銀行が外国人旅行者向けの上限を引き上げたため、本人確認を完了したユーザーはモバイル決済で1回5,000ドル、年間5万ドルまで使えます。普通の旅行でこの数字に近づくことは、まずありません。注意すべきは「本人確認済み」という条件のほうです。本人確認を済ませていない場合、年間の上限は約2,000ドルと報告されています。こちらは十分に届く数字です。ホテル代と買い物代は、すぐにかさみます。これも、パスポートの本人確認を旅の途中ではなく最初に済ませておいたほうがよい理由のひとつです。
カード追加に失敗したら
カードがどうしても追加できないことは、実際にあります。決して珍しいことではないので、慌てる必要はありません。落ち着いて、次の順番でひとつずつ試してください。
- 別のカードを試す――公式リストにある別ブランドのクレジットカードが理想です。実際、これで解決するケースがいちばん多いです。
- 名義を確認する。カード、パスポート、アカウント。3つの名義が完全に一致している必要があります。
- 先に本人確認を完了させてから、カードをもう一度追加します。カード追加の失敗に見えて、実は本人確認の失敗だった、ということがあります。
- カード会社に電話する。海外のオンライン決済を許可してもらい、カードが3Dセキュア(本人認証サービス)に対応しているかを確認します。こちらから頼むまで、見慣れない中国の加盟店を黙ってブロックしているカード会社は少なくありません。
- アプリを最新版に更新して、もう一度だけ試します。
- 次のセクションの代替手段に切り替える――短い旅行で、カードのトラブル解決にまる一晩使う価値はありません。
どうしても解決せず、人と話したいときは、Alipayのカスタマーサービスに電話できます。中国国内からは 0571-2688 6000、国外からは +86 571 2688 6000、受付は毎日8:00〜24:00(中国時間)です。
使える場面と、できないこと
公式の分類では、中国での支払い方法は5つあります。外国人旅行者向けの公式決済ガイドには、モバイル決済、銀行カード(クレジット・デビットカード)、現金、デジタル人民元(e-CNY)、銀行口座が挙げられています。ただ、実際の街なかでは、支払いのほとんどがモバイル決済です。屋台でも、コンビニでも、タクシーでも、地下鉄のチャージでも、カフェでも、支払いはほぼすべてQRコードです。
カードを登録したあとの支払いは、こう進みます。自分の支払いコードを画面に出して見せると、店員がスキャナーをスマホにかざし、「ピッ」と鳴って終わりです。逆に、店側が掲示しているQRコードをこちらから読み取る方式もあります。どちらの場合も、代金は登録した海外カードに請求されます。事前の残高チャージは必要ありません。
頼りにする前に、できないことの境界線も知っておいてください。海外カードでは、個人間の送金、紅包(ホンバオ:中国でご祝儀やお年玉のようにやり取りされる送金機能)のやり取り、資産運用商品の購入はできません。要するに、要するに、海外カードでできるのはお店への支払いだけです。海外カードで使うAlipayは決済のための道具であって、中国のユーザーが使う機能がすべて揃ったウォレットではありません。
どうしても登録できないとき:代替手段

それでも、使える手段は残っています。順に見ていきます。
- 普段使っている電子ウォレットが、そのまま使えるかもしれません。Alipay+(アリペイプラス)のネットワークを通じて、マレーシア、韓国、シンガポールなどの主要ウォレットを含む10を超える海外ウォレットのユーザーは、自分のアプリのまま中国の支払いコードを読み取れます。日本で普段使っているウォレットが対象かどうかを、まずアプリで確認してください。対象外の場合は、次の手段に進んでください。
- TourCard(ツアーカード)。Alipayの中で使えるプリペイドカードで、上海銀行が発行し、海外の国際カードからチャージして使います。チャージ手数料や上限額は情報源によって記載が分かれているので、お金を入れる前にアプリ内の利用規約を確認してください。
- 現金。法律上、どこでも使えます。人民元の現金は法定通貨で、受け取りを拒否した店は処罰の対象になります。手に入れるのも簡単で、パスポートを持って銀行の窓口に行くだけです。中国銀行(Bank of China)の窓口では、38種類の通貨を両替できます。
- 海外カードでのATM引き出し。中国銀行のATMは24時間動いていて、銀聯(UnionPay)、Visa、Mastercard、JCB、アメックスに対応し、現行の規定では1回の引き出し上限は3,000元です。日常の支払い用なら、1回引き出せばたいてい数日はもちます。
- カードをそのまま店で使う――一番あてにしにくい手段です。日本と同じ感覚でカード払いできる場所もあります。ホテル、空港、大型デパートなどです。そこから外れると成功率は一気に下がります。2023年に主要商業エリアで行われた調査では、店頭で海外カードが使えた小売・飲食店は4割に届きませんでした。実際に昼食をとるような街の麺屋では、使えない前提でいてください。
まとめ
Alipayの設定は、出発前に済ませておきましょう。自分の電話番号でアカウントを登録し、対応リストにある大手ブランドのクレジットカードを1枚追加して、パスポートの本人確認まで同じ日に終わらせます。ここまでやっておけば、少額の買い物はそのまま通るのが普通です。できないことも覚えておいてください。個人間の送金と紅包です。そして、予備の手段をひとつ持っておくこと。Alipay+対応の自国ウォレットでも、少額の現金でも、ATMで使えるカードでもかまいません。上のチェックリストを全部試してもAlipayがカードを受け付けない場合は、それ以上粘るより、代替手段に時間を使うほうが旅のためになります。
中国の支払い事情の全体像は中国の決済システムのしくみで、もうひとつの主要アプリについてはWeChat Payで海外カードを使う方法で解説しています。実践的な補足として、中国で国際カードを使う、両替はどこでするか、旅行者向けデジタル人民元も参考にしてください。
公式情報:AlipayのPay in the Chinese mainlandガイドと、中国人民銀行の外国人旅行者向け決済ガイド。
最終更新:2026年8月
ファクトチェック済みの出典
- 公式 People's Bank of China
- 公式 Alipay+
- 公式 Alipay 2 ページ
- 公式 WeChat Pay Help Center
- 公式 Beijing Municipal Government 2 ページ
- Trip.com
- 公式 Chinese central government (gov.cn)
- 公式 Tencent
他 5 件の出典を表示
最終確認日: 2026-07-19
関連記事
中国旅行に現金は必要?いくら持って行くか・どこで手に入れるか
結論は「少しだけ持って行く」です。スマホ決済が主流の中国で、現金をいくら用意すればいいか、どこで有利なレートで人民元を引き出せるか、現金のほうが確実な場面、余った紙幣の戻し方までを実践的にまとめました。
デジタル人民元(e-CNY)完全ガイド:外国人旅行者向けの使い方と設定方法
中国のデジタル人民元(e-CNY)は外国人旅行者も利用可能です。中国の銀行口座不要で、海外の電話番号だけで開設できます。ウォレットの設定方法、チャージ方法、使える場所を詳しく解説します。
WeChat Payで海外カードを使う方法:設定・手数料・つまずいたときの対処
Visa・Mastercard・AmexをWeChat Payに数分で登録。対応する7つのカードブランド、ウォレット地域の落とし穴、手数料と限度額の実際、そして登録できないときに試す順番までまとめました。
中国の支払い事情まとめ:モバイル決済・銀行カード・現金・デジタル人民元
中国の支払いは、モバイル決済・銀行カード・現金・デジタル人民元の4つの層でできています。それぞれが実際にどこまで使えるのか、出発前に何を準備しておけばいいのかを、実情に沿って順番に説明します。