予算と費用

中国旅行の予算・費用完全ガイド

中国旅行にかかる費用はいくら?バックパッカー・ミドルレンジ・ラグジュアリーの旅行スタイル別1日予算を実例で解説。交通費・食費・観光スポット入場料の内訳と節約術もまとめました。

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中国旅行の費用は、1人1日あたり約3,000円〜30,000円以上と非常に幅があります。この差を生むのは主に「どこに泊まるか」と「どうやって移動するか」です。実は中国は、現地のシステムを理解さえすれば多くの旅行者が想像するより格段にリーズナブルです。屋台料理は数百円、地下鉄は1乗車100円以下、高速鉄道(中国版新幹線)は快適で価格も手頃。このガイドでは旅行スタイル別の実際の費用を詳しく解説し、思わぬ出費が発生しやすいポイントもしっかり押さえます。

※ 以下の金額は人民元(RMB)を基準としています。1人民元(RMB)≒ 20〜21円(為替レートは変動します)。日本円の目安は参考値としてご確認ください。予約前に必ず最新レートをご確認ください。

Collage of China travel scenes showing street food, high-speed train, and city skyline representing different travel budgets

旅行スタイル別・1日の予算目安

以下は2人で1部屋をシェアした場合の1人あたり1日の費用です(ソロ旅行は宿泊費が割高になります)。中国への国際線航空券は含みません。

旅行スタイル1日の予算(1人あたり)具体的なイメージ
バックパッカー250〜400元(約5,000〜8,000円)ホステルのドミトリー、屋台・地元食堂、公共交通機関、無料〜格安の観光スポット
ミドルレンジ500〜900元(約10,000〜18,000円)3つ星ホテルまたは個室、カジュアルレストランと時々のちょっといい食事、地下鉄+タクシー利用、有料観光スポット
コンフォート・ラグジュアリー1,000〜2,500元以上(約20,000〜50,000円以上)4〜5つ星ホテル、レストランでのお食事、専用ドライバーまたは頻繁なタクシー利用、ガイド付きツアー・プレミアム体験

参考として、Trip.comの試算によると、北京・西安・上海を巡る10日間のミドルレンジ旅行(国内・国際航空券除く)は1人あたり10万〜18万円程度が目安です。都市間の移動費を加えるとより現実的な数字になります。

💡 ポイント:中国旅行で予算を大きく左右するのは、食費や交通費より「宿泊費」です。バックパッカーとラグジュアリー旅行者が同じ屋台でランチを食べても、宿泊費は1泊2万円以上の差が出ることもあります。まず宿泊のランクを決めてから、その他の予算を組み立てましょう。

宿泊費:予算の大半を占める重要項目

宿泊費の相場は地域によって異なり、北京・上海・深圳などの大都市は高め、地方都市や小さな町は割安です。

宿泊タイプ1泊あたりの料金目安
ホステルのドミトリーベッド50〜80元(約1,000〜1,600円)
バジェットホテル・ホステル個室200〜350元(約4,000〜7,000円)
ミドルレンジホテル350〜700元(約7,000〜14,000円)
ラグジュアリーホテル700元以上(約14,000円以上)

日本人旅行者が特に注意すべき点があります:中国ではすべてのホテルが外国人を受け入れられるわけではありません。一部のバジェットホテルや小規模な宿泊施設は外国人の受け入れ資格(許可証)を持っておらず、チェックイン時に断られることがあります。2024年5月に中国公安部と国家移民局が「資格を持たないことを理由に外国人の宿泊を拒否しないよう」ホテルへ指示しましたが、現実には断られるケースがまだあります。

最も確実な対策は、Booking.com・Agoda・Trip.com・Hostelworldなどの国際的な予約サイトを利用することです。これらのサイトは基本的に外国人を受け入れ可能な施設のみを掲載しています。ホステルはほぼ問題なく受け入れてもらえます。外国人対応の宿泊施設は Booking.com でも検索・比較できます。

⚠️ 重要:宿泊届出(公安届出)について
中国では滞在先での宿泊届出が法律で義務付けられています。ホテルであればチェックイン時にパスポートを提示すれば自動的に手続きしてくれます。しかし、民泊(Airbnb等)や個人宅に宿泊する場合は、到着後24時間以内に宿泊者本人またはホスト(家主)が最寄りの警察署(派出所)で届出を行う必要があります。これは「中華人民共和国出境入境管理法」に基づく法的義務です。詳細は国家移民局の公式サイトをご確認ください。
Clean budget hotel twin room in China with simple modern decor

都市間の移動費:新幹線 vs 飛行機

複数都市を訪れる場合、都市間移動費は避けられない出費です。ここはバックパッカーとラグジュアリー旅行者で差が出やすい項目です。

高速鉄道(中国版新幹線)

中国の高速鉄道(高铁、gāotiě)は、ほとんどの都市間ルートで最もポピュラーな移動手段です。スピードが速く、時刻通りに運行し、都市の中心部同士を結んでいるため、空港への移動時間を含めると飛行機より速い場合もあります。代表的なルートの料金目安:

北京〜上海(約1,318km、所要時間4.5〜7.5時間)

  • 2等席(普通席):553〜673元(約11,000〜13,500円)
  • 1等席(グリーン席):930〜1,076元(約18,600〜21,500円)
  • ビジネスクラス:1,748〜2,354元(約35,000〜47,000円)

2等席でも十分快適で、多くの旅行者が利用しています。北京〜上海間の一部の列車は価格変動制を採用しており、割引運賃が出ることもあるため、予約時に最新の料金をご確認ください。

国内線航空便

北京〜成都間など長距離(目安:1,200km以上)のルートでは、国内線の方が安くて速い場合があります。北京〜上海間の国内線は早期予約で片道約11,000円〜からあり、フライト時間は約2時間14分です。春節(旧正月)やゴールデンウィーク(国慶節)などの連休を避け、早めの予約が節約のポイントです。

💡 鉄道チケットの変更・払い戻しについて
外国のパスポート所持者が12306(中国鉄道公式サイト)で購入した鉄道チケットを変更・払い戻しする場合、事前に駅の窓口で本人確認(身分証明書の登録)を済ませる必要があります。変更の可能性がある場合は、購入直後に手続きをしておくと安心です。払い戻し手数料の目安は中国鉄道12306の公式サイトによると:8日以上前は無料、48時間〜8日前は5%、24〜48時間前は10%、24時間以内は20%です。

市内交通費:思ったより格安

市内の移動は中国旅行で最もコスパの高い出費のひとつです。

地下鉄(メトロ)

中国の地下鉄は清潔で路線が充実しており、料金は距離制です。北京・上海ともに初乗り3元(約60円)、市内中心部の移動は3〜6元(約60〜120円)程度と非常にリーズナブルです。空港連絡線は少し高く、北京首都空港エクスプレスは25元(約500円)、大興空港線は10〜35元です。

交通系ICカードがなくても問題ありません。2024年9月から北京の地下鉄改札ではVISA・Mastercardの海外発行クレジットカードによるタッチ決済が利用可能になりました。上海のメトロサービスセンターでも外国カードへの対応が進んでいます。ただし、アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が最もスムーズです。

タクシー・配車アプリ

タクシーはメーター制で、日本と比べてかなり割安です。北京の初乗りは13元(約260円)で以降2.3元/km、上海は14〜16元(約280〜320円)で以降2.7元/km(両市とも深夜割増あり)。

Didi(滴滴)は中国版のUberで、タクシーより安いことが多く、中国語が話せない旅行者にも非常に便利です。英語インターフェース対応、外国のクレジットカード登録可能、ドライバーとのチャット翻訳機能付き。北京市内8km・20分程度の「Expressクラス」は約30〜40元(約600〜800円)。ダウンロードの際は「国際版の機能がある」バージョンを選択してください。

💡 ポイント:節約を重視する方は地下鉄と徒歩だけで大都市内をほぼ移動でき、1日の交通費は200〜400円程度。ミドルレンジでDidi(滴滴)を数回使っても、市内交通費が1日1,600〜2,000円を超えることはほとんどありません。
Passenger using phone QR code to enter a clean modern subway station in China

食費:10元の麺から高級レストランまで

地元の食べ方をすれば、中国の食費は世界最安水準のひとつです。少ない予算でも十分においしく食べられます。

  • 屋台・朝食スタンド:5〜15元(約100〜300円)/包子(バオズ)・煎餅(ジャンビン)・麺・串焼きなど
  • 地元の食堂・カジュアルレストラン:1人20〜40元(約400〜800円)でお腹いっぱい
  • ミドルレンジのレストラン:1人60〜120元(約1,200〜2,400円)
  • 高級レストラン・ホテルダイニング:1人200元以上(約4,000円以上)

屋台と地元食堂中心なら1日の食費は60〜100元(約1,200〜2,000円)に抑えられます。ミドルレンジで時々いい夕食を挟むと150〜300元(約3,000〜6,000円)程度。高級レストランを選べば一気に跳ね上がりますが、それは中国が高いのではなく、店の選択次第です。

⚠️ 日本人が誤解しやすい「チップ文化」
中国本土はほぼ完全な「チップなし」文化です。レストランの会計にサービス料やチップは含まれておらず、一般的なお店では求められることもありません。ただし、大都市の一部の高級レストランでは10〜15%のサービスチャージが別途加算されることがあります(これは任意のチップではなく必須の料金です)。ツアーガイドや専用ドライバーへのチップは喜ばれます。香港・マカオは欧米のチップ習慣に近い文化があります。詳しくは中国のチップ文化ガイドをご覧ください。

観光スポットの入場料

中国の入場料は全般的に手頃で、古い街並みの散策・公園・お寺など無料〜格安のスポットも多数あります。ただし人気スポットの料金は合計するとそれなりの金額になります。

スポット入場料
故宮(紫禁城)・北京繁忙期60元(4〜10月)、閑散期40元(11〜3月)※展示館は別途10元
万里の長城(八達嶺)40元(4〜10月)、35元(11〜3月)
万里の長城(居庸関)大人45元、割引25元

万里の長城への日帰り旅行を公共交通機関で行う場合(往復地下鉄+877番バス+入場料+簡単な食事)は、最安105〜164元(約2,100〜3,300円)程度で済み、ツアーを使うより大幅に節約できます。身長1.2m未満の子どもや高齢者はほとんどのスポットで割引があります。北京の観光スポットの公式チケット情報は北京市政府の公式サイトでご確認ください。

兵馬俑(西安)、成都のジャイアントパンダ基地、張家界なども季節によって料金が変わります。観光を積極的にする日は1日あたり1,000〜2,000円程度の入場料を想定しておくとよいでしょう。

通信費:SIMカード・eSIM

中国滞在中のネット接続は比較的安価です。観光客向けのeSIMまたはSIMカードを用意しておけば、地図・Didi(滴滴)・決済・翻訳など必要なアプリを快適に使えます。

  • China Unicom CUniq eSIM:8日間プラン約1,700円(7GB+2GB)、30日間プラン約2,300円(15GB+2GB)
  • 中国移動(China Mobile)SIM(上海浦東空港購入):90元(約1,800円)で7日間、30GB+通話100分

eSIMは出発前に設定しておけば、空港到着後すぐに使えて便利です。お使いのスマートフォンがSIMロック解除済み・eSIM対応かどうかを事前に確認してください。選択肢の詳細は中国SIMカード・eSIMガイドをご覧ください。

支払い方法と両替・手数料の節約術

中国ではほぼすべての支払いがスマートフォン決済です。アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)に海外発行のVISA・Mastercardを登録すれば、QRコードで支払いが可能です。

注意点として、アリペイは200元超の取引に3%の手数料がかかります(200元以下は無料)。北京朝陽区の公式ガイドによると、1回あたりおよび年間の利用上限も設定されています。

旅行全体でこの3%手数料が積み重なるため、両替・為替コストを抑えたい方は Wise のようなマルチカレンシートラベルカードを活用するのがおすすめです。空港の両替所や多くの銀行カードよりレートが有利なことが多いです。また、屋台・地方・ホテルのデポジットなどでは現金が必要な場面もあるので、ある程度の人民元(RMB)現金を手元に持っておきましょう。決済アプリは出発前に設定しておくことを強くおすすめします(設定所要時間10分程度)。設定方法の詳細は外国カードでのアリペイ利用ガイドをご覧ください。

10日間の旅行費用シミュレーション(北京・西安・上海ルート)

2人で1部屋をシェアした場合の1人あたり費用(国際線航空券除く):

費目バックパッカーミドルレンジ
宿泊費(10泊)600〜800元(約12,000〜16,000円)3,500〜6,000元(約70,000〜120,000円)
食費700〜1,000元(約14,000〜20,000円)1,800〜3,000元(約36,000〜60,000円)
都市間交通費(鉄道・飛行機)1,200〜1,800元(約24,000〜36,000円)1,500〜2,500元(約30,000〜50,000円)
市内交通費200〜400元(約4,000〜8,000円)500〜900元(約10,000〜18,000円)
観光スポット入場料400〜700元(約8,000〜14,000円)600〜1,000元(約12,000〜20,000円)
SIM/eSIM・その他雑費150〜300元(約3,000〜6,000円)300〜600元(約6,000〜12,000円)
1人あたり合計(概算)3,250〜5,000元(約65,000〜100,000円)8,200〜14,000元(約164,000〜280,000円)

※ ラグジュアリー旅行は5つ星ホテル・専用ガイド・高級レストランなどで青天井になります。目安として「宿泊費+その他すべての費用×2倍」が現実的なラグジュアリー予算の計算式です。

本当に効く節約術まとめ

  • 旅行時期を選ぶ。春節(旧正月)や国慶節(10月ゴールデンウィーク)は料金が跳ね上がり、どこも混雑します。春(4〜5月)や秋(9〜10月上旬)のオフシーズンがおすすめです。
  • 鉄道チケットは早めに予約する。発売は乗車日の約15日前で、人気路線はすぐ満席になります。早期予約で座席の選択肢も広がります。
  • 地元の人が行く食堂で食べる。サラリーマンで賑わう25元の餃子屋は、観光地に並ぶレストランより美味しくて格段に安いことが多いです。
  • 地下鉄を使いこなす。大都市内の移動は地下鉄が最もコスパに優れています。
  • アリペイの手数料を意識する。200元以下の取引は手数料無料なので、可能な範囲で分割して支払うか、手数料の低いトラベルカードを活用しましょう。
  • 有名スポットは自力で行く。万里の長城など公共交通でアクセスできる観光地は、ツアーを使わず自分で行くだけで大幅な節約になります。

ビザ・入国費用も忘れずに

多くの旅行者はビザなしで中国に入国できる可能性があります。中国が導入した240時間(10日間)のトランジットビザ免除政策により、米国・カナダ・欧州のほとんどの国・オーストラリア・韓国・シンガポールなど55カ国のパスポート所持者が第三国への乗り継ぎとして、ビザなしで指定地域内を移動できます(省をまたいだ移動も可)。また、観光・ビジネス・親族訪問を目的とした30日間のビザ免除(一方的措置)も適用されている国籍があり、こちらの期間は延長されています。

日本国籍の方へ:現在、日本国籍者は中国への観光目的での15日間ビザ免除が適用されています(条件・期間は変更される場合があります)。最新情報は必ず渡航前に在日中国大使館または領事館の公式サイトでご確認ください。

ビザが必要な場合、取得費用は国籍によって異なります。詳しくは中国ビザ免除・トランジットポリシーガイドおよび国家移民局の公式発表をご覧ください。

💡 旅行計画に便利なアプリ:主要都市のオフライン地下鉄マップや日程プランナーとして WaysChina アプリ が便利です。鉄道チケット予約前の経路検討にも活用できます。

まとめ:中国旅行費用のポイント

中国は現地のシステムを理解した旅行者にとって非常にコストパフォーマンスの高い旅先です。

  • バックパッカー:1日250〜400元(約5,000〜8,000円)
  • ミドルレンジ:1日500〜900元(約10,000〜18,000円)
  • ラグジュアリー:1日1,000元以上(約20,000円以上)

最も変動が大きいのは宿泊費で、食費と市内交通費はどのスタイルでも比較的安定して低コストです。「出発前に決済アプリを設定する」「鉄道チケットを早めに予約する」「大型連休を避ける」「地元の食堂を使う」の4点を守るだけで、予算を大幅に節約できます。宿泊ランクを決めてから都市間ルートを計画すれば、自然と全体の予算が見えてきます。料金は随時変動しますので、予約前に最新情報をご確認ください。

最終更新:2026年6月

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