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中国の高速鉄道は、都市から都市へ移動するのにいちばん手軽な手段です。外から見ると身構えてしまいますが、実際はそこまで難しくありません。すべてパスポートで動きます。パスポート番号でネット予約し、駅で同じパスポートを見せ、自分の車両まで歩いて座るだけです。チェックインカウンターも荷物を預けるカウンターもなく、列車は時刻ちょうどに発車します。この記事では、実際に出くわす順番――きっぷを買う、席のクラスを選ぶ、当日の流れ、持ち込めるもの、払い戻しと変更――で説明していきます。読み終わるころには、誰かに付き添ってもらわなくても最初の一回を自分でこなせるはずです。
先に用語をひとつだけ説明します。検索結果に必ず出てくるからです。列車番号はアルファベットで始まります。G(高速, gāosù)がいちばん速いカテゴリー、D(动车, dòngchē)は同じ新型車両を使いながら少し遅く、運賃も安いことが多い列車、C(城际, chéngjì)は隣り合う都市を結ぶ短距離のシャトルです。夜行を含む在来線の旧型列車には K・T・Z といった文字が付きます。旅行者にとって、この文字は思っているほど重要ではありません。G も D も C も車内はきれいで、全席指定で、時間どおりです。文字ではなく、検索結果に出る発車時刻と所要時間で選んでください。

きっぷの買い方――どちらでも通用する2つのルート
現実的な買い方は2つあります。片方の弱点をもう片方が埋めてくれるので、両方を知っておく価値があります。
12306(铁路12306、中国鉄路の公式アプリとウェブサイト)は、すべての列車のすべてのきっぷを、鉄道側が定めた運賃で売っています。英語版があり、外国人が使うならこちらです。英語サイトで使えるのは有効な外国パスポートだけで、それ以外の証明書類の場合は、中国語サイトか駅の窓口で手続きすることになります。難点は準備のほうです。ネットで買う前に、12306 で本人確認を通しておく必要があります。乗車者情報の状態は「確認済み」「確認待ち」「不通過」の3つのどれかで、ネットで予約できるのは確認済みのパスポートだけです。外国パスポートの場合、確認の方法は2つ――アプリでパスポートの写真をアップロードするか、パスポートの原本を持って駅のきっぷ窓口で手続きするかです。出発の前夜ではなく、旅行の1〜2週間前に自宅で済ませておいてください。名前を入力するときは、パスポートに印字された英字の氏名をそのとおりに、元から入っているスペースもすべて残したまま、姓と名の間にもスペースを入れて入力します。ここの食い違いが、確認が止まるいちばんよくある原因です。

Trip.com(や同じような代理店)は、同じ席を英語で、カード決済で売っています。本人確認は不要で、英語で答えてくれるサポート窓口もあります。運賃に加えて手数料がかかりますが、支払い前の決済ページに表示されるので、確認ページに出た金額を実際に払う額と考えてください。買えるのは本物の鉄道のきっぷで、パスポートに紐づいているので、乗車の手順はまったく同じです。私たちのおすすめはこうです。多少使いにくいアプリと事前の準備を我慢できるなら、12306 で買って手数料を節約してください。混んでいる列車を一度で確実に押さえたくて、トラブル対応に時間を使いたくないなら、手数料を払って代理店で買うほうが確実です。どちらにしても、手順の詳細は中国の鉄道きっぷの買い方にまとめてあります。
どちらのルートでも共通のルールがいくつかあります。きっぷの発売は、乗車日当日を含めて15日前からです。全国一斉の発売時刻というものはなく、駅ごとにその日の発売時刻を公表していて、12306 に確認用のページがあります。1つのパスポートで買えるのは、同じ日の同じ列車につき1枚までです。12306 の1件の注文には最大9枚まで入るので、家族なら1回でまとめて予約できます。アプリで購入と変更ができるのは5:00から翌1:00まで(火曜日は24:00まで)なので、深夜2時に予約作業をする計画は立てないでください。
乗りたい列車が満席と出ても、あきらめる必要はありません。キャンセル待ち(候补, hòubǔ)を使ってください。運賃を前払金として先に払うと、システムが24時間態勢で戻ってきた席を探し続けます。探すのは、遅くとも発車の20分前までです。取れなかった場合、前払金は全額返ってきます。1件のキャンセル待ち注文で最大3つの乗車日、合計60本までの列車を指定でき、同時に6件まで出しておけます。経験上、満席の表示から想像するよりずっとよく回ってきます。中国の旅行者は早めに予約して、そのぶんキャンセルも頻繁だからです。
席のクラスはどれを選ぶか
高速列車でおもに出会うのは3つのクラスです。二等席(二等座, èrděngzuò)、一等席(一等座, yīděngzuò)、ビジネス席(商务座, shāngwùzuò)。列車によっては一等とビジネスの間にもう1つ上のクラスがあり、夜行の D 列車には席ではなく寝台があります。
二等席が標準の席です。飛行機のエコノミーに足元の余裕を少し足したくらいで、ほとんどの旅行者はここに座ります。私たちも4時間くらいまでの移動なら二等席です。一等席は座席の幅が広く、1列あたりの席数が少なく、リクライニングも深めです。日中の長い移動や、車内で仕事をしたい場合にはちょうどいい選択になります。ビジネス席は一段違います。ほぼ水平まで倒れる大きな席、静かな小さい客室、列車によっては座席まで食事が出ます。そのかわり値段の差は大きいです。各クラスの運賃は検索結果に並んで表示されるので、決める前に自分の区間での差額をそこで確認できますし、座席を選ぶときに出るシートマップを見れば、その列車の座席配置も分かります。
子どもの扱いは年齢で決まります。6歳の誕生日から14歳になるまでの子どもは割引きっぷ、14歳からは大人と同額です。大人1人につき、席を占有しない6歳未満の子ども1人を無料で連れて行けます。子ども用きっぷの額は、二等席と一等席で大人運賃の50%、上位クラスとビジネス席で80%、高速列車の寝台で70%です。寝台や旧型列車も含めたクラスごとの詳細は、中国の鉄道の席のクラスで説明しています。

乗車当日――駅の入口から座席まで
中国の駅は大きいですが、流れはいつも同じです。一度やってしまえば、次からは気にならなくなります。
駅までの行き方。高速鉄道の駅は旧市街の中心から離れた場所にあることが多いので、前の晩に地下鉄のルートを調べておいてください。大きな都市なら地下鉄が確実です。タクシーでも行けますし、メーターはきちんとしています――たとえば北京では、初乗りが3kmまで13元、以降は1kmごとに2.3元、これに1回あたり1元の燃油サーチャージが付きます――ただしリスクは運賃ではなく渋滞です。大都市の駅なら発車の45〜60分前、小さい駅なら30分前に駅の入口に着くのを目安にしてください。外国パスポートの旅行者が使うことになる有人通路の時間も、これで見込んであります。長すぎるように聞こえますが、金曜の午後の大きな駅では、入口の行列でその大半を使います。
保安検査と本人確認。入口では全員が荷物をX線検査に通します。空港と同じ要領ですがもっと速く、飲み物も問題ありません。次が本人確認です。きっぷはすべて名前入りの乗車者に紐づいているので、係員がきっぷの記録と本人と証明書類が一致するかを確認します。中国の旅行者は自動改札機に身分証をかざして通ります。この自動ゲートは外国のパスポートを読み取れないので、有人通路(人工通道, réngōng tōngdào)――自動改札の列の端にあることが多い、係員のいる窓口かレーンです――に行き、パスポートを渡します。これは入口でも、改札口でも、到着した駅を出るときにも同じです。パスポートはカバンにしまわず、手に持っておいてください。
印刷するものはありません。きっぷは電子きっぷです。スマホに届く予約確認も、機械で出せる「行程情報のお知らせ」の紙も、どちらも情報にすぎず、きっぷではありません。きっぷはパスポートそのものです。列車番号、車両番号、座席番号は、すぐに見られるところにメモしておいてください。
待合ホールと乗車。大きな発車案内板に、列車ごとの改札口(检票口, jiǎnpiàokǒu)が出ます。自分の改札口を見つけて、その近くで待ってください。発車の数分前に、案内板のその列車の表示が「改札中」に切り替わり、発車の少し前に改札は締め切られます。要するに、10分前には正しい改札口の近くにいることです。改札口でも、パスポートはまた係員のいるレーンに出します。ホームに降りると、車両番号が床か頭上のディスプレイに表示されています。途中の駅での停車時間は2分ほどしかないので、自分の車両の位置に立って待ってください。
車内。座席番号は飛行機と同じ形式です(12A、12F)。大きな荷物は車両の端の荷物棚に、小さい荷物は頭上の棚に置きます。たいていの車両の端には熱湯の給湯器があり、お菓子と弁当を積んだワゴンが回ってきて、洋式トイレと和式トイレの両方があります。主要路線では車内放送が中国語と英語で流れます。駅ごとの詳しい流れと案内表示の読み方は、中国の鉄道駅の歩き方を見てください。
荷物と持ち込めないもの
公式に認められている量にはかなり余裕があり、実際には重さを量られることはめったにありません。
実際に引っかかるのは、重さより大きさのほうです。高速列車では、1個あたりの縦・横・高さの合計が130cmを超えないこと、重さは1個20kgまでとされています。大きなスーツケースはこの制限を超えていますが、それでも毎日ふつうに車内に持ち込まれています。ただし置き場所は車両の端の荷物棚になるので、混む列車では早めに乗り込んで棚の場所を確保してください。刃渡り60mmを超える刃物、工具、バットのような物は持ち込めないので(一部は手荷物託送で送れます)、キャンプ用のナイフは家に置いてきてください。ふつうの飲み物、洗面用品、食べ物は問題ありません。X線検査で何が起きるかも含めた詳細は、中国の手荷物ルールにあります。
払い戻しと変更
予定が変わったときのルールは、たいていの航空会社より寛容です。
| 払い戻し (退票) · 出発までの時間 | 手数料 |
|---|---|
| 8日以上前 | 無料 |
| 48時間〜8日前 | 5% |
| 24〜48時間前 | 10% |
| 24時間未満 | 20% |
| 変更 (改签) | 手数料 |
|---|---|
| 出発48時間以上前/券面日以前の列車へ変更/出発後に当日の別列車へ変更 | 無料 |
| 出発24〜48時間前に後日の列車へ変更 | 5% |
| 出発24時間未満に後日の列車へ変更 | 15% |
| 出発後(当日24時まで)に翌日以降の列車へ変更 | 40% |
数字のほかに知っておくことがあります。1枚のきっぷを変更できるのは1回だけです。その1回を当て推量に使わないでください。新しい列車が決まってから変更するようにして、まだ決まらないうちは、そのまま待ってください。発車まで8日を切ると、払い戻しのほうが変更より高くつくので、待つほうが損をしません。オンラインでの払い戻しと変更は発車の25分前までで、それより後は駅のきっぷ窓口でしか手続きできません。Trip.com などの代理店で予約した場合、払い戻しはその代理店を通すことになり、鉄道と同じ料率に加えて代理店自身の規約が乗ります。使わないかもしれないきっぷを買うなら、先にその規約を読んでおいてください。
よくある質問
外国人はパスポートで 12306 のきっぷを買えますか。事前に本人確認は必要ですか。
買えます。外国パスポートは、12306 がオンライン予約で受け付ける8種類の証明書類のひとつです。そして英語サイトが受け付けるのは、その外国パスポートだけです。早めに片づけておきたいのは本人確認のほうです。オンラインで買えるのは「確認済み」の状態になったパスポートだけで、そこに至る方法は、アプリでパスポートの写真をアップロードするか、駅の窓口でパスポートを提示するかの2つです。手順は 12306 自身の英語版 FAQに書かれています。きっぷが必要な日になっても確認待ちのままなら、その1枚は Trip.com で買ってください。こちらは本人確認が要りません。12306 のほうは、その後の移動に間に合えば大丈夫です。
駅にはどれくらい前に着けばいいですか。
大都市の駅なら発車の45〜60分前、小さい駅なら30分前に入口にいてください。時間を食うのは入口の行列と駅の中の移動で――駅は長いです――チェックインの手続きがあるわけではありません。この時間には、外国パスポートの旅行者が入口と改札口で使う有人通路のぶんも見込んであります。有人通路にも独自の行列ができることがあります。中国の祝日はさらに足してください。
一等席は二等席よりどれくらい高いですか。その価値はありますか。
差額は区間によって違います。各クラスの運賃は検索結果に並んで出るので、目安の話ではなく、そこで確認してください。私たちの見方はこうです。3〜4時間までの移動なら二等席で十分に快適なので、その差額は別のことに使うほうがいいと思います。日中の長い移動や、テーブルで仕事をしたい場合には、一等席は値段のぶんの価値があります。ビジネス席は必要というより贅沢です。
モバイルバッテリーと液体は列車に持ち込めますか。
どちらも持ち込めます。ここが飛行機との違いです。列車では、モバイルバッテリーや予備電池について公表されている上限は1個あたり100Whで、容量の基準だけ、表示についての決まりはありません。液体は、特定の品目を除いて量の制限がありません。アルコール度数24〜70%の酒類は合計3000mLまで、スプレー缶は1本150mLまで、除光液のような可燃性の日用品には少量の上限があります。水もコーヒーもシャンプーも、そのまま通ります。国内線の飛行機は話が別です。2025年6月以降、CCC(3C)マークがはっきり付いていないモバイルバッテリーは、中国国内線への持ち込みが全面的に禁止されました。2つのルールが同じだとは考えないでください。
初めて乗る日のチェックリスト
- 出発の1〜2週間前に 12306 に登録して、パスポートの本人確認を通しておく。または代理店で買うと決めておく。
- 祝日と週末の列車は、15日前に発売が始まったらすぐ予約する。満席ならキャンセル待ちを使う。
- 短い移動は二等席、長い移動は一等席。6歳から13歳の子どもは割引、6歳未満は膝の上なら無料。
- 大きな駅では45〜60分前に到着し、パスポートは手に持つ。入口と改札口では有人通路を使う。
- 荷物は、できれば3辺の合計を130cm以内に収める。刃物は家に置く。モバイルバッテリーと飲み物は問題なし。
- 予定が変わったら、発車の25分前までならオンラインで払い戻せる。発車まで8日以上あれば無料。
最初にどの路線に乗るか迷ったら、旅行者向けのおすすめを中国の高速鉄道おすすめ路線にまとめてあります。
最終更新: 2026年8月
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