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中国を旅行する際、交通手段によって手荷物のルールが大きく異なります。高速鉄道(中国版新幹線)には預け荷物のシステムが一切なく、すべて自分で持ち込む必要があります。国内線はフルサービス航空会社とLCCで受託手荷物の扱いが異なります。さらに、地下鉄は空港のような手荷物検査が全駅に設置されており、思わぬところで引っかかることもあります。
日本の新幹線や国内線とはルールが異なる点も多いため、出発前にしっかり確認しておくことをおすすめします。このガイドでは、各交通機関の重量・サイズ制限、持ち込み禁止品、そして観光の合間に荷物を預ける方法まで詳しく説明します。

高速鉄道(中国版新幹線)の手荷物ルール
まず最初に知っておくべき重要なポイントがあります。中国の鉄道には預け荷物のシステムがありません。高速鉄道(高铁)も在来線も同様で、持ち込んだ荷物はすべて自分で車内に持ち込み、自分で収納します。日本の新幹線と同じ感覚でご利用いただけますが、ポーターや荷物預けカウンター、コンベアベルトは存在しません。
重量・サイズ制限
中国鉄道が定める無料手荷物の制限は以下の通りです:
| 区分 | 無料許容重量 |
|---|---|
| 大人 | 20kgまで |
| 子ども(割引切符利用) | 10kgまで |
| 外交官 | 35kgまで |
重量よりも注意が必要なのがサイズ制限です。手荷物の三辺の合計(縦+横+高さ)が130cm以内である必要があります。スキーポールや釣り竿などの細長いものは200cmまで許容されます。
大型スーツケース1個の三辺合計はちょうど130cm前後になることが多いため、スーツケース1個+バックパック1個であれば通常問題ありません。ただし大型スーツケース2個を1人で持ち込もうとすると、サイズオーバーになる可能性があります。
車内の荷物収納場所
高速鉄道の荷物収納スペースは以下の通りです:
- 座席上の荷物棚:バックパックや機内持ち込みサイズのバッグが収納可能
- 各車両の端(ドア付近)の大型荷物棚:大型スーツケースを置く専用スペース
- 各車両の最後列の後ろのスペース:追加の荷物置き場として利用可能
大きな荷物がある場合は早めに乗車してください。連休中や混雑路線では、大型荷物棚は乗車後すぐに埋まってしまいます。荷物置き場が確保できない場合、座席の間や車両の連結部分に置かざるを得ないこともあります。

国内線の手荷物ルール
中国国内線の手荷物ルールは国際線に近い感覚ですが、フルサービス航空会社とLCC(格安航空会社)で大きく異なる点に注意が必要です。
機内持ち込み手荷物
中国の航空会社のエコノミークラスは、機内持ち込み手荷物が1個・5kg(11ポンド)まで、最大サイズは概ね20×40×55cmです。ビジネスクラス・ファーストクラスは2個まで持ち込める場合が多いです。
※ 5kgという制限は国際線と比べてかなり厳しめです。特にLCCでは搭乗ゲートで実際に重量を計測することがあるため、カメラや重い電子機器の重量も含めて事前にしっかり確認しましょう。
受託手荷物(預け荷物)の無料許容量
中国国際航空(Air China)、中国東方航空、中国南方航空などのフルサービス航空会社の標準的な無料受託手荷物は以下の通りです:
| 座席クラス | 無料受託手荷物 |
|---|---|
| エコノミークラス | 20kgまで |
| ビジネスクラス | 30kgまで |
| ファーストクラス | 40kgまで |
一方、春秋航空(スプリング・エアラインズ)や中国聯合航空などのLCCは受託手荷物が有料です。追加料金を支払わずにチケットを購入した場合、スーツケースを持って空港に行くと、当日追加料金を請求されます。当日空港での追加料金は事前予約よりも割高になります。格安チケットを購入する際は、必ず手荷物規定を確認してください。

モバイルバッテリー・リチウム電池の取り扱い
これは日本人旅行者が最も見落としがちなルールです。モバイルバッテリーおよびスペアのリチウム電池は受託手荷物(預け荷物)への入れは禁止されており、必ず機内持ち込み手荷物に入れてください。
| 容量 | 取り扱い |
|---|---|
| 100Wh以下 | 機内持ち込み可(許可申請不要) |
| 100〜160Wh | 航空会社の承認が必要(通常2個まで) |
| 160Wh超 | 持ち込み全面禁止 |
さらに、中国の航空当局は規制を強化しており、CCC認証マーク(中国強制認証)が表示されていないモバイルバッテリーは国内線での持ち込みが拒否される場合があります。この規制は変更される可能性があるため、搭乗前に航空会社の最新情報を必ず確認してください。詳しい電子機器の持ち込みルールについては、テクノロジー&アダプターガイドもご参照ください。
地下鉄の手荷物ルール
中国の地下鉄でも荷物を持ち込むことができ、空港との往来に地下鉄を利用する旅行者も多くいます。鉄道や飛行機に比べてルールは緩やかですが、2つの点は全都市共通です。
全駅での手荷物検査
鉄道駅と同様に、地下鉄の各駅入口にもX線スキャナーと荷物検査があります。各駅に入るたびに検査が行われるため、1〜2分の時間が追加でかかります。
サイズ・重量制限
都市によって若干異なりますが、北京を例にとると:
- 重量:30kg以内
- 三辺の合計:1.8m以内
- 一辺の最大長:1.8m以内
通常のスーツケースであれば問題ありません。ただし、大型家具や(折りたたまない)自転車などは一般的に持ち込み禁止です。

ラッシュアワーに大きなスーツケースを持って地下鉄に乗ることは不可能ではありませんが、かなり大変です。また、すべての駅にエレベーターやエスカレーターがあるわけではありません。重い荷物がある場合は、地下鉄の節約効果とタクシーやDidi(滴滴)の快適さを天秤にかけて判断することをおすすめします。地下鉄の乗り方については地下鉄ガイドをご参照ください。
持ち込み禁止・制限品目
中国では鉄道駅・地下鉄でもすべての乗客が手荷物検査を受けるため、持ち込み禁止品目は空港だけでなく、あらゆる場面で関係してきます。3つの交通機関に共通する禁止・制限品目をまとめます。
全交通機関での持ち込み禁止品
- 銃器・弾薬・模造銃
- 刃物類(長刀を含む大型の包丁・ナイフ、短剣、刀剣)
- 爆発物・花火・爆竹
- 引火性・腐食性液体(ガソリン、塗料用シンナー、強酸など)
- 圧縮ガスボンベ・一部のエアゾール缶
- 有毒物質・放射性物質
制限品(数量制限あり)
- ライター・マッチ:高速鉄道ではライターは一般的に2個まで、安全マッチは少量のみ可。航空機では受託手荷物への入れは禁止、機内持ち込みも制限あり。
- アルコール飲料:市販の密封されたアルコール飲料は鉄道での持ち込み可(一定量以内)。自家製や量り売りのアルコールは不可。航空機は通常の免税品・市販品のルールに準ずる。
- 機内持ち込みの液体類:1容器100ml以内、透明な袋に入れる国際標準ルールが適用される。
- 護身用品:催涙スプレー・スタンガンは禁止。
中国鉄道公式サイト(12306.cn)が発表している公式検査規則によると、禁止・制限品目は駅の入口で取り締まられ、没収されたものは返還されません。航空機での規則については、中国民用航空局(CAAC)が発表する危険物ガイダンスが国内全航空会社に適用されます。

荷物預かりサービス(コインロッカー・手荷物預所)
ホテルのチェックアウト後から列車の出発まで時間があったり、身軽に観光したいときに便利な荷物預かりサービスをご紹介します。
| 場所 | 概要 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 鉄道駅の手荷物預所 (行李寄存) | 有人カウンターまたはセルフ式ロッカーが大半の主要駅にあります。パスポートの提示が求められる場合があります。 | 1個あたり1日10〜30人民元(RMB)程度 |
| 空港の手荷物預所 | 大型空港のターミナル内にカウンターがあります。 | 1個あたり1日単位で料金設定 |
| ホテル | チェックイン・チェックアウト当日は無料で荷物を預かってくれるホテルがほとんどです。前泊の場合も対応してくれることが多いため、フロントに相談してみましょう。 | 通常無料 |
| 観光地・施設内のロッカー | 大型博物館・公園・駅などにコイン式またはQRコード式ロッカーが設置されていることが多いです。 | 施設により異なる |
| アプリ経由の荷物預かりサービス | 荷物預かりサービスと提携した店舗・カフェがあり、スマートフォンで予約できます。都市中心部で便利です。 | 施設・時間により異なる |
※ 連休中は駅の手荷物預所に行列ができることがあります。列車の発車時刻の20分前ギリギリに預けようとすると間に合わない場合があるため、余裕を持って行動してください。

中国旅行に適した荷物の選び方
鉄道では荷物をすべて自分で持ち込み、地下鉄の階段を上り下りし、国内線では機内持ち込みが5kgという厳しい制限がある中国の旅行では、「思ったより少なめ」を意識したパッキングが快適な旅の鍵です。
おすすめの荷物構成は、三辺合計130cm以内のハードケーススーツケース1個+バックパック1個です。4輪スピナータイプのスーツケースは駅の平滑な床でよく転がります。ただし、古い街並みや石畳の道が多いエリアでは、頑丈な車輪のものを選ぶと安心です。旅行前にスーツケースを購入する場合は、Amazonで人気のミッドサイズ・ハードケーススピナーがサイズ制限と収納力のバランスがよくおすすめです。
持ち物の詳細については、中国旅行の持ち物ガイドもご参照ください。
交通機関別 手荷物ルール早見表
| 項目 | 高速鉄道(中国版新幹線) | 国内線 | 地下鉄 |
|---|---|---|---|
| 受託手荷物 | なし(すべて持ち込み) | 20kg以上無料(フルサービス) | 対象外 |
| 無料許容量 | 20kg/三辺合計130cm | 機内持ち込み5kg+受託手荷物 | 30kg以内/1辺1.8m以内 |
| 手荷物検査 | あり(入口) | あり(通常の保安検査) | あり(各駅入口) |
| モバイルバッテリー | 持ち込み可 | 機内持ち込みのみ可・CCC認証マーク必要 | 持ち込み可 |
よくある質問(FAQ)
大型スーツケース2個を高速鉄道に持ち込めますか?
公式ルール上の無料許容量は20kgですが、実際に重量を測られることはほとんどありません。それよりも問題になるのが収納スペースです。1人で大型スーツケース2個を置くスペースを確保するのは、混雑路線では非常に困難です。不可能ではありませんが、早めに乗車してラックのスペースを確保することが重要です。
国内線でも機内持ち込み荷物の重量チェックがありますか?
エコノミークラスの公式制限は5kgです。特にLCCでは搭乗ゲートで実際に荷物を計量することがあります。カメラや電子機器などの重い荷物は分散させ、「なんとかなるだろう」と思って重量オーバーの荷物を持ち込もうとするのは避けましょう。
ハサミや爪切りは持ち込めますか?
小型の爪切りや小さなハサミは、鉄道駅・地下鉄の手荷物検査で通常問題ありません。大型ハサミや規制基準を超える刃物は没収されます。航空機では通常の機内持ち込み刃物ルールに従ってください。
鉄道車内でスーツケースに鍵をかけていいですか?
はい、むしろ鍵をかけることをおすすめします。車両端の荷物ラックは共有スペースで無人のため、TSAロック対応の鍵をかけておきましょう。貴重品、パスポート、電子機器は荷物ラックに置かず、常に手元に持っておくことを強くおすすめします。
日本人がよくやってしまうミスは?
- マルチツールやポケットナイフをデイパックに入れたまま:鉄道・地下鉄でほぼ確実に没収されます。預け荷物に入れるか、日本から持参しないことをおすすめします。
- モバイルバッテリーを預け荷物に入れる:国内線では禁止です。必ず機内持ち込みバッグへ。
- LCCで手荷物規定を確認しない:無料受託手荷物がない場合があります。予約時に必ず確認を。
- 駅のセキュリティ時間を甘く見る:大型ターミナル駅では15〜20分以上かかることがあります。
まとめ
中国の手荷物ルールをシンプルにまとめると:
- 高速鉄道(中国版新幹線):荷物はすべて持ち込み。20kg・三辺合計130cmが目安(実際の取り締まりは緩め)。
- 国内線:フルサービス航空会社は無料受託手荷物あり、LCCは有料。モバイルバッテリーは必ず機内持ち込みに、CCC認証マーク付きのものを使用。
- 地下鉄:通常のスーツケースは持ち込み可。全駅でセキュリティ検査あり。
マルチツールやナイフ類はデイパックに入れず、モバイルバッテリーのルールや危険物規制は搭乗前に最新情報を確認してください。移動と移動の間の荷物は駅やホテルに預け、身軽な状態で観光を楽しみましょう。少し荷物を減らすだけで、旅全体がぐっと楽になります。
次のステップとして、高速鉄道(中国版新幹線)完全ガイドや中国国内線ガイドで移動の詳細を確認しておきましょう。
最終更新日:2026年6月
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