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中国でのショッピングは、大きく二つの世界に分かれています。ひとつは、ピカピカのショッピングモールやブランド直営店。価格は固定で、QRコード決済でスマートに買い物ができます。もうひとつは、広大な卸売市場やいわゆる「コピー品市場」。値札はあくまでも交渉のスタート地点にすぎず、値切り交渉が当たり前の世界です。どちらの場所でどう振る舞えばよいかを知っておくだけで、お金の節約はもちろん、余計なトラブルを避けることができます。
このガイドでは、どこで買うか・何が本当にお得か・値切りで損しないコツ・偽物の見分け方・そして帰国前の税金還付(退税/タックスリファンド)の手順を詳しく説明します。価格や制度は変わることがありますので、ここに記載の数字はあくまでも目安として、現地で必ず確認してください。

まず押さえておきたい:中国のお金の払い方
中国ではスーパーから小さな屋台まで、ほぼすべての支払いがQRコードによるモバイル決済です。渡航前にアリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)に外国発行のクレジットカード(Visa・Mastercard)を登録しておくことを強くおすすめします。どちらのアプリも現在は外国カードに対応しています。
現金(人民元/RMB)も多くの店で使えますが、市場の屋台や地方の露店では現金のほうが好まれることもあります。とはいえ、高額紙幣を多く持ち歩く必要はほとんどありません。
セットアップ方法の詳細は、外国カードでのアリペイ(支付宝)の使い方と外国カードでのWeChat Pay(微信支付)の使い方をご参照ください。
中国で買うべきもの:厳選おすすめ品
本当にお得なお土産は、中国が品質で世界をリードしており、かつ日本より安く買えるものです。観光地近くの量産品はスキップして、以下のカテゴリーに集中しましょう。
お茶(茶)
茶葉は中国土産の定番中の定番。軽くて日持ちがよく、種類も豊富です。緑茶なら杭州の龍井茶(ロンジン)、発酵茶なら雲南省のプーアル茶(圧縮円盤型)、ウーロン茶は福建省の鉄観音、ジャスミン茶なども人気です。
観光地の土産物屋ではなく、試飲ができる専門の茶葉店で購入するのがベストです。価格は品質によって100gあたり50元〜数百元以上と幅があります。
シルク(絹)
スカーフ、寝具、衣類などシルク製品は、特に蘇州(スーチョウ)や杭州(ハンチョウ)で良いものが見つかります。本物のマルベリーシルクは触るとひんやりとしてなめらかで、上品な光沢があります。安価なポリエステル混紡品はツルツルとした人工的な感触です。品質が重要な場合は、信頼できる専門店での購入をおすすめします。
電子機器・ガジェット
スマホアクセサリー、モバイルバッテリー、スマートホームガジェット、ドローン、ケーブル類など、日本やその他の国よりも新しいモデルが安く手に入ることがあります。深圳(シェンチェン)の華強北(ファーチャンベイ)は世界最大級の電子部品・ガジェット集積地として有名です。
ただし、有名ブランドの正規品は必ずしも劇的に安いわけではありません。日本の通販サイトと比較してから購入することをおすすめします。
その他のおすすめ品
- 陶磁器(景徳鎮の磁器)——景徳鎮(ジンダーチェン)は中国陶磁器の聖地。各都市の市場でも手頃な作品が見つかります。
- 箸・茶器・印章(はんこ)——石を彫った名前の印鑑はリーズナブルで喜ばれる贈り物です。
- 伝統工芸品——切り紙細工(剪紙)、書道用品、刺繍、七宝焼(景泰藍)など。
- 食品・スパイス——四川山椒(花椒)、ドライフルーツ、名物キャンディーなど。※日本への食品持ち込みには制限があるため、事前に税関ルールをご確認ください。
- 真珠・翡翠(ジェード)——偽物や誇大な品質表示が非常に多い分野です。信頼できる専門店のみで購入しましょう。

どこで買う?ショッピングスポット別ガイド
ショッピングモール・デパート
主要都市にはいずれも近代的なショッピングモールがあり、価格は固定、国際ブランドも揃っています。値引き交渉は不要(かつ不可)です。正規の branded goods(ブランド品)、化粧品、信頼性の高い電子機器を買うなら、モールが最も安全です。
観光市場・交渉エリア
中国ショッピングの醍醐味はここにあります。観光客向けの市場では、土産物、衣類、アクセサリー、電子機器、「ブランド品もどき」などが売られており、最初の値段は法外に高く設定されていますが、交渉次第でどんどん下がります。
- 北京(ペキン)——秀水街(シルクストリートマーケット)、天壇近くの紅橋市場(パールマーケット)
- 上海(シャンハイ)——科技館駅近くのAPプラザ(コピー品市場)、七浦路(チープー路)の衣料品卸売市場
- 深圳(シェンチェン)——電子機器なら華強北、香港国境近くの羅湖商業城
- 広州(グァンチョウ)——衣料品・革製品・アクセサリーの大型卸売市場が多数
卸売市場
まとめ買いがしたい場合、義烏(イーウー)・広州・深圳などに巨大な卸売地区があります。基本的にはバイヤー向けですが、個人客にも販売してくれることが多いです。複数個まとめて買うと価格が大きく下がります。
ネットショッピング:淘宝(タオバオ)
タオバオ(淘宝)とその姉妹アプリ天猫(Tmall)は中国最大のECプラットフォームで、市場で買うよりはるかに安い価格で商品が見つかります。ただし、アプリのほぼすべてが中国語表記で、ホテルへの配送手続きも中国語が読めないと難しいのが難点です。滞在期間が長く、中国語ができる方や荷物受け取りに協力的なホテルがある場合は活用する価値があります。短期旅行には、市場や実店舗のほうが現実的です。
値切り交渉のコツ:損しないための実践テクニック
値切り交渉が「あり」なのは市場・屋台・小規模な個人商店です。ショッピングモール、スーパー、チェーン店、レストランでの交渉はNGです。観光客向けの市場やコピー品市場では、最初に提示される値段が実際に売れる値段の5〜10倍であることも珍しくありません。

値切り交渉の基本ステップ
- 欲しそうな素振りを見せない。気に入っていることがバレた瞬間、交渉力が下がります。他の商品も見るふりをしながら値段を聞きましょう。
- 値段を聞いてから、思い切って低い値を提示する。観光市場での目安は、提示価格の20〜30%からスタートし、お互いの中間あたりで落ち着かせるイメージです。
- 電卓(スマホの計算機アプリ)を活用する。多くの店員が電卓で金額を見せてきます。こちらも電卓で希望額を入力して返せば、言語の壁を乗り越えられます。
- 立ち去る勇気を持つ。「じゃあ、いいです」と立ち去ることが最強の交渉術です。本当に引き留めてくるなら値段が下がります。引き留めてこなければ、それが限界価格だったということです。
- 笑顔を忘れずに。値切り交渉は楽しいコミュニケーション。感情的になるより、笑顔で気持ちよく交渉するほうが成功率が上がります。
値切り交渉の相場感(目安)
| 最初の提示価格 | 交渉後の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 100元 | 20〜30元 | まずは20元から提示してみる |
| 500元 | 100〜150元 | 立ち去るそぶりが効果的 |
| 1,000元 | 200〜300元 | 複数点まとめ買いでさらに有利 |
コピー品市場について:知っておくべきこと
中国の「偽物市場」では、ブランドバッグ・時計・スニーカー・サングラスなどのコピー品が本物の何分の一かの価格で売られています。品質は「見るからにニセモノ」から「かなり精巧なレプリカ」まで様々です。正直に言えば:
- これらはコピー品(偽造品)です。本物のブランド品の「掘り出し物」ではありません。「200元のロレックス」が本物だと言う人は嘘をついています。
- 個人的な少量のお土産として購入する旅行者は多いですが、コピー品の輸入は日本を含む多くの国で違法です。税関で没収されるだけでなく、場合によっては罰則の対象になることもあります。
- 「オリジナル品質」「工場横流し品」などの宣伝文句は信じないでください。すべてマーケティングトークです。
訪れる場合は「見学・体験」として楽しむ程度にとどめ、しっかり値切ってください。そして、持ち帰る品物と日本の税関規則を必ず確認しておきましょう。
旅行者向けタックスリファンド(消費税還付)の手続き
中国では、出国する旅行者を対象とした付加価値税の還付制度(退税/タックスリファンド)があります。対象都市・対象店舗は年々拡大しています。
手続きの流れ(ステップ別)
- タックスリファンド対象店舗で購入する。「Tax Free」のステッカーや表示を確認するか、スタッフに聞きましょう。通常、同一店舗での1日の最低購入金額が定められています(目安として同日同店舗での購入合計200元以上が多い)。
- 還付申請書をもらう。レジでパスポートを提示し、タックスリファンド申請書と正式な領収書(発票)を発行してもらいます。
- 空港で申請する。出発空港のタックスリファンドカウンター(多くの場合、保安検査前)へ、未使用の購入品・申請書・領収書・パスポートを持参します。税関職員が購入品を確認する場合があるため、手荷物として取り出しやすい場所に入れておきましょう。預け荷物の奥底にしまわないよう注意。
- 還付を受ける。還付率は制度によって異なります(最新の還付率は現地で確認)。現金またはカードへの返金が選べます。
購入品を日本に送る方法
荷物に入りきらないほど買ってしまった場合、中国郵政(China Post)やEMS、民間宅配業者で国際発送ができます。大型の市場や店舗では発送手続きを代行してくれることも多いですが、料金と追跡番号を必ず事前に確認しましょう。陶磁器などの割れ物は、有料でもしっかりした梱包をお願いすることをおすすめします。
なお、国際配送の場合、日本の税関で輸入関税がかかる場合があります。高額商品はあらかじめ日本の免税枠(個人使用品は1品目ごとに課税価格1万円以下は原則免税)を確認しておきましょう。
ショッピングをもっと楽しむ文化体験
買い物は、その背景を知るともっと深く楽しめます。お茶のテイスティングセッションや市場グルメツアーに参加すれば、ショッピングが忘れられない体験になります。Klookでは主要都市のガイド付き市場ツアーやお茶体験(茶芸)が多数掲載されており、何を買えばよいかを学んでから購入できるので、失敗が少なくなります。中国茶道ガイドもぜひ参考にしてください。
日本人旅行者がよく陥る誤解・よくある質問
Q. クレジットカードは使えますか?
大型モールやデパートでは、外国発行のVisa・Mastercardが使えるところが増えています。市場や小規模な店では、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)または現金が必要です。詳しくは中国での国際カード利用ガイドをご覧ください。
Q. 値切り交渉は失礼ではないですか?
市場や個人商店での値切りは、まったく失礼ではありません。むしろ当然のルールです。ただし、ショッピングモール・スーパー・レストランでは価格が固定なので交渉は不要です。
Q. コピー品を日本に持ち帰っても大丈夫ですか?
コピー品(偽造品)の輸入は日本でも違法です。個人使用の少量であれば見逃されることもありますが、税関で没収されるリスクがあります。日本の税関ルールを事前に必ず確認してください。
Q. どのくらいまで値切れますか?
観光市場では、提示価格が実際の適正価格の5〜10倍に設定されていることがよくあります。最初の提示額の20〜30%を提示し、必要に応じて立ち去るそぶりを見せると、だいたい妥当な金額に落ち着きます。
Q. Suicaなど交通系ICカードは使えますか?
中国では日本の交通系ICカードは使えません。買い物や交通機関にはアリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)の設定を事前に済ませておくことを強くおすすめします。
ショッピング場所別クイックリファレンス
| 場所 | 値切り交渉 | おすすめ商品 | 支払い方法 |
|---|---|---|---|
| ショッピングモール・デパート | 不可 | 正規ブランド品・化粧品・電子機器 | カード・アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付) |
| 観光市場・コピー品市場 | 必須(強気で) | 土産物・レプリカ・アクセサリー | アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)・現金 |
| 卸売市場 | 一部可能 | まとめ買い衣料品・電子機器・雑貨 | アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)・現金 |
| 茶葉専門店・シルク専門店 | 多少可能 | 良質なお茶・本物のシルク | アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)・カード |
| タオバオ(淘宝)オンライン | 不可 | 最安値・豊富な品揃え | アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)(アプリ内) |
まとめ:賢く買い物するためのポイント
中国でのショッピングを賢く楽しむ鍵は、「場所と購入品を正しく組み合わせること」です。
- モール・デパート:正規の電子機器・化粧品・ブランド品は、価格固定・品質保証のモールで。
- 観光市場・コピー品市場:土産物・工芸品・市場の掘り出し物は交渉が醍醐味。最初の提示価格はスタートラインにすぎません。「立ち去る」が最強の交渉術です。
- 中国ならではの品:お茶・シルク・陶磁器など、中国が誇る本物に集中しましょう。
- タックスリファンド:領収書を保管し、出国前に手続きを忘れずに。
- 準備:渡航前にモバイル決済アプリを設定し、市場用に少額の現金も用意しておきましょう。
決済の準備と出国の手続きをしっかり整えておけば、買い物も税金還付もスムーズです。
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最終更新日:2026年6月