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中国の国内線は、乗ってしまえば難しいものではありませんし、数字で見ても安定しています。2025年、中国の航空会社が運航した便は500万便を超え、定時率は約91%、平均遅延時間は7分でした。外国から来た旅行者がつまずくのは、母国と違うルールがいくつかある点です。モバイルバッテリーは中国の安全認証マークがないと乗せられません。液体物は機内に一切持ち込めません。受託手荷物は個数ではなく重量で数えます。搭乗手続きの締切は思っているより早く、オンラインチェックインを済ませていても同じです。以下では、パスポートでの予約、持ち込めるもの、当日の空港での流れ、うまくいかなかったときに航空会社が何をしてくれるかを順に説明します。まずは、そもそも飛行機に乗るべきかどうかから始めます。
飛行機か、高速鉄道か
北京から西安、上海から杭州や南京、広州から桂林。旅行者がよく移動するこうした区間は、ドアツードアで比べると高速鉄道のほうが速くて楽です。駅は市の中心部かその近くにあり、荷物を預ける手続きはなく、保安検査は数分で終わり、列車は時刻どおりに出発します。空港はその逆です。市街から遠いので、行きと帰りでそれぞれ1時間ほど余計にかかり、地下鉄かタクシーの料金も別にかかります。たとえば北京大興国際空港なら、市内へ向かう空港線は距離によって10~35元、草橋駅までの全区間で35元です――フライトの前後に、時間もお金もかかる区間がもう1本つくということです。目安としては、いちばん速い列車で5時間程度までなら鉄道、それを超える場合や、鉄道だと丸一日近くかかる場所――雲南省の奥、新疆、海南島のビーチ、チベット――は飛行機です。鉄道側の判断材料は中国高速鉄道の完全ガイドにまとめてあります。
予約:予約先、パスポート、支払い
中国の国内線を予約する方法は3つあります。Trip.comは国内線の全路線を英語で表示でき、英語のサポートも付くので、最初の1回はここがいちばん手間がかかりません。航空会社の公式サイトとアプリ――中国国際航空(エア・チャイナ)、中国東方航空、中国南方航空、海南航空、そしてLCCの春秋航空は、いずれも英語版があります――では、その航空会社独自の運賃プランが選べますし、あとから変更するときもいちばん簡単です。海外の航空券予約サイトでも中国の国内線は買えます。どれを使う場合も、氏名とパスポート番号はパスポートに印字されているとおりに入力してください。どの手続きでも、見せるのはそのパスポートだからです。紙の航空券はありません。カウンターではパスポートを見せれば、係員が予約を呼び出します。
外国籍の旅行者が国内線に乗るときの有効な身分証明書はパスポートです(中国外交部が発行した駐在外交官証、外国人永久居留証も使えます)。規則では、予約・搭乗手続き・保安検査のすべてで同じ証明書を、同じ情報で使うことが求められます。更新が近いパスポートで予約するのはやめてください。支払いについては、航空会社のサイトの多くが決済画面に海外発行カードを並べています。運賃を決めてしまう前に、決済ページで実際に通るかご確認ください。定番の代替手段は、海外カードを登録したAlipay(支付宝)です(Alipayで海外発行カードを使う方法を参照)。
家族連れの方へ2点。航空会社が幼児として扱うのは生後14日から2歳の誕生日までで、生後14日未満の新生児と生後90日未満の早産児は、原則として運送を引き受けてもらえません。5歳から12歳の子どもが1人で搭乗する場合は航空会社の「unaccompanied minor(子どもの一人旅)」サービスが必要で、購入前に航空会社へ確認し、予約時に申し込んでください。

受託手荷物:個数ではなく重量
中国の航空会社は、受託手荷物を袋の数ではなく合計重量で数えます。無料枠は搭乗クラスで決まります。大手はどこもほぼ同じ形をとっていて、中国国際航空の国内線の枠がその代表です。エコノミー20キロ、ビジネス30キロ、ファースト40キロ、幼児は10キロと折りたたみベビーカー1台、1個あたりのサイズは100×60×40センチ以内、重量は45キロ以内です。中国東方航空、中国南方航空、海南航空はそれぞれ独自の無料枠を公表しています。自分に適用されるのは航空券や予約画面に表示されている数字ですので、そちらをご確認ください。機内持ち込みは、中国国際航空のエコノミーで1個5キロまで、サイズは55×40×20センチ以内、これに加えて前の座席の下に入る身の回り品を1個持てます。ファーストとビジネスは1個8キロまでを2個です。5キロは日本の航空会社で見慣れた枠より小さく、混み合ったチェックインカウンターでは実際に量られます。カメラ、ノートパソコン、本といった重いものは身の回り品のほうに入れてください。
超過すると、それなりの金額になります。中国国際航空の国内線では、超過手荷物は1キロにつきエコノミー普通運賃の1.5%で計算されます――普通運賃が1,000元の路線なら、1キロあたり15元です。基準になるのは公示された普通運賃で、実際に支払った割引後の価格ではありません。安い航空券で重い荷物を持つと、いちばん高くつきます。空港に着く前に、航空会社のアプリで事前購入できる超過重量を探してください。価格がその場で表示されますし、避けたいのはカウンターでの料金のほうです。
LCCは別物です。春秋航空は3種類の運賃を売っていて、無料の受託手荷物が付くのはいちばん上の運賃だけです。最安の運賃には無料の受託手荷物枠がなく、中間の運賃は手荷物付きのパッケージを買った場合のみ20キロ、最上位の運賃は20キロが含まれます。機内持ち込みは、下2つの運賃が1個7キロまで(サイズの上限も小さめです)、最上位の運賃が10キロまでです。春秋航空の運賃が中国国際航空の半額に見えたときは、荷物代を足してから比べてください。
貴重品を手元に置くべき理由がもう1つあります。国内線で受託手荷物が紛失・破損した場合、あらかじめ価値を申告して料金を払っていないかぎり、航空会社の賠償責任は1キロあたり100元が上限です。この上限を前提にした荷造りの考え方は中国の手荷物ルールで説明しています。
保安検査:持ち込めるもの、持ち込めないもの
中国の国内線の保安検査には、多くの旅行者が慣れているのとは違うルールがいくつかあります。しかもX線検査の現場では、その場での交渉はほとんど通りません。
| 品目 | 機内持ち込み | 預け入れ | ルール |
|---|---|---|---|
| 液体 | 不可 | 可 | 自分用のみ例外:化粧品は各1個・容器 100 mL 以下・開封検査あり、歯磨き粉・シェービングクリームは各1個・100 g/mL 以下 |
| 酒類 | 不可 | 可 | 未開封の市販包装・容器 5 L 以下:24% 以下は預け入れ無制限、24〜70% は1人 5 L まで、70% 超は持ち込み・預け入れとも不可 |
| モバイルバッテリー | 可 | 不可 | 100 Wh 以下は可、100〜160 Wh は航空会社の承認が必要(最大 2 個)、160 Wh 超は不可。機内での使用禁止 |
| モバイルバッテリーのCCCマーク | 可 | 不可 | 2025-06-28 以降、中国国内線はCCC(3C)マークが明瞭なものだけ持ち込み可。リコール対象は不可 |
液体物。国内線では、液体物を保安検査に通して機内に持ち込むことが一切できません。例外は狭く、旅行中に自分で使う化粧品(1種類につき1点、容量100mL以下の容器に入れ、開栓検査を受けるもの)と、歯磨き粉とシェービングクリームが各1点で100g(mL)までだけです。水、コーヒー、日焼け止め、コンタクトレンズ用の液は、預ける荷物へ入れるか、保安検査を通ったあとに買ってください。中国発の国際線は、見慣れたほうのルールです。100mL以下の容器を、再封できる1Lの透明な袋1つにまとめます。この国際線の感覚のまま国内線に乗らないでください。
お酒。手荷物として保安検査を通すことはできません。預け入れなら、小売用の包装のままで容量5L以下の容器に入っていれば大丈夫です。アルコール度数24%以下は数量に制限なし、24%を超えて70%以下は1人5Lまで、70%を超えるものは持ち込みも預け入れも禁止です。スーツケースの中でしっかり梱包するか、着いた先で買ってください。
モバイルバッテリーと予備電池。いちばん引っかかりやすいルールです。モバイルバッテリーは預け入れが一切できず、機内持ち込みのみで、飛行中の使用も禁止されています。定格エネルギー100Wh以下は承認不要、100Whを超えて160Wh以下は航空会社の承認が必要で1人2個まで、160Whを超えるものは乗せられません。さらに2025年6月28日から、中国国内線に乗せられるモバイルバッテリーは、3C(CCC、中国強制製品認証)マークがはっきり表示されているものだけになりました。マークがない、擦れて読めない、リコール対象の型番やロットに当たる、のいずれかなら保安検査で止められます。中国国外で買ったモバイルバッテリーの多くには、このマークがありません。3Cの要件はモバイルバッテリーが対象で、カメラやノートパソコンの予備バッテリーは上のWh制限だけを守れば大丈夫です。機内で必要なら中国で1個買う(家電量販店でもコンビニでも売っていて、マークは本体に印字されています)か、ホテルに置いていってください。鉄道はもっと緩く、制限は1個100Whというだけです――北京から列車に乗せてきたのと同じバッテリーが、西安の空港では取り上げられることがあります。
ライターとマッチ。持てないものと考えてください。喫煙する方は、空港の持ち込み禁止物の案内を確認したうえで、着いてから買う前提で動いてください。刃物や工具は預ける荷物に入れてください。

当日の空港:何分前に着くか、搭乗手続きの締切、搭乗口
いちばん気をつけてほしいのが搭乗手続きの締切(check-in cutoff)です。預ける荷物がなくても適用されます。締切は空港ごとに決まっていて、国内線はおおむね出発の20分前から45分前の間です。海南航空が公表している一覧では、北京首都、上海浦東、成都天府、重慶が出発40分前、上海虹橋と成都双流が30分前で、国際線は60分前が一般的です。締切を過ぎると、荷物を預けることも搭乗券を受け取ることもできません。オンラインチェックインを済ませていても例外ではなく、同じ締切までに搭乗券の形にしておく必要があります。航空会社のアプリにその空港のモバイル搭乗券が表示されるなら、それで足ります。チェックイン完了の表示しか出ない場合は、締切前にカウンターか自動機で搭乗券を受け取ってください。自分の便の正確な時刻は、航空会社のアプリか航空券でご確認ください。
空港に着く時刻は、こう考えてください。預ける荷物がある国内線ならターミナルに90分前、機内持ち込みだけなら60分前、北京・上海・広州のピーク時間帯はそこにさらに30分足してください。大きな拠点空港では保安検査に20~30分を見ておきます。ここでの本人確認にも、予約に使ったのと同じパスポートを使います。搭乗券には搭乗口と搭乗時刻が書かれています。その時刻は、搭乗口にいるべき締切だと考えてください。大きなターミナルでは搭乗口までかなり歩くこともあります。空港までの行き方は別にまとめてあります。北京の2つの空港と上海の2つの空港はそれぞれ癖があるので、北京の空港ガイドと上海の空港ガイドを、その他の主要空港は空港から市内への移動をご覧ください。
遅延と欠航:受けられること
いちばん多い原因は天候です。2025年に予定どおり運航できなかった便のうち56%が天候によるもので、航空会社側の原因は17%でした。これが大事なのは、原因によって受けられる対応が変わるからです。当局の規則はこうなっています。出発地での遅延や欠航が航空会社側の原因(整備、乗務員、便の調整)による場合、航空会社は食事または宿泊を提供しなければなりません。天候、航空管制、保安検査、旅客など航空会社以外の原因による場合、航空会社は手配を手伝うだけで、費用は自己負担です。経由地での遅延・欠航や、目的地変更(ダイバート)が起きた場合は、原因を問わず航空会社が食事または宿泊を提供します。現金の補償には当局が定めた基準がなく、払うかどうかも、いくら払うかも、各航空会社が自社の運送約款で決めます。一律の基準はないので、バウチャーを受け取る前に、利用する航空会社のサイトで「delay compensation(遅延補償)」の記載をご確認ください。
いつでも求められるのは、情報と書面の証明です。航空会社は、遅延や欠航を把握してから30分以内にその事実と原因を公表しなければなりません。保険会社や勤務先に出す「遅延・欠航証明書」は、書面で出すよう請求できます。示された原因に納得できない場合は、当局のサービス品質監督プラットフォーム www.12326.cn で原因を確認でき、誤りが確認された証明書は請求した日から7日以内に出し直されます。機内で待たされる場合、乗務員は30分ごとに状況を伝えなければなりません。地上で2時間を超えたら飲料水と食事が提供され、3時間を超えて出発の見通しが立たない場合は、安全上の支障がないかぎり機外で待てるようにしなければなりません。
航空会社がこれらの規則を守らない場合の申し立て先は、中国民用航空局(民航局)の消費者事務センターです。ホットライン12326か、ウェブサイトとアプリの12326.cnから申し立てます(中国語を話さないなら、電話ではなくウェブサイトのフォームを使ってください)。ここは航空会社のカスタマーサービスではなく、当局の窓口です。必要なのは本名と証明書の情報、それに具体的な請求内容で、申し立ては事案の発生日から6か月以内、センターは7営業日以内に受理するかどうかを回答します。長い遅延で実際に出ていくお金――乗り継ぎを逃した、ホテルに1泊した――に対しては、旅行保険が現実的な備えです。出発前に、ご自身の保険がどこまでカバーするかご確認ください。まだ入っていない場合は、長期旅行者によく選ばれているSafetywingという選択肢があります。詳しくは中国旅行の保険で説明しています。
よくある質問
モバイルバッテリーに3Cマークがありません。中国の国内線に持ち込めますか?
持ち込めません。2025年6月28日以降、国内線が受け付けるのは、はっきり読めるCCC(3C)マークの付いたモバイルバッテリーだけです。マークがないもの、擦れているもの、リコール対象のものは保安検査で止められます。代わりに預けるという手も使えません。モバイルバッテリーは機内持ち込みのみだからです。機内で必要なら、中国でマークの付いたものを買ってください。鉄道なら、同じバッテリーでも100Wh以内であれば問題ありません。
中国の国内線のエコノミーで、受託手荷物は何キロまで無料ですか?
フルサービスの航空会社なら、20キロ前後の重量枠です。これは中国国際航空のエコノミーの数字で、ビジネスは30キロ、ファーストは40キロです。実際に効くのはご自身の予約に表示されている数字ですので、そちらをご確認ください。LCCの春秋航空は、最安の運賃に受託手荷物が付かず、20キロが付くのは最上位の運賃か、有料パッケージを買った場合だけです。機内持ち込みは、中国国際航空のエコノミーなら5キロまでです。多くの旅行者がつまずくのはこの数字です。
何時間遅れたら、航空会社にホテルや補償を求められますか?
時間では決まりません。原因で決まります。遅延や欠航が航空会社側の原因なら、最初のアナウンスの時点から食事か宿泊が出ます。天候や航空管制が原因なら、航空会社は手配を手伝いますが費用は自己負担です。時間で決まるのは機内にいる場合だけで、地上で2時間待たされたら飲料水と食事、3時間を超えて出発時刻が示されないなら機外に出られます。現金の補償は、利用する航空会社の運送約款次第です――バウチャーを受け取る前に約款を確認し、遅延証明書をもらったうえで、加入している保険に請求してください。
Trip.com以外で中国の国内線を予約できますか?
できます。航空会社自身の英語サイトとアプリでも座席はすべて買えますし、あとから便を変更する可能性があるなら、そちらのほうが向いています。必要なのは搭乗日当日に有効なパスポートで、記載どおりに入力してください。予約、搭乗手続き、保安検査で同じ証明書が確認されるからです。決済で自分のカードが使えるかどうかは、大丈夫だろうと決めてかからず、決済ページでご確認ください。とはいえ、初めての予約ならTrip.comを使えば迷う部分がなくなりますし、欠航になったときに英語のサポートがあるのは助かります。
出発前夜、5つのチェック
- モバイルバッテリー:3Cマークはありますか。なければ置いていきます。
- 液体物:小さい歯磨き粉1本と100mLの化粧品を数点だけ残して、あとは全部預ける荷物へ。荷物を預けないなら、液体物は一切持てません。水は保安検査を通ってから買ってください。
- 荷物の重さ:無料枠の範囲に収まっているか。機内持ち込みは5キロ以内(これは中国国際航空の上限です。ご自身の航空会社の枠をご確認ください)。
- パスポート:予約に使ったもので、当日有効なもの。
- 締切:航空会社のアプリで、利用する空港の搭乗手続き締切を調べてください。国内線は、預ける荷物があればターミナルに90分前、なければ60分前に着いてください。
最終更新:2026年8月
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