アプリと通信

中国で使える地図アプリ完全ガイド:Amap・百度地図・Apple マップを徹底比較

中国ではGoogle マップが正常に動作しません。でも安心してください。外国人旅行者向けに英語対応した優秀なアプリがあります。Amap(高徳地図)、百度地図、Apple マップを実用的に比較した、日本人旅行者のための完全ガイドです。

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結論から言うと:Google マップは中国本土では位置情報がずれて表示されるため、ナビゲーションには使えません。ただし、現地アプリは非常に優秀です。しかも最新のアップデートで、AmapとBaidu マップの両方が外国人旅行者向けの英語版をリリースしました。ほとんどの旅行者にとって、中国で最も使いやすい地図アプリはAmap(高徳地図、Gāodé Dìtú)、またはiPhoneユーザーであればApple マップです。このガイドでは、Google マップが使えない理由を解説し、各アプリの特徴を詳しく説明した上で、渡航前にインストールすべきアプリを選ぶお手伝いをします。

Smartphone showing a navigation map app for a Chinese city held against a busy urban street

Google マップが中国で使えない理由

実は2つの問題が重なっており、どちらも理解しておくと初日のトラブルを防げます。

問題①:サーバーがブロックされている

中国本土ではGoogleのサーバーがブロックされています。VPNを使っても、Google マップが表示する中国の地図データは古く、ターンバイターンのナビには信頼できません。

問題②:座標系のズレ(こちらのほうが厄介です)

中国では法律上、すべての地図サービスに「GCJ-02」と呼ばれる独自の座標系(非公式に「火星座標」とも呼ばれる)の使用が義務付けられています。これはスマートフォンのGPSが使うグローバル標準のWGS-84座標系から意図的にずらされたものです。ずれの量は一定ではなく、場所によって非線形に変化し、通常50〜500メートルのずれが生じます。

補正ライセンスを持たないアプリでは、現在地を示す青いドットが実際の位置とは異なる場所(道路の反対側、川の中央、または1ブロック離れた場所など)に表示されてしまいます。

さらに、技術的な解説によると、Baidu マップはGCJ-02にさらに独自のオフセットを加えた「BD-09」という座標系を使用しています。結論として、裏技でGoogle マップを「使えるようにしよう」とするのは時間の無駄です。最初から中国の座標系に対応したアプリを使いましょう。

💡 ポイント: Google マップは香港・マカオ・台湾では通常通り使えます。座標系のルールとサーバーのブロックは中国本土にのみ適用されます。香港に立ち寄る予定があれば、現地ではGoogle マップに戻すことができます。

日本人旅行者が知っておくべき3つのアプリ

外国人旅行者が実際に使えるアプリは3つに絞られます:Amap、Baidu マップ、Apple マップです。Tencent マップやPetal マップ(Huawei)も存在しますが、補助的な選択肢です。主要3アプリを比較してみましょう。

Comparison of the three main China navigation apps: Amap, Baidu Maps, and Apple Maps
機能・特徴Amap(高徳地図)Baidu マップ(百度地図)Apple マップ
英語インターフェースあり(AMap Globalアプリ/新英語版)一部対応(英語版「北京マップ」リリース済み;メインアプリは不安定)あり(完全英語対応)
VPN不要で使用可能✅ はい✅ はい✅ はい
GPS位置情報の精度◎ 高精度◎ 高精度◎ 高精度(Amapのデータ使用)
公共交通・地下鉄情報◎ 非常に詳細◎ 非常に詳細△ 情報が少ない
リアルタイム渋滞情報✅ あり✅ あり❌ なし
タクシー・配車連携✅ あり✅ あり❌ なし
オフラインマップ✅ あり✅ あり✅ あり
こんな人におすすめほとんどの旅行者(特にAndroidユーザー)中国語が少し読めるヘビーユーザー設定不要で使いたいiPhoneユーザー

【第1位】Amap(高徳地図):まずはこれをインストール

Amapは中国で最も利用されているナビゲーションアプリで、月間アクティブユーザー数は10億人以上(Baidu マップを大きく上回る)。徒歩・車・地下鉄・バス・配車サービスに対応し、車線レベルのリアルタイム渋滞情報や信号機のカウントダウン表示なども備えています。

以前は言語の壁がありましたが、2025年1月に英語版をリリースし、その問題が解消されました。上海市公式観光サイトによると、英語版では完全英語インターフェース、車線ナビ、信号カウントダウン、観光スポット・レストラン・ホテルの英語名表示に対応しています。

Amapを英語で使う2つの方法

  • AMap Global(推奨):AutoNavi社が提供する専用アプリ。App StoreとGoogle Playで無料ダウンロード可能。英語・簡体字中国語・繁体字中国語に対応し、200以上の国と地域をカバー。
  • メインAmapアプリの英語版:2025年初頭にロールアウト。海外のApp StoreおよびGoogle Playからダウンロード可能。

※英語版がリリースされる以前から、メインAmapアプリに「Hongqiao Airport(虹橋空港)」のように英語で住所を入力しても、精度の高いリアルタイム位置情報が取得できていました。英語インターフェースのバージョンでなくても、英語検索は多くの場合機能します。

💡 ポイント: 地図アプリは出発前に自宅のWi-Fiでダウンロードして動作確認をしておきましょう。アプリの提供状況や英語サポートは頻繁に変わるため、現在のバージョンが自分の端末で正常に動作するか必ず確認してください。最新の言語・機能情報はAMap GlobalのApp Store掲載ページでご確認ください。

【第2位】Apple マップ:iPhoneユーザーへの最初の選択肢

iPhoneをお使いの方にとって、Apple マップが最もシンプルな解決策かもしれません。意外と知られていませんが、Apple マップは中国でも問題なく使えます。iOS 6以降、AppleはAutoNavi(Amapの開発元)から中国本土・台湾の地図データを取得しています。つまり、Apple マップは正しい中国座標系を使用しており、位置情報も正確で、VPN不要です。

Apple マップのメリット

  • ✅ 最初から英語インターフェース
  • ✅ プリインストール済みで設定不要
  • ✅ 主要都市の幹線道路・ランドマーク・徒歩ルートに対応
  • ✅ iPhoneとの完全統合(Siriとの連携など)

Apple マップのデメリット(中国での注意点)

  • ❌ リアルタイム渋滞情報なし
  • ❌ 公共交通の詳細情報が少ない
  • ❌ 地下鉄の出口番号など、細かいローカル情報が不足

実際のところ、多くの旅行者はApple マップをちょっとした確認や徒歩ナビに使い、電車・バスのルート検索やタクシー手配が必要なときにAmapに切り替えるというスタイルで使っています。

Apple Maps showing an English interface with a walking route in a Chinese city

【参考】Baidu マップ(百度地図):中国語が読めるなら強力

Baidu マップは中国第2位のナビアプリで、ショッピングモールの屋内マップやバスの到着時刻など、非常に詳細なローカル情報を持っています。2025年1月、Baiduのクラウド部門が英語版「北京マップ」をリリースしました。北京市政府公式サイトによると、北京市内の150万以上のスポット(19の主要カテゴリー、100以上のサブカテゴリー)が登録されています。

ただし、日本人旅行者への率直な評価としては:中国語が読めるならBaidu マップは非常に便利ですが、英語サポートはAmapほど安定していません。メインアプリ内の言語切替についても情報が錯綜しています。英語対応都市でBaiduの詳細データが特に必要でない限り、AmapまたはApple マップの方がスムーズに使えるでしょう。試してみたい場合は、渡航前にテストして期待通りに動作することを確認してください。

Androidユーザーへの補足:Petal マップについて

AndroidユーザーでVPN不要の英語対応アプリを探している場合、Huaweiが開発したPetal マップも中国で正確な位置情報を表示できます。ただし、公共交通情報(地下鉄情報)が含まれないという大きな欠点があります。中国の都市では地下鉄が最速の移動手段であることが多いため、この点は致命的です。徒歩・車のナビには使えますが、総合力ではApple マップやAmapに劣ります。Androidユーザーには、英語版Amap(またはAMap Global)をメインアプリとして使うことをおすすめします。

必ずやっておきたい:オフラインマップのダウンロード

SIMカードやeSIMが使える環境でも、オフラインマップは必ずダウンロードしておきましょう。地下鉄のトンネル内・大型建物内・地方エリアでは電波が切れることがあり、オフラインマップがあれば通信障害時も安心です。

Apple マップのオフラインダウンロード手順

  1. Apple マップを開く
  2. 右上のプロフィールアイコンをタップ
  3. 「オフラインマップ」を選択
  4. 都市名を検索
  5. 四角形のエリアをドラッグして範囲を設定
  6. ファイルサイズを確認(北京市中心部は約150MB)
  7. Wi-Fi接続時にダウンロード

※オフラインパッケージには道路・ランドマーク・地下鉄駅が含まれますが、リアルタイム渋滞情報や交通機関の更新情報は含まれません。

Google マップのオフラインダウンロード(旅行計画用)

日本を出発する前に、Google マップで都市を検索し「オフラインマップをダウンロード」を選択しておきましょう。このオフラインマップはVPN不要で中国でも閲覧でき、完全に合法です。ただし、座標系の問題によりリアルタイムのナビゲーションには使えないため、あくまで旅行前の下調べや参考用として活用してください。

AmapとBaidu マップも、アプリ内でオフライン都市パッケージをダウンロードできます。訪問予定の都市のデータを事前に落としておくと安心です。

⚠️ 注意: VPNでGoogle マップを「修正」して中国本土でリアルタイムナビに使おうとしないでください。VPNでGoogleサーバーへのアクセスが復元されても、座標のずれと古いデータにより、位置情報やルート案内が依然として間違っている可能性があります。専用アプリを使いましょう。

地図アプリを最大限に活用するために:データ通信環境の準備

地図アプリはリアルタイムのモバイルデータ通信があってこそ真価を発揮します(リアルタイム位置情報・渋滞情報・交通機関の時刻・その場での検索など)。空港に着いた瞬間からデータ通信が使えるよう準備しておきましょう。

最も手軽なのはトラベルeSIMです。Airaloなどのプロバイダーでは、出発前に中国向けデータプランを購入してインストールできるため、空港でスマートフォンの電源を入れた瞬間から地図アプリが使えます。SIMカードとeSIMの詳細な比較については、中国SIMカード・eSIMガイドをご覧ください。

地下鉄のナビや複数都市の観光計画が必要な方には、WaysChina アプリも便利です。主要中国都市のオフライン地下鉄マップと旅程プランナーを内蔵しており、メインナビアプリと組み合わせて使うと非常に役立ちます。

よくある質問(FAQ)

Q. 中国で地図アプリを使うにはVPNが必要ですか?

いいえ、不要です。Amap・Baidu マップ・Apple マップはすべてVPNなしで使えます。VPNが必要なのはGoogle マップにアクセスしたい場合だけですが、それでも現地でのナビには信頼できません。

Q. 中国で一番おすすめの地図アプリはどれですか?

ほとんどの旅行者にはAmap(英語版またはAMap Global)が最もバランスの良い選択です。精度・交通機関カバレッジ・リアルタイム渋滞情報のすべてで優れています。設定を最小限にしたいiPhoneユーザーには、日常的な用途でApple マップも十分使えます。

Q. Google マップは全く使えないのですか?

中国本土では「旅行前の下調べ専用」と考えてください。出発前のオフラインマップダウンロードには使えますが、現地でのリアルタイムナビには不向きです。香港・マカオ・台湾では通常通り使えます。

Q. 英語で検索できますか?

はい。AmapとApple マップの新しい英語版はどちらも完全英語に対応しています。また、旧バージョンのAmapでも「Hongqiao Airport(虹橋空港)」のように英語で住所を入力できることが多いです。

Q. これらのアプリは無料ですか?

はい、ナビアプリはすべて無料でダウンロード・使用できます。ただし、アプリ内の配車機能については中国の支払いアカウントや現地の電話番号が必要になる場合があるため、セットアップ時に確認してください。

Q. 日本語には対応していますか?

現時点では日本語インターフェースには対応していませんが、英語インターフェースで十分使いやすく設計されています。地名・駅名・観光スポット名は英語で検索できるため、日本語が分からなくても問題なくナビゲーションできます。

まとめ:渡航前にやっておくこと

タスクいつやるかメモ
Amap(AMap Global)をインストール日本出発前App Store / Google Playで無料ダウンロード
Apple マップのオフライン地図をダウンロード(iPhoneのみ)日本出発前(Wi-Fi環境で)訪問都市のエリアを設定して保存
AmapまたはBaiduでオフライン地図をダウンロード日本出発前(Wi-Fi環境で)訪問都市ごとに個別ダウンロード
Google マップのオフライン地図をダウンロード(参考用)日本出発前現地ナビには使わない・下調べ専用
eSIM / SIMカードを準備日本出発前空港到着後すぐにデータ通信を使えるように
アプリの動作確認自宅Wi-Fiで出発前に英語設定・位置情報の許可を確認

中国本土のナビにGoogle マップは使わないでください。ブロックされており、位置情報も正確に表示されません。メインアプリとしてAmap(英語版またはAMap Global)をインストールしましょう。精度が高く、交通機関・渋滞情報に対応し、英語でも使えます。iPhoneユーザーはApple マップを補助的に使い、徒歩ナビやサクッとした確認に活用するのがおすすめです。訪問都市のオフラインマップを事前にダウンロードし、到着した瞬間からデータ通信が使えるよう準備しておけば、中国での移動は旅の中で最も簡単な部分のひとつになるでしょう。

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最終更新:2026年6月

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