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中国語が一言も話せなくても、中国では美味しいものが食べられます。写真付きメニューのあるレストランは多く、翻訳アプリが大きな助けになりますし、「指差し注文」は今でも万能の手段です。
旅行者が本当に困るのは、QRコードで注文するシステムです。現在、中国の多くのレストランで導入されているこの仕組みでは、テーブルのQRコードをスキャンするとメニューが自分のスマホ上で開きますが、すべて中国語表示のため戸惑う方が続出しています。
本ガイドでは、屋台から中国語表記のみの高級レストランまで、あらゆる注文シーンに対応できる方法を、日本人旅行者向けにわかりやすく解説します。

✅ 出発前に必ず準備しておくこと
現地で困らないために、日本を出発する前に以下の準備を済ませておきましょう。スマホの設定一つで、注文のストレスが大幅に軽減されます。
① Google翻訳(カメラ翻訳が最強の武器)
Google翻訳のカメラ機能を使えば、スマホをメニューにかざすだけでリアルタイムに日本語訳が表示されます。写真を撮って翻訳することも可能です。
最も重要なポイントは、中国語の言語パックをオフラインでダウンロードしておくことです。中国国内ではグレート・ファイアウォールの影響でGoogleのサービスが通常使用できませんが、オフラインパックを事前にインストールしておけば、インターネット接続なしでもカメラ翻訳が機能します。
② Pleco(漢字一文字ずつを詳しく解説)
Plecoは中国語学習者に愛用されている中国語辞書アプリです。OCR(文字認識)機能が優秀で、料理名の一文字ずつの意味を調べるのに非常に役立ちます。Google翻訳より料理用語の翻訳精度が高い場面も多いです。基本機能は無料で、Pleco公式サイトからダウンロードできます。
③ WeChat(微信)の翻訳機能
WeChat(微信)にも内蔵の翻訳スキャン機能があります。WeChat内のカメラを開き、「スキャン(扫一扫)」を選択して「翻訳」に切り替えるだけです。中国滞在中はWeChat Pay(微信支付)の支払いのためにWeChatを使うことになるため、VPN不要で使えるこの翻訳機能は非常に便利なバックアップになります。
| アプリ | 主な用途 | オフライン使用 | VPN不要 |
|---|---|---|---|
| Google翻訳 | カメラリアルタイム翻訳・写真翻訳 | ✅(事前DL必須) | ✅(オフライン時) |
| Pleco | 漢字・料理名の詳細解説 | ✅ | ✅ |
| WeChat内蔵翻訳 | スキャン翻訳のバックアップ | ❌ | ✅ |

中国のレストラン、4つの注文パターン
中国での食事は、ほぼ以下の4つのパターンに分類されます。どのパターンかを把握するだけで、対処法がすぐにわかります。
パターン①:写真付きメニュー(最も簡単)
ファミリーレストランやチェーン店、観光地近くの飲食店によく見られます。各料理の横にカラー写真が掲載されているため、食べたいものを指差すだけで注文できます。
スムーズに注文するためのコツ:
- ご飯(白米)が欲しい場合は「ミーファン(mǐfàn / 米饭)」と言うか、隣のテーブルの茶碗を指差しましょう。白米はメニューに載っていないことが多く、別途注文が必要です。
- 中国の食事は基本的に大皿料理を全員でシェアするスタイルです。2人で3品+ご飯という注文が一般的で、一人一品頼む必要はありません。
- 写真よりも実際の量は多めなので、少なめに注文して足りなければ追加する方が賢明です。
パターン②:QRコード注文(最も注意が必要)
ここ数年で急速に普及したシステムで、中国の都市部ではすでに主流となっています。テーブルにあるQRコードをスキャンすると、WeChat(微信)またはアリペイ(支付宝)内でミニプログラムが開き、スマホ上でメニュー閲覧・注文・支払いまで完結します。
問題点:メニューは基本的に中国語のみで、日本語や英語切り替えには対応していないケースがほとんどです。
具体的な対処手順:
- QRコードをスキャンする際は、通常のカメラアプリではなく、WeChat(微信)またはアリペイ(支付宝)のスキャン機能を使用してください。ミニプログラムが正しく開きます。
- メニューをスクロールしながらスクリーンショットを撮影し、Google翻訳の「画像翻訳」機能で翻訳します。カメラのリアルタイム翻訳は画面には使いづらいため、スクショ→画像翻訳の流れが確実です。
- カートに追加したら、画面下部の緑またはオレンジ色の「注文確定/支払い」ボタンを探してタップします。WeChat Pay(微信支付)またはアリペイ(支付宝)の残高から自動的に支払われます。

QRコード注文も翻訳アプリも、安定したモバイルデータ通信がなければ機能しません。日本の携帯キャリアの国際ローミングは割高になることが多いため、渡航前にeSIMを準備しておくと非常に便利です。Airaloなどのサービスを使えば、中国到着と同時にデータ通信を開始できます。SIMカードとeSIMの比較については、下記の関連ガイドをご参照ください。
パターン③:文字のみのメニュー(翻訳アプリが大活躍)
地元の名店や昔ながらの食堂では、漢字のみのラミネートメニューが置かれていることがあります。こういったお店こそ本場の味を楽しめる場所ですので、ぜひ挑戦してみてください。
Google翻訳のカメラをメニューにゆっくりかざすか、Plecoで気になる料理名を一行ずつスキャンしましょう。
翻訳時の注意点(日本人がよく戸惑う例):
- 中国料理の名前は詩的・比喩的なものが多く、直訳では意味不明になることがあります。たとえば「夫妻肺片(フーチーフェイピェン)」は直訳すると「夫婦の肺のスライス」ですが、実際には人気の牛肉の冷菜です。「蚂蚁上树(マーイーシャンシュー)」は「木に登るアリ」ですが、ひき肉入りの春雨炒めのことを指します。
- 翻訳結果が「豚肉、ピーマン、発酵」のように食材の羅列になることがありますが、それは美味しい炒め物である可能性が高いです。
- 迷ったら、隣のテーブルの料理を指差して「同じものをください」と伝えましょう。言葉は不要で、ジェスチャーだけで通じます。
パターン④:屋台・カウンター・フードコート(最も気軽)
中国で外国人旅行者が最も注文しやすいのが、実は屋台や麺専門店などのカウンター形式のお店です。目の前に食べ物が並んでいるので、食べたいものを指差して、本数を指で示し、QRコードか非接触決済で支払うだけです。
蒸し餃子の蒸篭や串焼きのトレーがある場合は、欲しいものを指差せばOK。多くの屋台では各商品の横に値段が表示されています。

食事制限・アレルギー・辛さの伝え方
アレルギーや食事制限の伝達は、ジェスチャーではなく必ず文字で伝えましょう。Google翻訳で中国語に変換してスタッフに見せるのが最も確実な方法です。
覚えておきたいフレーズ一覧
| 日本語 | 中国語 | ピンイン(読み方) |
|---|---|---|
| 肉は食べません(ベジタリアン) | 我不吃肉(素食) | ウォ ブー チー ロウ(スーシー) |
| 辛くしないでください | 不要辣 | ブー ヤオ ラー |
| 少し辛め | 微辣 | ウェイ ラー |
| ピーナッツアレルギーがあります | 我对花生过敏 | ウォ ドゥイ ファーシェン グォミン |
| パクチー(香菜)は不要です | 不要香菜 | ブー ヤオ シャンツァイ |
| 化学調味料(MSG)不使用で | 不要味精 | ブー ヤオ ウェイジン |
| ハラール対応のものはありますか | 有清真食品吗 | ヨウ チンジェン シーピン マ |
辛さについての補足:四川省・湖南省・重慶では「辛くしないで」と伝えても、日本人の感覚では辛いと感じる場合があります。辛いものが苦手な方は、辛さで有名な料理を頼んで「辛さ控えめ」にしてもらうより、もともと辛くない料理を選ぶ方が安心です。
英語メニューのお願い方
聞いてみるだけなら損はありません。大都市・観光地・ホテルのレストラン・国際的なチェーン店では、英語メニューが用意されていることが多いです。
「ユィンウェン ツァイダン(Yīngwén càidān / 英文菜单)」と言えば「英語のメニューをください」という意味です。英語メニューがなくても、この一言をきっかけに英語が少し話せるスタッフを呼んでくれたり、写真メニューを持ってきてもらえたりすることもあります。中国のレストランスタッフは概してホスピタリティが高く、困っている外国人観光客を助けようと積極的に動いてくれることが多いです。
お会計の方法
中国のレストランでは、席でお会計するのではなく、帰り際にレジで支払うスタイルが一般的です。QRコード注文の場合は、注文時点で支払いが完了していることが多いです。
お会計をお願いする場合は「マイダン(mǎidān / 买单)」と言うか、空中に字を書くような「伝票を書いてください」のジェスチャーで通じます。
- 支払い方法:アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)はほぼすべての店舗で利用可能。現金も使えますが、屋台では高額紙幣のお釣りが用意できない場合があります。
- チップ:中国本土ではチップの習慣はありません。メニューに記載された価格がそのままお支払い金額です。
- 領収書:必要な場合は「ファーピャオ(fāpiào / 发票)」と伝えると発行してもらえます。
日本人旅行者がよく戸惑うポイント Q&A
Q. Google翻訳は中国国内でも使えますか?
A. オフラインの中国語パックを事前にダウンロードしておけば、インターネット接続なしでもカメラ翻訳が使えます。オンライン機能はVPNがないと使えません。WeChat(微信)内蔵の翻訳機能はVPN不要で動作するため、バックアップとして非常に有効です。
Q. QRコード注文がうまくできない場合はどうすればいいですか?
A. スタッフに「ツァイダン(菜单)」と言って紙のメニューをもらうか、直接注文を取ってもらいましょう。それも難しい場合は、QRメニューをスクリーンショットで撮って画像翻訳し、ミニプログラム上で注文を進めてください。
Q. 観光客向けではない地元のお店でも食事できますか?
A. もちろんです。翻訳アプリ+指差しで、地元の食堂もほぼ対応できます。むしろ地元の小さなお店の方が美味しくて安い場合が多いです。言語の壁を恐れて国際チェーン店ばかり選ぶのはもったいないです。
Q. 注文した料理が何なのかわからなくなったときは?
A. Plecoで漢字を一文字ずつ調べる、メニューの写真を確認する、または隣のテーブルの料理を指差して確認する方法が有効です。気に入った料理の写真をスマホに保存しておくのが最速の解決策です。
Q. 中国のレストランのトイレ事情は?
A. 都市部の中~高級レストランはほぼ問題ありませんが、屋台や小規模食堂にはトイレがないこともあります。ウェットティッシュや個包装のティッシュを持ち歩くと安心です。※日本の感覚とは異なる場合があることをご承知おきください。
まとめ:中国語ゼロでも美食を楽しむための3つの習慣
中国語なしで中国の食事を楽しむために必要なのは、次の3つだけです。
- Google翻訳の中国語オフラインパックとPlecoを出発前にインストールしておく
- QRコードメニューのスクリーンショット翻訳に慣れておく
- 決済アプリをセットアップし、スマホの充電を切らさない
この3つが揃えば、写真メニューと指差しで残りのほとんどは対応できます。
旅行者が犯しがちな最大のミスは、「言葉が通じないから」という理由で見慣れた国際チェーンばかりに頼ることです。地元の小さな食堂は見た目よりずっと注文しやすく、味は格段に上です。少なめに注文してシェアし、困ったときはスタッフに遠慮なく助けを求めてみてください。ほとんどの場合、喜んで対応してもらえます。
関連ガイド
- 翻訳アプリ比較ガイド — 中国で使える翻訳アプリの徹底比較と設定方法
- ベジタリアン・ヴィーガンガイド — 豚脂・鶏がらスープが多用される中国料理での肉なし食事術
- 地域別中国料理ガイド — 席に着く前に何を注文すべきか把握しておこう
- 中国SIMカード・eSIMガイド — 翻訳アプリとQRメニューを常時使えるデータ通信環境の作り方
- 中国語サバイバルフレーズ集 — これだけ知っておけばコミュニケーションがぐっとスムーズになる表現
最終更新:2026年6月
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