ルート&旅程

雲南省周遊ルート完全ガイド:昆明・大理・麗江・シャングリラ

昆明・大理・麗江・シャングリラを巡る7〜10日間の雲南省旅行プランを徹底解説。1日ごとの詳細スケジュール、交通手段、高度対策、シーズン別の予算比較まで、日本人旅行者向けに役立つ情報をまとめました。

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雲南省の定番周遊ルートは、昆明(Kunming)から北へ向かい、大理(Dali)・麗江(Lijiang)を経てシャングリラ(Shangri-La)まで達するコースです。標高は昆明の約1,900mからシャングリラの3,200m超まで徐々に上がっていきます。中国西南部で最も人気の高いルートであるのも納得で、最初の3都市は高速鉄道(中国版新幹線)で快適に結ばれており、湖・古い街並み・チベット系高原と景色も大きく変わります。7日間で主要スポットをカバーでき、10日あればさらに充実した旅が可能です。このガイドでは、1日ごとの詳細プラン、区間ごとの交通手段、高度への注意点、そしてシーズン別の予算比較をお伝えします。

Yunnan circuit overview showing Kunming lake park, Dali's Erhai Lake, Lijiang old town rooftops, and Shangri-La's Tibetan monastery

ルート全体像

まずは旅の全体像を把握しましょう。昆明(昆明・Kūnmíng)に飛んで入り、そこから北へ——大理→麗江→シャングリラ——と進むにつれて標高が上がっていきます。多くの旅行者は最後に麗江かシャングリラから飛行機で帰国・移動するため、昆明まで戻る必要がなく、丸1日節約できます。

訪問地標高推奨泊数見どころ
昆明約1,900m1〜2泊玄関口、石林、穏やかな気候
大理約1,970m2泊洱海(エルハイ)、大理古城、白族(ペー族)文化
麗江約2,400m2〜3泊麗江古城、玉龍雪山、虎跳峡
シャングリラ約3,200m2泊チベット仏教寺院、草原、普達措国家公園
💡 ポイント:標高差に注意しましょう。シャングリラに到着する頃には3,200m超になり、高山病の軽い症状が出る方もいます。昆明→大理→麗江→シャングリラと段階的に北上することで体が高度に順応しやすくなります。シャングリラへ最初から直行便で入ることは避けるのが賢明です。

7日間モデルプラン(詳細)

1日目 — 昆明到着・市内散策

昆明長水国際空港(KMG)に到着。バンコク・シンガポール・ソウルなどからの直行便もあり、日本からも成都や上海経由でアクセス可能です。空港から市内へは地下鉄や空港バスで約50分。

昆明は標高約1,900mに位置し、年間を通じて気候が穏やかなことから「春城(Chūnchéng)」と呼ばれています。初日の午後はゆっくり体を慣らしましょう。入場無料の翠湖公園(Cuìhú Gōngyuán)を散策し、雲南省の名物料理「過橋米線(guòqiáo mǐxiàn)」をぜひ試してみてください。熱々のスープに生の具材を自分で入れていただく橋渡しスタイルのヌードルです。

💡 日本人旅行者へのアドバイス:昆明到着後はすぐに観光に出かけず、初日は軽めの活動にとどめることをおすすめします。この先さらに高度が上がるため、体調管理が旅の快適さを左右します。

2日目 — 石林見学 → 大理へ移動

午前中は石林(Shílín)へ。昆明の東約90分に位置する世界遺産(ユネスコ)のカルスト地形で、石灰岩の柱が林立する圧巻の景観が広がります。整備された遊歩道を歩きながら観光できます。高速鉄道(中国版新幹線)で石林南駅まで行き、現地の連絡バスを利用するのが便利です。入場料は約130元(人民元・RMB)。

時間を優先したい方は石林を省略し、午前中の早い時間に大理へ向かうのもよいでしょう。昆明→大理間の高速鉄道(中国版新幹線)は約2時間です。

View of Erhai Lake from the eastern shore road in Dali with Cangshan mountains in the background

3日目 — 大理:洱海と大理古城

大理は洱海(Ěrhǎi)の西岸に位置し、背後には蒼山がそびえます。湖の楽しみ方として人気なのが、電動スクーターや電動自転車を借りて東岸の湖畔道路を走ること。途中の村や展望スポットに立ち寄りながら、ゆったりとした時間を過ごせます。湖を一周すると約120kmになるため、多くの人は一部区間のみ走行します。

大理古城(Dàlǐ Gǔchéng)は石畳の通り、白族(ペー族)建築のカフェやバーが並ぶ観光の拠点です。やや観光地化されていますが、少し足を延ばした喜洲(Xizhou)の村は落ち着いた雰囲気で、伝統的な白族の中庭式建物と朝市が見ごたえあります。半日あれば十分楽しめます。

4日目 — 大理 → 麗江へ移動・古城散策

大理から麗江へは高速鉄道(中国版新幹線)で約2時間。午後は麗江古城(Lìjiāng Gǔchéng)の散策を。こちらもユネスコ世界遺産に登録された、ナシ族が築いた水路・木造建築・石畳が入り組んだ街並みです。中心部は込み合って商業化が進んでいるため、北側や東側の静かなエリア、または獅子山の展望台へ上って瓦屋根の風景を眺めるのがおすすめです。

麗江の標高は2,400m。この段階では高山病を感じる方は少ないですが、シャングリラへ向かう前の体調チェックポイントとして意識しておきましょう。

Aerial view over the grey-tiled rooftops and stone lanes of Lijiang Old Town

5日目 — 玉龍雪山

麗江の北約1時間に位置する玉龍雪山(Yùlóng Xuěshān)は標高5,596m。ロープウェイで約4,500mまで上り、氷河に向かって伸びる木道を歩きます。このルート上の最高到達地点であり、薄い空気を実感するはずです。ゆっくり歩くことを心がけ、息切れしても慌てないようにしましょう。

山岳エリアには「藍月谷(ブルームーンバレー)」と張芸謀(チャン・イーモウ)監督による野外ショー「印象麗江」も含まれます。ピーク時はチケットが売り切れることもあるため、事前予約が必須です。ロープウェイ・公園入場・送迎のセットをKlookなどのプラットフォームで比較予約すると、現地でのチケット購入よりスムーズです。

⚠️ 注意:玉龍雪山は入場者数を制限しており、ロープウェイのチケットは春・秋の午前中に売り切れることが多いです。当日購入は避け、必ず事前にオンラインで購入してください。また、麗江が暖かくても山頂付近は氷点下に近くなることがあります。ダウンジャケットを持参するか、現地でレンタルしましょう。

6日目 — 虎跳峡を経てシャングリラへ

麗江からシャングリラへ向かう途中、虎跳峡(Hǔtiào Xiá)に立ち寄れます。金沙江が5,000m超の山塊の間を流れる世界屈指の深さを誇る峡谷です。観光スタイルは2通り:川岸近くのプラットフォームまで下りる「下部ルート」(2〜3時間、比較的楽)か、上部の崖沿いを歩く「ハイトレイル」(2日間のトレッキング)。7日間プランの方は下部ルートを短時間で楽しみ、時間に余裕があればハイトレイルは全ルートのハイライトになり得ます。

その後シャングリラ(香格里拉・Xiānggélǐlā)へ。麗江から虎跳峡を含めると合計約3.5〜4時間のドライブです。標高3,200mのシャングリラは高山病が出やすい場所。到着後は無理をせず、休養を優先しましょう。

The golden roofs of Songzanlin Monastery in Shangri-La against a deep blue Tibetan plateau sky

7日目 — シャングリラ観光・出発

シャングリラはチベット文化の色濃い街です。雲南省最大のチベット仏教寺院・松賛林寺(Sōngzànlín Sì)は「小布達拉宮」とも称され、街外れに位置する見ごたえある寺院です。旧市街(独克宗)には巨大なマニ車があり、地域の人々とともに回すことができます。時間があれば普達措国家公園(Pǔdácuò)へ。高山湖と草原を木道で巡るコースが整備されています。

シャングリラの迪慶空港(DIG)から昆明・成都・ラサなどへのフライトがあります。昆明まで戻らずにシャングリラから帰国ルートに合流できる場合は積極的に活用しましょう。麗江で旅を締めくくりたい方はバスで約4時間(麗江三義空港・LJGより出発)。

9〜10日間プラン:おすすめ追加コース

時間に余裕がある方は、以下のオプションが特におすすめです。

  • 虎跳峡ハイトレイル(2日間):ゲストハウス(Tea HorseやHalfwayなど)に1泊しながら完歩する本格トレッキング。アクティブな旅行者にとって全行程の最大ハイライトになるコースです。
  • 沙渓(Shaxi)古鎮(1日):大理と麗江の間にある「茶馬古道」沿いの静かな古い町。大きな古城より観光地化が進んでおらず、落ち着いた雰囲気を楽しめます。
  • 大理でもう1日(1日):洱海をより深く探索したり、蒼山のロープウェイに乗ったり、料理教室に参加したりと選択肢が豊富です。
  • 瀘沽湖(2日間):雲南省と四川省の省境に位置する高山湖。母系社会を営むモソ族の文化が残る独特の場所ですが、麗江からは長距離ドライブが必要です。

雲南省を中国旅行全体の中でどう位置づけるか、については中国10日間旅行プランもあわせてご覧ください。地方周遊コースと他の主要都市の組み合わせ方を紹介しています。

区間別交通手段ガイド

昆明・大理・麗江の3都市は高速鉄道(中国版新幹線)で結ばれており、このルートの利便性が格段に向上しています。最後のシャングリラへの区間のみ、バスか車での移動になります。

区間推奨手段所要時間概算運賃
昆明 → 大理高速鉄道(中国版新幹線)約2時間145〜185元(人民元・RMB)
大理 → 麗江高速鉄道(中国版新幹線)約2時間75〜110元(人民元・RMB)
麗江 → シャングリラバスまたは専用車約3.5〜4時間65元(バス)/専用車はそれ以上
シャングリラ → 昆明飛行機約1時間400〜900元以上

鉄道チケットは乗車日の約15日前から販売開始。大理・麗江行きの人気列車はピークシーズンに売り切れることがあります。12306(中国鉄道公式サイト)のほか、パスポート保持者でも日本語に近い環境で購入できるTrip.comなどの英語対応プラットフォームが便利です。購入方法の詳細は中国の鉄道チケット予約ガイドをご覧ください。

麗江〜シャングリラ間は鉄道がありません。麗江のバスターミナルから定期便が出ていますが、途中で虎跳峡に立ち寄るなら専用車(チャーター)の方がフレキシブルで人気です。昆明への入り口となる航空券と、シャングリラからの復路フライトはTrip.comで比較検索できます。

💡 便利ツール:各都市内での移動にはWaysChina アプリが役立ちます。オフラインでも使える地下鉄・路線図と旅程プランナーで、事前に1日ごとのスケジュールを組み立てることができます。

旅行シーズン別ガイド

雲南省は年間を通じて旅行できますが、シーズンによって体験内容と費用が大きく異なります。

シーズン気候・状況混雑度・料金
春(3〜5月)温暖で花が咲き誇る。晴天が多く、年間で最もおすすめ。混雑・高値——ピークシーズン
夏(6〜8月)雨季。緑豊かだが午後に激しいスコール。中程度。7〜8月は中国国内の夏休みで混む
秋(9〜11月)青空が続き、快適な気温。春と並ぶベストシーズン。混雑。10月上旬の「黄金週間(国慶節)」は特に激混み
冬(12〜2月)乾燥した晴天、峰に雪。シャングリラは本格的な寒さ。最も空いている。ホテルも航空券も安い
⚠️ 要注意:10月上旬の「国慶節(黄金週間)」は可能な限り避けることをおすすめします。国内観光客が急増し、古城は身動きが取れないほど混み合い、ホテル料金は2倍以上、列車は数週間前に売り切れることも。日程を変更できない方は黄金週間サバイバルガイドをご参照ください。

実は冬の雲南省は穴場です。昆明・大理・麗江は晴天続きで乾燥しており、夜は冷えますが昼間は過ごしやすく、雪を纏った山々と青空のコントラストが絶景です。ただしシャングリラは冬に氷点下を大きく下回ることがあるため、防寒装備は必須。雲南省のベストシーズンを中国全体の文脈で捉えたい方は中国旅行のベストシーズンガイドもご参照ください。

予算の目安(1人1日あたり)

以下は中国への長距離フライト代を除いた、現実的な1人あたりの1日費用の目安です。雲南省は中国の中でもコストパフォーマンスが高い地域で、特にオフシーズンはお得に旅できます。

旅行スタイル宿泊費の目安1日合計(1人あたり)
バジェット(節約)ホステルドミトリー・ゲストハウス:40〜120元(人民元・RMB)200〜350元(人民元・RMB)
ミドルレンジ(標準)ブティックホテル・ゲストハウス:250〜500元(人民元・RMB)500〜800元(人民元・RMB)
コンフォート(快適重視)4〜5つ星・デザインホテル:600〜1,500元以上(人民元・RMB)1,000〜2,000元以上(人民元・RMB)

最大の変動要因はシーズンです。麗江の同じゲストハウスでも、冬なら1泊150元、黄金週間中は450元になることも珍しくありません。ピークシーズンは早めの予約が価格・空室の両面で有利です。大理・麗江の古城内にある風情あるゲストハウスはBooking Com Hotelで幅広く比較できます。

7日間のミドルレンジ旅行者の総額は、宿泊・食事・観光で4,000〜6,000元(人民元・RMB)程度に、交通費(内部移動)が600〜1,500元程度加わります(シャングリラから飛行機で帰る場合は高め)。

主な入場料の目安も押さえておきましょう:

  • 玉龍雪山(ロープウェイ+公園入場+送迎込み):400〜600元程度
  • 普達措国家公園:約260元
  • 石林:約130元

※ 全コースの観光費として、合計1,000〜1,500元程度を別途予算に組み込んでおくことをおすすめします。

旅行前に知っておくべき実用情報

高山病(高度障害)対策

  • 水分を十分に摂取し、シャングリラ到着初日はゆっくり行動しましょう。
  • 到着後すぐの飲酒(特にアルコール)は高山病を悪化させる可能性があります。
  • 心疾患や肺疾患がある方は、出発前に必ず医師に相談してください。
  • 頭痛・めまい・吐き気が続く場合は無理をせず、低い標高へ下りることを検討しましょう。

キャッシュレス決済

中国ではモバイル決済(アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付))が農村の屋台でも使われています。出発前にセットアップしておくと現地での支払いがスムーズです。詳しくは外国カードでアリペイを使う方法をご覧ください。現金(人民元・RMB)も一定量用意しておくと安心です。

服装・持ち物

  • 大理の温かい午後から玉龍雪山の山頂付近の氷点下近い気温まで、同じ日の中で大きな温度差があります。レイヤリング(重ね着)できる服装が必須です。
  • シャングリラ用に保温性の高いダウンジャケットは必携。
  • 日差しが強い高地では日焼け止め(SPF50以上推奨)と帽子も忘れずに。

宿泊届出(公安届出)について

正規のホテルやライセンスを持つゲストハウスでは、チェックイン時に自動的に宿泊届出(公安届出)が行われます。認可された宿泊施設を選べば、旅行者が個別に手続きを行う必要はありません。

インターネット・WiFi環境

中国ではグレート・ファイアウォールによりGoogle・LINE・Instagram等が使用できません。日本で事前にVPNアプリを契約・設定しておくことをおすすめします(中国入国後のダウンロードは困難です)。ホテルやカフェのWiFiは比較的整備されていますが、速度は場所によって異なります。中国本土対応のSIMカードまたはeSIMを用意しておくと移動中も安心です。

言語について

観光地では英語メニューや英語対応スタッフがいるホテルも増えていますが、地方の村や市場では中国語のみのことが多いです。翻訳アプリ(Google翻訳・百度翻訳など)をオフラインでも使えるよう準備しておきましょう。

雲南省の公園・世界遺産に関する公式情報は、ユネスコの世界遺産リストでも確認できます。麗江古城と石林を含む中国南部カルスト地形が登録されています。出発前にぜひご一読ください。

まとめ:旅の準備チェックリスト

昆明→大理→麗江→シャングリラの周遊ルートは、中国西南部を体験する最高の入門コースです。7日間で主要スポットをすべてカバーできます。旅の質を高めるための重要ポイントをまとめます。

  • ✅ 北へ順に進んで高度に段階的に慣れる
  • ✅ 最初の3区間は高速鉄道(中国版新幹線)を活用
  • ✅ 玉龍雪山のロープウェイは事前予約必須(当日売り切れに注意)
  • ✅ ピークシーズン(春・秋)の列車・ホテルは早めに予約
  • ✅ アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)を日本で事前設定
  • ✅ VPNアプリを日本出発前にインストール
  • ✅ シャングリラ到着初日は無理をしない(高山病対策)
  • ✅ 観光費として別途1,000〜1,500元(人民元・RMB)を予算に組む
  • ✅ 季節を問わず、大きな温度差に対応できる重ね着を準備
  • ✅ 国慶節(黄金週間)は可能な限り避ける

まずは出発日と最初の2枚の鉄道チケットを確保することから始めましょう。それが旅の最初の確かな一歩です。

最終更新:2026年6月

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