ルート&旅程

中国10日間モデルコース:北京・西安・成都・上海を巡る完全ガイド

北京、西安、成都、上海の4都市を10日間で巡る実践的なモデルコースです。日程別の詳細プラン、高速鉄道(中国版新幹線)での移動方法、リアルな予算内訳まで丁寧に解説します。

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10日間あれば、中国を代表する4つの都市をじっくりと旅することができます。北京→西安→成都→上海という定番ルートは、王朝の歴史、兵馬俑、パンダとゆったりした茶館文化、そして超近代都市まで、中国の多彩な魅力を一度に体験できるコースです。すべての移動は高速鉄道(中国版新幹線)または国内線で繋がっており、効率よく旅ができます。このプランは北京着・上海発のオープンジョーチケットを前提としており、無駄な移動がありません。以下では、日程別の詳細、都市間の移動方法、現実的な予算目安、そしてアレンジのヒントをご紹介します。

10-day China itinerary collage showing the Great Wall in Beijing, Terracotta Army in Xi'an, a giant panda in Chengdu, and the Shanghai skyline

ルート概要と旅のポイント

訪問する順番には意味があります。北京→西安→成都→上海という順序は移動が効率的で、最後に国際線の便数が最も多い上海で締めくくることができます。旅の全体像はこちらです:

  • 1〜3日目:北京 — 故宮(紫禁城)、万里の長城、天壇公園、胡同(フートン)散策
  • 4〜5日目:西安 — 兵馬俑、城壁サイクリング、回民街グルメ
  • 6〜7日目:成都 — ジャイアントパンダ、茶館でのんびり、本場の四川料理
  • 8〜10日目:上海 — 外灘(バンド)、豫園、フランス租界、日帰り旅行オプション

見どころが多い北京と上海には3日間ずつ、西安と成都にはそれぞれ2日間を充てています。この旅に最適なシーズンは春(3〜5月)秋(9〜11月)で、気温が快適で空も比較的晴れやすい時期です。夏は4都市とも蒸し暑く、成都は特に曇りがちです。また、10月上旬の国慶節(ゴールデンウィーク)の時期は、鉄道も観光地も非常に混雑します。旅行日程が近い場合は事前にゴールデンウィークの混雑情報を確認しておきましょう。

💡 日本人旅行者へのアドバイス:渡航前に必ず準備しておくこと
中国では現金よりもQRコード決済が主流です。タクシー、屋台のご飯、地下鉄、博物館の入場券まで、ほぼすべてがスマートフォン決済です。渡航前にアリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)を設定し、外国発行のクレジットカードを登録しておきましょう。設定は約10分で完了します。詳しくは外国カードでアリペイを使う方法をご覧ください。
※ VPNについて:中国ではGoogle、Instagram、LINEなどが使えません(グレート・ファイアウォールによる規制)。必要な方は出発前にVPNを準備しておくことをおすすめします。中国入国後のVPNダウンロードは難しい場合があります。

1〜3日目:北京

北京は広大な都市で、主要な観光スポットが各地に点在しています。詰め込みすぎず、3日間で主要な見どころをしっかり楽しみましょう。

1日目:到着と市内中心部の散策

北京の国際空港は首都空港(PEK)大興空港(PKX)の2つがあります。首都空港からは空港快速(エアポートエクスプレス)地下鉄で市内まで約25分、大興空港からは大興空港線が利用できます。ホテルにチェックインして休憩した後、天安門広場周辺を軽く散策してみましょう。早めに到着してまだ体力があれば、夕方に天壇公園を訪れるのがおすすめです。夕方は観光客が少なく、太極拳の練習やカード遊びを楽しむ地元の人々の姿を見ることができます。

2日目:故宮(紫禁城)と胡同散策

午前中は早めに故宮(紫禁城)へ。入場券はオンラインで事前予約必須です。ピーク時期はすぐに売り切れるため、当日券は保証されません。入場にはパスポートが必要です。南門(午門)から入り、北門(神武門)まで2〜3時間かけてゆっくり歩きましょう。出口近くの景山公園の丘に登ると、故宮全体の金色の屋根を一望できる絶景ポイントがあります。

午後は胡同(フートン)散策へ。南鑼鼓巷や鼓楼・鐘楼周辺はやや観光地化していますが、路地の中に入ると昔ながらの北京の雰囲気が残っています。夕食は北京名物の北京ダックをぜひ。

Quiet Beijing hutong alleyway with grey brick walls, red wooden doors, and bicycles in soft evening light

3日目:万里の長城

万里の長城は1日がかりで訪れましょう。北京から行きやすい区間として、以下の2か所が代表的です:

  • 慕田峪(ムーティエンユー):修復済みでロープウェイとトボガン(そり型滑り台)あり。比較的空いており、ファミリーにもおすすめ。
  • 八達嶺(バーダーリン):北京に近く最も有名だが、非常に混雑する。

ほとんどの旅行者には慕田峪のほうが快適です。市内から片道1.5〜2時間ほどかかります。公共バスとシャトルバスを乗り継ぐことも可能ですが、時間と体力を消耗しがちです。ホテルからの送迎付きガイドツアーをKlookなどで予約すれば、移動の手間なく長城を満喫できます。

💡 ヒント:もし長城の日帰り旅行をやめてもっとゆっくり北京を楽しみたい場合、3日間でも見どころは十分あります。北京3日間の詳細モデルコースもあわせてご覧ください。

4〜5日目:西安

西安は1,000年以上にわたって中国の首都として栄えた都市で、シルクロードの東の起点でもあります。コンパクトな旧市街は明代の城壁で囲まれており、世界的に有名な兵馬俑は市内から少し離れた場所にあります。

北京から西安への移動

高速鉄道(中国版新幹線)を利用するのが便利です。北京西駅から西安北駅まで、列車の種類によって約4.5〜6時間。日中は本数が多いため、午前中発を選ぶと西安到着後に余裕をもって観光できます。

  • 2等席:快適で料金もリーズナブル
  • 1等席:少し割増料金で座席が広め

チケットは公式サイト12306(中国鉄道公式サイト)またはアプリで予約できますが、中国語のみの対応です。英語インターフェースで外国カードが使えるTrip.comなどの代理サービスを利用するのが便利です。購入にはパスポート番号が必要です。

4日目:兵馬俑と城壁サイクリング

兵馬俑は西安市内から東へ約1時間の場所にあります。団体ツアーのバスが到着する前の午前中に行くのがおすすめです。3つの坑があり、1号坑が最大で最も迫力があります。実物大の兵士が整然と並ぶ様子は圧巻ですが、音声ガイドや現地ガイドを活用すると発掘の背景や歴史的な意義がより深く理解できます。

午後は市内に戻り、城壁の上をレンタサイクルで一周してみましょう。全長14kmのループを約1.5時間でサイクリングできます。夕暮れ時の城壁は特に雰囲気があります。

Rows of life-size Terracotta Army soldiers standing in Pit 1 in Xi'an

5日目:大雁塔・陝西歴史博物館と回民街グルメ

午前中は大雁塔陝西歴史博物館へ。博物館は展示が充実しており入場無料ですが(事前予約が必要・非常に人気)、中国の歴史に興味がある方には特におすすめです。

夕方から夜は回民街(ムスリム街)へ。西安のイスラム系少数民族・回族が経営する屋台や飲食店が立ち並ぶ活気あふれるエリアです。ぜひ試してほしいグルメ:

  • 肉夾馍(ロウジャーモー):豚肉ではなく牛・羊肉を使った中国式バーガー
  • Biang Biang麺:幅広の手打ち麺
  • 柿子餅:柿を使ったパンケーキ

西安のグルメについては西安グルメガイドもご参照ください。

6〜7日目:成都

成都はこの旅の「一息つける」場所です。北京・西安の緊張感から解放され、ゆったりした空気、緑豊かな街並み、茶館文化、そして絶品の四川料理が待っています。もちろん、ジャイアントパンダも忘れずに。

西安から成都への移動

高速鉄道(中国版新幹線)で約3〜4時間。秦嶺山脈とトンネルが続く車窓の景色も楽しめます。飛行機(約1.5時間)もありますが、空港への移動時間や保安検査を含めると所要時間は大差なく、しかも高速鉄道なら市内中心部に直接着くため、列車がおすすめです。

6日目:パンダ観察と成都旧市街

成都ジャイアントパンダ繁育研究基地にはできるだけ朝早く(開園直後の8:30〜10:00頃)行きましょう。パンダは涼しい午前中が最も活発で、午前10時を過ぎると眠ってしまうことが多いです。入場券は事前オンライン購入が必須です。

午後はゆっくり過ごしましょう。おすすめの過ごし方:

  • 人民公園の茶館でお茶を一杯(成都の茶館文化を体験できる定番スポット)
  • 耳掃除(採耳・サイアー)に挑戦してみる
  • 錦里古街寛窄巷子を散策(ショッピング・グルメ充実の再現古街)
A giant panda eating bamboo among green foliage at the Chengdu panda base

7日目:四川料理と文化体験

この日はとことん食を楽しみましょう。四川料理の醍醐味は「麻(má)辣(là)」——山椒のしびれる辛さと唐辛子の辛さが組み合わさった独特の刺激です。

夕食の火鍋(ホットポット)は成都の必食グルメ。辛いものが苦手な方は「鴛鴦鍋」(スープが二分割で片方はマイルドな白湯スープ)を選ぶと安心です。注文時に「不要辣(ブー ヤオ ラー)」(辛くしないで)または「微辣(ウェイ ラー)」(少し辛め)と伝えましょう。

日中は四川料理の料理教室文殊院とその精進料理レストランがおすすめです。夜は変臉(ビエンリエン)で有名な川劇(四川オペラ)のショーをぜひ。Klookから予約でき、約1時間のエンターテイメントです。成都についての詳細は成都完全ガイドもご覧ください。

⚠️ 注意:辛さについて
四川料理は日本のカレーやキムチとは比べ物にならないほど辛い場合があります。「辛いものは得意」と思っている方でも予想以上に辛く感じることが多いので注意してください。食物アレルギーや食事制限がある方は、中国での食事制限・アレルギー対応ガイドで伝え方を事前に確認しておくと安心です。

8〜10日目:上海

上海は旅のフィナーレを飾るにふさわしい、摩天楼と歴史的建築が共存する国際都市です。帰国フライトの便数も最も多く、旅の締めくくりとして最適です。

成都から上海への移動

この区間だけは飛行機を使いましょう。成都〜上海間は約1,650kmあり、高速鉄道では11時間以上かかります。一方、飛行機なら約3時間です。成都空港(CTU または TFU)から上海(PVG または SHA)への国内線を予約してください。午前便を取ると到着後に観光時間を確保できます。国内線の予約方法については中国国内線ガイドをご参照ください。

8日目:外灘と浦東エリア

まずは外灘(ワイタン)へ。1920年代のヨーロッパ風建築が並ぶ黄浦江沿いの遊歩道は上海を象徴する景観です。川の対岸・浦東には現代的な高層ビル群が並び、東方明珠電視塔(オリエンタルパールタワー)、上海センター(中国一の高さを誇るビル、118階に展望台あり)、上海環球金融中心(ボトルオープナー型の形が特徴)がそびえ立ちます。

おすすめの回り方:

  • 午前:外灘を散策
  • 午後:地下鉄でトンネルを渡り浦東へ、上海センターの展望台へ
  • :外灘に戻ってライトアップされた夜景を鑑賞(これが中国近代を象徴する絶景ショット)
Shanghai Pudong skyline lit up at night reflected in the Huangpu River, seen from the Bund

9日目:豫園と旧フランス租界散策

午前中は豫園(明代の古典庭園)とその周辺の豫園商城(観光地化されていますが雰囲気は楽しめます)へ。上海の小籠包「小籠包(ショーロンポー)」も近くのお店でぜひ。

午後は雰囲気ガラリと変わる旧フランス租界へ。プラタナスの並木道、おしゃれなカフェ、セレクトショップが立ち並ぶ田子坊や武康路エリアは、ただ歩くだけでも気持ちのいいエリアです。上海のグルメについては上海フードガイド(小籠包からファインダイニングまで網羅)もご覧ください。

10日目:半日観光または日帰り旅行、そして帰国

最終日のプランはフライト時間によって決まります。夕方以降のフライトであれば、午前中を有効活用できます。おすすめの選択肢:

  • 朱家角水郷(上海市内から約1時間、運河と白壁の古い街並みが美しい水の町)
  • 上海博物館(市内中心部、無料)
  • ショッピングや最後のカフェタイム

もし1日余裕があれば、蘇州杭州が高速鉄道で1時間以内にあり、素晴らしい日帰り旅行先になります(詳細は上海からの日帰り旅行ガイド参照)。空港(国際線はほとんど浦東国際空港PVG発)へは国際線出発の3時間前には到着するようにしましょう。

都市間移動まとめ

4区間のうち3区間が高速鉄道(中国版新幹線)、1区間が飛行機です。一覧でご確認ください:

区間交通手段所要時間ポイント
北京 → 西安高速鉄道(中国版新幹線)約4.5〜6時間午前発を予約すると到着後も観光可能
西安 → 成都高速鉄道(中国版新幹線)約3〜4時間山岳地帯の車窓が美しい
成都 → 上海飛行機(国内線)約3時間鉄道は11時間以上かかるため飛行機一択

高速鉄道利用時の注意事項

  • チケット購入・乗車時にパスポート必須(パスポートが実質的なチケットになります)
  • 駅は非常に広く保安検査もあるため、出発45〜60分前には駅に到着してください
  • チケット予約は12306(中国鉄道公式サイト)または英語対応の代理サービスTrip.comが便利

市内交通について

4都市いずれも地下鉄が発達しており、英語表記があるため日本人旅行者でも比較的使いやすいです。タクシーよりも安く速く移動できます。また、Didi(滴滴)は日本のUberに相当する配車アプリで、アリペイ(支付宝)などの決済手段を登録すれば便利に使えます。4都市のオフライン地下鉄マップと旅程管理機能はWaysChina アプリをご利用ください。

💡 パスポートは常に携帯してください
観光地への入場、鉄道・飛行機への搭乗、ホテルのチェックインすべてにパスポートが必要です。なお、外国人旅行者のホテル宿泊時には宿泊届出(公安届出)が義務付けられています。正規のホテルでは自動的に手続きを行ってくれますが、個人宅やAirbnbに宿泊する場合は最寄りの警察署への届け出が必要です。詳しくはホテル予約と宿泊届出ガイドをご覧ください。

予算の目安

以下は国際線航空券を除いた、10日間の1人あたりの概算費用です(旅行スタイルによって大きく異なります)。あくまでも計画の目安としてご参照ください。

費目節約標準快適
宿泊(9泊)$180〜360
(約2.7〜5.4万円)
$450〜800
(約6.7〜12万円)
$1,000+
(約15万円〜)
都市間交通(3区間)$150〜220
(約2.2〜3.3万円)
$200〜300
(約3〜4.5万円)
$300〜450
(約4.5〜6.7万円)
市内交通$40〜60$60〜90$120+
食費$100〜150$200〜350$500+
観光・ツアー$80〜120$150〜250$350+
合計(1人あたり)約$550〜900
(約8〜13万円)
約$1,050〜1,800
(約16〜27万円)
約$2,300+
(約35万円〜)

※ 為替レートは変動しますので、最新レートでご確認ください。
中国は現地での物価が比較的安く、屋台グルメや地下鉄は非常にリーズナブルです。予算に最も影響するのは宿泊費とガイドツアー費用です。詳細は中国旅行費用完全ガイドをご覧ください。

おすすめの宿泊エリア

移動時間を節約するため、各都市の中心部に宿泊することをおすすめします。

都市おすすめエリア
北京故宮(紫禁城)周辺・王府井エリア
西安城壁内の旧市街エリア
成都春熙路・天府広場周辺
上海外灘・人民広場・旧フランス租界周辺

ピークシーズン(春休み・ゴールデンウィーク・夏休みなど)は早めの予約が必須です。4都市のホテルをまとめて比較・予約できるTrip Com Hotelは、中国本土の宿泊施設の取り扱いが豊富で外国カードにも対応しています。

このモデルコースのアレンジ方法

このプランはカスタマイズが可能です。よくあるアレンジパターンをご紹介します:

  • 成都を桂林・陽朔に変更する:パンダより中国南部のカルスト地形と灕江の絶景に惹かれる方は、成都を桂林・陽朔に差し替えることができます。ルートは北京→西安→桂林→上海になります。詳しくは桂林・陽朔ガイドをご参照ください。
  • 7日間しかない場合:1都市を省略しましょう。定番の短縮版は北京→西安→上海です。7日間中国旅行モデルコースも参考にしてください。
  • 2週間ある場合:各都市に1日ずつ追加するか、上海近郊の蘇州・杭州を加えた延長コースにすることができます。2週間の中国旅行プランをご覧ください。
  • 全部手配してほしい方:ガイド・送迎・チケットがすべてセットになったパッケージツアーをChina Highlightsなどのオペレーターで手配することもできます。

出発前の最終チェックリスト

この4都市ルートは、10日間で中国の歴史・文化・自然・現代を効率よく体験できる最善の方法です。出発前に以下の点を確認しておきましょう:

  • ビザ・入国資格の確認:日本人は現在、中国への短期渡航でビザ免除の対象となっている場合があります(政策は変更される可能性があるため、出発前に最新情報を必ず確認してください)。また経由便の場合は144時間トランジットビザ免除の利用も検討できます。
  • オープンジョーチケットの予約:北京着・上海発の航空券を確保する
  • 鉄道チケット3区間の予約:北京→西安、西安→成都、成都→上海(飛行機)
  • 各都市のホテルを中心部に予約
  • アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)の設定と外国カード登録
  • 故宮・兵馬俑・パンダ基地・上海センターの入場券を事前予約
  • VPNの準備(必要な方は出発前に設定を完了させる)
  • SIMカード / eSIMの準備:中国では日本のSIMカードでデータ通信ができない場合があります。中国対応のeSIMや現地SIMカードを事前に用意しておくと便利です。
  • 旅程に余裕を持たせる:詰め込みすぎず、成都の茶館でお茶を飲んだり、北京の胡同をあてもなく歩いたりする時間を大切に

次のステップ:北京着・上海発のオープンジョー航空券を確定させ、都市間の移動チケット3区間を予約し、各都市の中心部にホテルを押さえましょう。

最終更新日:2026年6月

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