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中国への初めての本格旅行として、2週間はまさに理想的な期間です。万里の長城、兵馬俑、パンダ、桂林のカルスト地形、上海の夜景——これだけの見どころを、移動に追われることなくじっくり楽しめる絶妙なスケジュールです。このガイドでは、北京・西安・成都・桂林・上海の5都市を、主に高速鉄道(中国版新幹線)と一部フライトで結ぶ14日間のモデルコースをご紹介します。日程別の詳細プラン、都市間の移動方法、実用的な予算の目安、そしてご自身のペースや興味に合わせたアレンジ案もまとめました。

コース全体の概要
このルートは地理的に無駄のない「弧」を描いています。北京(北部)からスタートし、西安(西部)→成都(西南部)→桂林(南部)→上海(東部海岸)という流れで、同じ道を戻ることなく移動できます。最終地の上海は国際線が豊富で、帰国便の取りやすさも魅力です。
| 日程 | 都市 | 宿泊数 | 主な見どころ |
|---|---|---|---|
| 1〜4日目 | 北京 | 3泊 | 万里の長城、故宮(紫禁城)、天壇、胡同(フートン)散策 |
| 4〜6日目 | 西安 | 2泊 | 兵馬俑、城壁、回族街(ムスリム街) |
| 6〜9日目 | 成都 | 3泊 | ジャイアントパンダ、四川料理、茶館文化、日帰り旅行 |
| 9〜12日目 | 桂林・陽朔 | 3泊 | 漓江クルーズ、カルスト地形、棚田、サイクリング |
| 12〜14日目 | 上海 | 2泊 | 外灘(バンド)、豫園、旧フランス租界、現代的な夜景 |
出発前の準備チェックリスト(必読)
日本を出発する前に準備しておくと、現地での旅がぐっとスムーズになります。特に以下の点は事前に必ず確認しておきましょう。
✅ モバイル決済の設定
中国ではアリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が主流で、屋台・タクシー・地下鉄の改札まであらゆる場面で使われています。現金でも支払いはできますが、外国人カードを紐付けたモバイル決済アプリを日本にいるうちに設定しておくと非常に便利です。
✅ VPNの準備
中国国内ではGoogle、Instagram、LINEなど多くのサービスにグレート・ファイアウォールによるアクセス制限がかかっています。VPNを日本出発前にスマートフォンにインストールしておきましょう。中国に入国してからだとダウンロード自体が困難になります。
✅ SIMカード・eSIMの手配
現地でのデータ通信には、SIMカードまたはeSIMの準備が必要です。日本出発前にeSIMを購入・設定しておくのが最も手軽な方法です。
✅ ビザの確認
日本国籍の方は、中国への短期観光でビザ免除が適用される場合があります。最新の条件は必ず中国国家移民管理局(公式サイト)または駐日中国大使館にてご確認ください。なお、空港や港での乗り継ぎ滞在には144時間トランジットビザ免除制度もあります。
✅ 主要観光地の事前予約
故宮(紫禁城)や万里の長城(慕田峪)などは、パスポート番号で事前オンライン予約が必須です。ピーク時期は数日前に完売することも。出発前に予約を済ませておくことを強くおすすめします。
1〜4日目:北京
北京は最低でも3日間をしっかり確保しましょう。見どころが広範囲に点在しているため、効率よくグループ分けして回るのがコツです。
1日目:到着・時差ボケ対策
北京への国際線は主に首都国際空港(PEK)または大興国際空港(PKX)に到着します。初日は移動の疲れを考慮して、天安門広場周辺の散策と、胡同(フートン)エリア(南鑼鼓巷など)のぶらぶら歩きを楽しむ程度にとどめましょう。翌日に備えて早めに就寝するのが時差ボケ対策として効果的です。
2日目:故宮(紫禁城)と景山公園・天壇
朝一番に故宮(紫禁城)へ。入場にはパスポート情報でのオンライン事前予約が必須で、繁忙期は数日前に売り切れることもあります。南側の午門から入場し、北側の神武門へ抜けたら、道を渡った景山公園へ。小高い丘から故宮の金色の屋根が一面に広がる絶景を望めます。午後は天壇へ。

3日目:万里の長城
1日を丸ごと万里の長城観光に充てましょう。北京からのアクセスが良く、ロープウェイも完備された慕田峪(ムーティエンユー)がおすすめです(市内から約1.5時間)。八達嶺は最も有名ですが、その分混雑も激しいです。より野趣あふれる未修復区間を歩きたい方には金山嶺も人気ですが、少し遠くなります。移動は専用車のチャーターか小グループのツアーが便利です。
4日目:頤和園(午前)→ 西安へ出発
午前中は頤和園(いわえん)を散策。その後、北京西駅または北京南駅から西安行きの高速鉄道(中国版新幹線)に乗車します。北京の観光をさらに深く楽しみたい方は、北京3日間モデルコースと北京完全ガイドもご参照ください。
故宮(紫禁城)・慕田峪の万里の長城・国家博物館などは、パスポート番号を使ったオンライン事前予約が必要です。当日の現地購入はできません。特にシーズン中は数日前には予約が埋まることがありますので、旅程が決まったら早めに予約しておきましょう。
4〜6日目:西安
北京〜西安間の高速鉄道(中国版新幹線)の所要時間は列車の種類によって約4.5〜6時間です。夕方に到着し、鐘楼(ベルタワー)付近か城壁内のホテルにチェックイン。夜は回族街(ムスリム街)で西安名物の夕食を楽しみましょう。
5日目:兵馬俑と城壁
兵馬俑は市内中心部から東へ約1時間。観光バスが増える前の午前中に訪れるのがおすすめです。見学は1号坑→3号坑→2号坑の順が効率的(1号坑が最も有名で早く混み合います)。午後は14世紀に建てられた城壁(チョンチャン)の上を歩いてみましょう。城壁の上でレンタサイクルに乗って一周するのは、西安で最も楽しいひとときのひとつです。

6日目:大雁塔・陝西歴史博物館(午前)→ 成都へ
午前中は大雁塔(だいがんとう)か陝西歴史博物館(要事前予約)を見学。西安から成都へは高速鉄道(約3〜4時間)または短距離フライトで移動できます。高速鉄道は市内まで直接アクセスでき、安定性も高いのでおすすめです。詳しくは西安完全ガイドと西安2日間モデルコースをご覧ください。
6〜9日目:成都
成都はこの旅でホッとひと息つけるリラックスした街です。パンダ、激辛の四川料理、そして地元の人々が麻雀を楽しむ茶館文化が魅力です。
7日目:ジャイアントパンダ
成都ジャイアントパンダ繁育研究基地(大熊猫繁育研究基地)へは開園直後に訪問しましょう。パンダが最も活発に動くのは午前8時30分〜10時頃で、昼近くになるとお昼寝タイムに入ってしまいます。午後は錦里古街(きんりこがい)の散策や人民公園の茶館でゆったり過ごすのもおすすめです(茶館では耳かきサービスも体験できます!)。
8日目:四川料理体験または日帰り旅行
【プランA】四川料理の料理教室に参加し、武侯祠や文殊院を散策する。
【プランB】楽山大仏(世界最大の石造大仏)または霊山(峨眉山)への日帰り旅行。どちらも高速鉄道で1日で往復できます。詳細は成都日帰り旅行ガイドをご確認ください。

9日目:桂林へ移動
成都から桂林への移動は飛行機一択です。高速鉄道だと10時間以上かかりますが、フライトなら約1.5時間。午前便を押さえると、桂林での午後の時間を有効活用できます。運賃の比較はTrip.comでチェックしてみましょう。1〜2週間前に予約すれば国内線は比較的リーズナブルな価格で取れることが多いです。
9〜12日目:桂林・陽朔
中国南部を代表する絶景エリアです。緑の田んぼと緩やかな川から垂直にそびえる石灰岩のカルスト峰は、まさに絵葉書そのもの。
10日目:漓江クルーズ
このエリアの目玉体験は漓江(りこう)クルーズ。桂林から陽朔まで約4時間かけてゆったり流れながら、20元紙幣の裏面に描かれたカルスト峰の風景を船上から堪能できます。陽朔に着いたらそちらに宿泊を。桂林市内より落ち着いた雰囲気で漓江を楽しめます。夜は洋人街(西街)を散策しましょう。

11日目:サイクリングと農村風景
自転車または電動バイクをレンタルして、遇龍河(ぐうりゅうが)沿いの田園地帯を走ってみましょう。村や棚田を抜けるのどかなルートです。遇龍河での竹筏(たけいかだ)流しも穏やかで風情があります。夜は張芸謀監督が演出した大規模な野外光のショー(印象劉三姐)が人気です。
12日目:竜脊棚田(または桂林へ戻り上海へ)
時間があれば竜脊(ロンジ)の棚田は圧巻の絶景ですが、片道2時間以上かかります。余裕がない場合は桂林に戻り、上海行きのフライトへ(直行の高速鉄道がないため、約2時間のフライトが現実的)。詳細は桂林・陽朔ガイドをご覧ください。
12〜14日目:上海
最後の都市・上海は外国人旅行者に最も親切な中国の街です。国際的なレストランが充実し、英語表示もあり、地下鉄も使いやすい。旅の締めくくりにふさわしい都市です。
13日目:外灘と旧市街
午前は外灘(バンド)を散策。コロニアル様式の建築が並ぶ川沿いの遊歩道は圧巻です。黄浦江を渡って浦東側に移動し、上海の摩天楼を望む絶景を楽しみましょう(上海タワーや東方明珠タワーの展望台もおすすめ)。午後は豫園と周辺の商店街へ。夕方は旧フランス租界の木々が茂るおしゃれな通りをカフェやショッピングで楽しんで。

14日目:最終日・帰国
フライトの時間に応じて、上海博物館や現代美術館「上海当代芸術博物館(PSA)」を訪れるか、水郷古鎮・朱家角への小旅行もおすすめです。上海には2つの空港があります——浦東国際空港(PVG)は主に国際線、虹橋国際空港(SHA)は主に国内線です。浦東空港へは磁気浮上(マグレブ)列車が便利で速く、旅のいい思い出にもなります。もし上海滞在を延ばせるなら上海3日間モデルコースも参考にどうぞ。
都市間の移動方法まとめ
5区間のうち3区間は高速鉄道(中国版新幹線)が最適、残り2区間は飛行機がおすすめです。
| 区間 | 推奨手段 | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 北京 → 西安 | 高速鉄道(新幹線) | 4.5〜6時間 | 北京西駅・北京南駅から頻発 |
| 西安 → 成都 | 高速鉄道(新幹線) | 3〜4時間 | 山岳地帯を抜ける車窓の景色が美しい |
| 成都 → 桂林 | 飛行機 | 約1.5時間 | 鉄道は10時間以上かかるためフライト推奨 |
| 桂林 → 上海 | 飛行機 | 約2時間 | 直通の高速鉄道なし |
鉄道チケットの予約方法
高速鉄道の切符は、12306(中国鉄道公式サイト)での購入が可能です。乗車日の約15日前から発売開始で、人気の時間帯は早めに売り切れます。英語インターフェースで外国人カード払いが可能なTrip.comを利用するのもおすすめです。
※改札ではパスポートが必要です(チケットと本人確認を兼ねます)。詳しい予約手順は鉄道チケット予約ガイドと高速鉄道(中国版新幹線)完全ガイドをご覧ください。
14日間の予算目安
旅のスタイルによって費用は大きく異なります。以下は1人あたり14日間の概算(中国への国際線往復航空券を除く)です。為替レートや季節によって変動しますので、あくまでも計画の目安としてご活用ください。日本円への換算は旅行前にご確認ください。
| 費目 | バジェット | ミドルレンジ | コンフォート |
|---|---|---|---|
| 宿泊(13泊) | 約$260〜390 | 約$650〜1,040 | 約$1,560〜 |
| 都市間交通(フライト2回+鉄道2回) | 約$280〜400 | 約$350〜500 | 約$500〜 |
| 食費 | 約$140〜210 | 約$280〜420 | 約$560〜 |
| 観光・アクティビティ | 約$120〜180 | 約$200〜320 | 約$400〜 |
| 市内交通・雑費 | 約$70〜100 | 約$100〜150 | 約$200〜 |
| 合計(概算) | 約$870〜1,280 | 約$1,580〜2,430 | 約$3,200〜 |
※価格はUSドルでの概算です。節約術を含む詳細な費用内訳は中国旅行予算ガイドをご参照ください。
ホテルの選び方・宿泊エリアの目安
各都市で移動時間を最小限にするために、できるだけ中心部に宿を取りましょう。
- 北京:天安門〜雍和宮(ラマ寺)の地下鉄沿線エリアが便利
- 西安:鐘楼(ベルタワー)周辺、または城壁内もしくは城壁すぐ外
- 成都:錦里または天府広場周辺
- 桂林エリア:桂林市内よりも陽朔に泊まる方が漓江の雰囲気を楽しめる
- 上海:人民広場周辺、または旧フランス租界(徒歩移動がしやすい)
ホテルの予約はTrip Com Hotelが便利です。欧米系の予約サイトに掲載されていない中国のホテルも多く取り扱っています。なお、中国では外国人宿泊者は宿泊届出(公安届出)が義務付けられています。ホテルが代行してくれる場合がほとんどですが、詳細はホテル予約と宿泊届出ルールガイドをご確認ください。
日程のカスタマイズ案
このモデルコースはあくまでもひとつの「枠組み」です。ご自身のスタイルに合わせてアレンジしてみましょう。
- 滞在日数が短い場合:桂林を省いて10日間コースに。中国10日間旅行プランも参考にどうぞ。
- 大自然を重視したい方:西安をカットして桂林・陽朔に2日分を追加、または竜脊棚田を組み込む。
- グルメ重視の方:中国随一の食の都・成都にもう1日追加し、上海を1日に短縮する。
- のんびり旅したい方:5都市は少し駆け足に感じるかもしれません。1都市を思い切って削り、4都市でゆったり過ごすのもおすすめです。
予約や移動手配をまとめてお任せしたい方は、China Highlightsでオーダーメイドの個人旅行プランも用意されています。鉄道・ホテル・ガイドをパッケージにすることができます。
まとめ:2週間で中国の魅力を最大限に
北京・西安・成都・桂林・上海を巡る2週間の旅では、万里の長城・兵馬俑・パンダ・カルスト地形・近未来的な夜景という中国を代表する見どころを、慌ただしくなく体験できます。
旅を成功させるためのポイントをまとめると:
- 故宮(紫禁城)と万里の長城のチケットは出発前に必ず事前予約
- アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)は日本にいるうちに設定
- 高速鉄道のチケットは乗車15日前を目安に早めに予約
- 成都→桂林・桂林→上海の長距離移動は飛行機を選択
- 余裕があればバッファの日を1〜2日設けておくと安心
このルートをベースに、歴史・食・大自然——自分の「来た理由」に向かってアレンジを加えていけば、チェックリストをこなすだけでなく、あなた自身の中国の旅が完成します。
最終更新日:2026年6月
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