ルート&旅程

北京・西安・上海 黄金ルート完全ガイド

北京・西安・上海の定番ルートは、中国の王朝の歴史、兵馬俑、そして躍動する現代都市を7〜10日間で体験できます。高速鉄道(中国版新幹線)で3都市を快適に移動。日程別の計画方法を詳しくご紹介します。

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「中国旅行は一度しかできない」という方に、最もおすすめのルートがこちらです。北京で王朝の歴史と万里の長城を、西安で兵馬俑とシルクロードの古都を、上海で近未来的な摩天楼と現代中国のいまを体感する——この3都市は地図上でほぼ一直線に並んでおり、高速鉄道(中国版新幹線)でそれぞれ数時間でつながっています。「中国のゴールデントライアングル」とも呼ばれるこのルートは、中国初心者にとって最高の入門コースです。

このガイドでは、7〜10日間の現実的な旅程を詳しく解説します。各都市の滞在日数、高速鉄道の乗り方、予算の目安、時間が多い・少ない場合の調整方法まで、日本人旅行者が知りたい情報を網羅しています。

Beijing Forbidden City, Xian Terracotta Army, and Shanghai skyline showing the classic China route

ルート概要:なぜこの3都市なのか

理由はシンプルです。北京と上海は中国の2大国際空港があるため、どちらかで入国・出国することになります。西安はその中間に位置し、高速鉄道のネットワーク上でもちょうど中継地点となるため、わざわざ引き返す必要がありません。

定番の順序は北京 → 西安 → 上海ですが、フライトの都合によって逆順でも問題ありません。「オープンジョー(往復で異なる都市を利用する)」の航空券を取ると、同じ場所に戻る必要がなくなり効率的です。

都市推奨滞在日数主な見どころ
北京3日間故宮(紫禁城)、万里の長城、天壇、胡同(フートン)散策
西安2日間兵馬俑、古城壁サイクリング、回民街(イスラム街)グルメ
上海2〜3日間外灘(バンド)、摩天楼、旧フランス租界、近郊日帰り旅行

観光日数だけで7〜8日間。移動・時差ぼけの調整日を加えると8〜10日間になり、多くの日本人旅行者の休暇スケジュールにぴったりです。もう少し短いプランをご希望の方は7日間中国旅行プラン、初めての中国旅行で基本からしっかり知りたい方は中国初心者向け旅行ガイドもあわせてご覧ください。

💡 旅のポイント:このルートに最適な時期は、春(3〜5月)と秋(9〜11月)です。夏は特に西安・上海で蒸し暑く、北京の冬は寒冷で乾燥します。
10月第1週(国慶節の大型連休)旧正月(春節)の時期は、主要観光地がどこも大混雑します。日本のゴールデンウィーク感覚で想像してください。観光慣れしている方以外は避けることをおすすめします。

1〜3日目:北京

北京は広大な都市で観光スポットが分散しています。主要な見どころをゆっくり回るには、最低3日間は必要です。

The Mutianyu section of the Great Wall winding over forested hills near Beijing

1日目:市内中心部を歩く

天安門広場からスタートし、北側の故宮(紫禁城)へ。明・清両王朝の皇帝が暮らした宮殿群には、最低でも3時間は確保してください。

入場チケットは公式サイトで事前オンライン予約が必須です。繁忙期はすぐに売り切れるため、旅行日程が決まったら早めに予約しましょう。当日購入は基本的にできません。

午後は故宮の真北にある景山公園へ。頂上から故宮全体を見渡す「定番の絶景写真スポット」として人気です。その後、後海(ホウハイ)湖周辺の胡同(フートン)——北京の古い路地裏——を散策しましょう。日本でいえば京都の路地裏のような雰囲気で、地元の暮らしを感じられます。

2日目:万里の長城

北京旅行で最も印象に残る日になるでしょう。初めて訪れる方には慕田峪(ムーティエンユー)セクションがおすすめです。修復が行き届いており、最も観光客が多いバーダリン(八達嶺)より比較的すいています。市内から約1.5〜2時間。ロープウェイで上り、リュージュ(そり)で下る体験もできます。

個人で向かう場合はタクシーまたはチャーター車が必要です。ホテルからの送迎付き小グループツアーを利用すると移動の手配が不要で便利です。Klookでは慕田峪の日帰りツアーを日本語で検索・予約できるので、「移動の手配が面倒」という方に特におすすめです。

3日目:天壇と頤和園

午前中は天壇(てんだん)へ。早朝には地元の方々が太極拳やトランプ遊びを楽しんでいる光景が見られ、北京の日常を感じられます。午後は市の北西部にある頤和園(いわえん)へ。湖畔に広がる皇帝の離宮で、散歩や舟遊びを楽しめます。体力に自信がない場合は、どちらか一方に絞っても十分です。

地下鉄の路線図や移動時間の詳細は北京3日間モデルコースをご参照ください。

💡 北京の地下鉄について:北京の地下鉄は安くて清潔、駅名の英語表記もあり、日本人旅行者でも比較的使いやすいです。ラッシュ時(7〜9時・17〜19時頃)は大変混雑します。改札ではアリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)のQRコードで乗車可能です。地下では電波が届かないことが多いため、WaysChina アプリのオフライン地図機能が役立ちます。

4〜5日目:西安

北京から西安へのアクセス

高速鉄道(中国版新幹線)を利用します。北京西駅発で、所要時間は約4.5〜6時間(列車の種別による)、距離は約1,100kmです。2等席の料金は約515〜575元(人民元・RMB)です。

空港間の移動時間や保安検査の待ち時間を考えると、飛行機より高速鉄道の方がトータルで楽なケースが多いです。北中国の平野から徐々に険しい地形へと変わっていく車窓の景色も楽しめます。

A China high-speed train at a modern station platform

チケットは公式の12306(中国鉄道公式サイト)か、英語対応の予約サービスで購入できます。12306は外国人には使いにくい面があるため、Trip.comを利用するとQRコードや引き取り番号で受け取りができ、英語サポートもあります。※ 改札では必ずパスポートが必要です。チケットの引き取りから入場まで、パスポートが「ID兼チケット」として機能します。予約方法の詳細は高速鉄道チケット予約ガイドをご覧ください。

4日目:兵馬俑

兵馬俑(へいばよう)は西安市街から東へ約1時間。中国最初の皇帝・秦の始皇帝の陵墓に副葬された、等身大の兵士像が数千体以上並ぶ圧巻の遺跡です。写真や映像では伝わらない「実物のスケール感」に、多くの方が言葉を失います。

観光バスのグループが来る前に体験するため、できるだけ早朝に訪問することを強くおすすめします。交通手段は西安駅東広場から出る公共バス(游5/306路)か、ツアーが便利です。往復の移動を含め、半日〜1日の余裕を持ちましょう。

訪問前に背景知識を深めたい方は、ユネスコ世界遺産「秦始皇帝陵及び兵馬俑坑」の公式ページ(英語)もご参照ください。

5日目:古城の魅力を堪能する

午前中は西安城壁(西安古城墙)をレンタサイクルで一周しましょう。中国に現存する最も完全な形の古城壁のひとつで、全周約14km。城壁の上でレンタサイクルを借りられます。爽快な眺めが広がり、写真映えも抜群です。

午後は回民街(フイミンジェ)へ。西安のイスラム文化が根付く美食ストリートで、手打ち麺、肉夹馍(ロウジャーモー:中国式ハンバーガー)、柿子餅(干し柿のパンケーキ)など、西安ならではのグルメが楽しめます。近くには鐘楼(ベルタワー)清真大寺(グランドモスク)もあります。さらに時間がある場合は西安2日間モデルコースで大雁塔(だいがんとう)などの追加スポットも紹介しています。

⚠️ 注意:西安でよくある詐欺について
西安駅周辺では兵馬俑行きを装った「偽ツアーバス」や「ぼったくり業者」が多く活動しています。乗ってしまうと偽サイトやお土産屋ばかりに連れて行かれ、高額請求されるケースがあります。
必ず西安駅東広場から出る公式の緑色の路線バス(游5/306路)を利用するか、信頼できるツアーを予約してください。詳しくは中国旅行でよくある詐欺・トラブルガイドをご覧ください。

6〜8日目:上海

西安から上海へのアクセス

このルートで最も距離が長い区間です。高速鉄道で約6〜7時間、距離は約1,500kmです。直通便はありますが本数が少ないため、予約時に時刻を事前に確認してください。2等席の料金は約670〜680元(人民元・RMB)です。

列車の時間が合わない場合や日程がタイトな場合は、このルートに限っては飛行機(約2.5時間)が現実的な選択肢になります。料金は約600〜1,200元と変動しますので、事前に比較してみてください。

Shanghai's Bund waterfront at night with the lit Pudong skyline across the river

6日目:外灘と浦東の摩天楼

まずは外灘(ワイタン)へ。1920年代の西洋建築が立ち並ぶ黄浦江沿いの遊歩道です。川を挟んで見える浦東の超高層ビル群との対比が上海の魅力を象徴しています。上海タワーの展望台(地上632m、世界第2位の高さ)からの眺望は圧巻です。夜はライトアップされたビル群がさらに美しく、夜景観賞もおすすめです。外灘から南京路を歩いて人民広場まで向かえば、上海の繁華街の雰囲気も味わえます。

Tree-lined street in Shanghai's former French Concession with old lane houses

7日目:旧フランス租界と豫園

旧フランス租界は上海で最も散歩が楽しいエリアです。プラタナスの並木道、おしゃれなカフェ、ブティック、石庫門(レンガ造りの伝統的な長屋)が連なります。田子坊(ティエンズーファン)や武康路(ウーカンロード)は特に写真映えするスポットです。

午後は豫園(よえん)と周辺の旧城隍廟バザールへ。中国庭園の美しさと上海の雑踏が同時に楽しめます。歴史や文化に興味がある方は隣接する上海博物館(青銅器・陶磁器など)もおすすめです。グルメ情報を含む詳細は上海3日間モデルコースをご覧ください。

8日目:日帰り旅行またはゆっくり過ごす

余裕がある最終日は、水郷古鎮への日帰り旅行がおすすめです。朱家角(ジュウジャジャオ)は上海市街から約1時間でアクセスでき、運河沿いの古い街並みが残ります。さらに足を延ばすなら蘇州(スーチョウ)へ。高速鉄道でわずか25分、世界遺産の古典庭園が点在する「東洋のベニス」です。詳しくは上海日帰り旅行ガイドをご参照ください。

移動に疲れた場合は、旧フランス租界の散策や上海の博物館・美術館めぐりでゆったりとした最終日を過ごすのも、それはそれで贅沢な時間です。

交通手段まとめ

区間交通手段所要時間2等席の料金(目安)
北京 → 西安高速鉄道(中国版新幹線)約4.5〜6時間約515〜575元(人民元・RMB)
西安 → 上海高速鉄道(中国版新幹線)約6〜7時間約670〜680元(人民元・RMB)
西安 → 上海(代替手段)飛行機約2.5時間約600〜1,200元(変動あり)

※ 料金は季節・座席クラスによって変動します。1等席・ビジネスクラスはさらに高くなりますが、中国の高速鉄道の2等席でも日本の新幹線の普通指定席に相当する十分な快適さがあります。繁忙期は人気列車がすぐに売り切れるため、数日前には予約することを強くおすすめします。詳しくは高速鉄道完全ガイドをご覧ください。

💡 移動日の必携品:パスポート
列車の乗車・チケット引き取り・保安検査・ホテルのチェックインには、すべてパスポートの原本が必要です。外国人旅行者はホテルへの宿泊届出(公安届出)が義務付けられており、通常はホテル側が手続きを行いますが、パスポートがないと手続きが進まない場合があります。スマートフォンにパスポートの写真を保存しておくと、万一の紛失時にも安心です。

旅行予算の目安

旅のスタイルによって費用は大きく異なりますが、国際線航空券を除いた8日間の一人あたりの目安は以下のとおりです。

費用項目節約プラン中級プラン
宿泊費(7泊)約1,050〜1,750元約2,800〜5,600元
都市間の高速鉄道約1,200〜1,300元約1,200〜2,000元
観光・ツアー代約600〜900元約900〜1,500元
食費約700〜1,000元約1,400〜2,800元
市内交通費約150〜250元約250〜500元
合計(8日間)約3,700〜5,200元約6,500〜12,400元

日本円の目安(1元≒21円として):節約プランで約7.8万〜10.9万円、中級プランで約13.7万〜26万円(一人あたり、国際線除く)となります。詳しい予算の内訳は中国旅行の予算ガイドをご参照ください。

おすすめの宿泊エリア

3都市いずれも、地下鉄駅の近くで市内中心部に宿を取るのがベストです。

  • 北京:王府井(ワンフージン)や前門(チエンメン)周辺
  • 西安:古城壁の内側または近く
  • 上海:外灘・人民広場・旧フランス租界周辺

繁忙期は早めの予約が必須です。ゲストハウスから国際ブランドホテルまで選択肢が豊富です。Booking.comでは外国人の宿泊届出(公安届出)に対応しているホテルを予約でき、チェックイン時のトラブルを避けられます。宿泊届出の詳細はホテル予約と宿泊届出ガイドをご覧ください。

日本人旅行者がよく戸惑うポイント

※ 出発前に必ず準備しておきたいこと
  • モバイル決済(アリペイ or WeChat Pay)の設定:中国では現金よりスマホ決済が主流です。日本のクレジットカードを外国人向け機能で紐付けることができます。現地到着前にセットアップしておくと圧倒的に便利です。
  • インターネット接続の確保:中国ではグレート・ファイアウォールにより、Google・LINE・Instagram・YouTubeなどが使用不可です。日本でSIMカードやeSIMを購入するか、VPNを準備しておきましょう。
  • 地図アプリ・翻訳アプリのダウンロード:GoogleマップはVPNなしでは使えないため、オフライン対応のマップアプリが重宝します。
  • ビザと入国条件の確認:日本国籍の方は現在、一定条件でビザ免除での入国が可能ですが、最新情報は中国国家移民管理局の公式サイトまたは在日中国大使館でご確認ください。入国ルールは変更されることがあります。

スケジュール調整ガイド

日程が少ない場合(5〜6日間)

西安を省いて北京と上海だけを訪れるプランも十分充実しています。2都市間は高速鉄道で約4.5〜6時間または短距離フライトで移動可能です。兵馬俑は見られませんが、2大都市の魅力はしっかり体験できます。あるいは各都市の滞在を2日間に短縮する方法もあります。

日程に余裕がある場合(10〜14日間)

さらに一都市を追加しましょう。人気の選択肢は以下のとおりです。

  • 成都(チェンドゥ):パンダと本場の四川料理
  • 桂林・陽朔(グイリン・ヤンスオ):カルスト地形の絶景
  • 江南の水郷古鎮:上海近郊の江南水郷ルート
  • 西安からシルクロードへ:西に向かって敦煌(ドゥンファン)方面

まとめ:この旅の全体像

北京(または上海)に入国し、王朝の遺産と万里の長城を3日間で満喫。高速鉄道で西安へ移動し、兵馬俑と古城の2日間。さらに列車で上海へ、摩天楼・歴史地区・近郊の水郷古鎮を2〜3日間で楽しんで、もう一方の端から帰国する——これが「北京・西安・上海」黄金ルートの全体像です。

8日間がベストな目安です。日程が少なければ西安を省略、余裕があれば成都か桂林を追加してください。

次のアクション:オープンジョーの国際線航空券を確定させ、2本の高速鉄道と各都市初日のホテルを予約しましょう。それさえ押さえれば、残りの細かい部分は現地で調整できます。

最終更新:2026年6月

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