ルート&旅程

初めての中国旅行:北京・西安・上海 7〜10日間モデルコース完全ガイド

初めて中国を訪れる方のための7〜10日間完全モデルコース。北京・西安・上海を高速鉄道でつなぐ定番ルートを、1日ごとのプラン・移動方法・予算・事前準備まで徹底解説します。

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初めての中国旅行で7〜10日間の時間があるなら、北京→西安→上海のルートが最もおすすめです。万里の長城と皇帝の都・北京、兵馬俑で有名な古都・西安、最先端の国際都市・上海という中国を代表する3大観光地を、高速鉄道(中国版新幹線)を使って無駄なく巡ることができます。バックトラック(来た道を戻ること)がなく、移動で時間を無駄にすることもありません。

このガイドでは、1日ごとのスケジュール、都市間の移動方法、リアルな旅行予算、そして初心者が見落としがちな事前準備(支払い・インターネット・文化マナーなど)まで詳しく説明します。

First time China itinerary route showing Beijing Forbidden City, Xi'an Terracotta Army, and Shanghai skyline

出発前に知っておきたい:初心者がよく失敗すること3つ

以下の3点は、ほぼすべての初訪問者が戸惑うポイントです。出発前に準備しておくだけで、旅がぐっと快適になります。

① スマホ決済の準備(最重要)

中国では、レストラン・タクシー・コンビニ・露店に至るまで、QRコードによるスマホ決済がほぼすべての場面で使われています。大型ホテルや一部の百貨店では外国のクレジットカードも使えますが、日常的なお買い物にはアリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)のセットアップが必須です。どちらも海外発行のVISAカード・Mastercardと連携できます。

セットアップにかかる時間は約10〜15分ですが、必ず日本出発前に済ませてください。中国国内では手続きが難しくなります。

② インターネット環境の準備

中国国内ではGoogle・Instagram・LINE・WhatsApp・YouTube・Googleマップなど、日本でよく使うアプリのほとんどがグレート・ファイアウォールによってブロックされています。以下のいずれかを出発前に用意しましょう。

  • VPN:日本にいる間にインストール・設定を完了させること(中国到着後のダウンロードは非常に困難)
  • eSIM:国際ネットワーク経由で接続する旅行者向けSIMカード

多くの旅行者は両方を併用しています。中国の現地SIMカードで現地アプリを使い、eSIMやローミングでLINEやGoogleマップを使う、という方法が便利です。

③ 翻訳アプリの準備

主要ホテルや観光地以外では、英語はほとんど通じません。カメラで看板やメニューを翻訳できる翻訳アプリ(カメラ翻訳・音声翻訳機能付き)が必須です。オフラインでも使えるようにデータをダウンロードしておきましょう。

💡 出発前チェックリスト
✅ アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)のセットアップ
✅ VPNのインストール・動作確認
✅ 翻訳アプリのオフライン辞書ダウンロード
✅ オフラインマップのダウンロード
※これらはすべて日本国内で行うこと。中国到着後は手続きが困難になります。

旅程の全体像

ルートは一方向です。北京に入国し、高速鉄道(中国版新幹線)で西安へ、さらに上海へと移動し、上海から帰国します。来た道を戻る必要がありません。

日程都市主な観光スポット
1〜3日目北京故宮(紫禁城)、万里の長城、天壇、胡同(フートン)散策
4〜5日目西安兵馬俑、城壁、回民街(イスラム教徒街)
6〜8日目上海外灘(バンド)、豫園、旧フランス租界、日帰り旅行オプション
9〜10日目予備日・延長上海でゆっくり、または蘇州・杭州への日帰り旅行

7日間の短縮版では、北京3泊・西安2泊・上海2泊の構成になります。10日間あれば余裕を持って行動でき、日帰り旅行も楽しめます。より詳しいプランは7日間中国旅行プラン北京・西安・上海クラシックルートもご参照ください。

💡 おすすめの旅行時期
このルートのベストシーズンは春(3月〜5月)秋(9月〜11月)です。気候が穏やかで空気も比較的きれいです。
※10月上旬(国慶節・大型連休)と5月上旬(メーデー連休)は国内旅行者が激増し、観光地が非常に混雑します。できるだけ避けましょう。詳しくは中国旅行のベストシーズンガイドをご覧ください。

1〜3日目:北京

The Great Wall at Mutianyu winding along forested mountain ridges near Beijing

北京は中国の歴史と文化を最も色濃く感じられる都市です。3日間あれば主要スポットを無理なく回れますが、時間があれば1週間でも飽きません。

1日目:天安門広場・故宮(紫禁城)・景山公園

まず天安門広場からスタートし、北へ歩いて故宮(紫禁城)へ向かいましょう。24人の皇帝が暮らした壮大な宮殿です。入場にはパスポートが必要で、チケットは事前のオンライン予約が必須です(特にハイシーズンは売り切れることがあります)。見学には3〜4時間を確保してください。北門から出たら、向かいの景山公園に登り、故宮の金色の屋根が広がる絶景を楽しみましょう。

午後は胡同(フートン)散策へ。南鑼鼓巷(ナンルオグーシャン)や什刹海(シッチャーハイ)周辺に残る昔ながらの路地と四合院(中庭を囲む伝統的な住宅)は、高層ビルが立ち並ぶ現代的な北京とは対照的な風景です。

💡 日本人旅行者へのアドバイス
故宮のチケットは必ず日本から事前予約してください。現地窓口での当日購入はできないケースがあります。予約には外国のクレジットカードとパスポート番号が必要です。

2日目:万里の長城

1日をまるごと使いましょう。初めての中国旅行なら慕田峪(ムーティエンユー)セクションが最適です。修復が行き届いており景観も美しく、八達嶺より混雑が少なめです。ロープウェイとそりで降りる体験もできます。北京中心部から約1.5〜2時間の距離です。移動手段はプライベートドライバー、日帰りツアー、または路線バスが利用できます。

💡 初心者におすすめ:ガイド付きツアー
初めての中国旅行では、交通手段やチケット手配の手間を省けるガイド付き日帰りツアーが便利です。China Highlightsでは小グループ・プライベート形式のムーティエンユーツアー(ホテルピックアップ付き)を提供しており、多くの旅行者に好評です。

3日目:天壇・颐和园(頤和園)

午前中は天壇(てんだん)へ。歴代皇帝が豊作を祈った場所で、周囲の公園では朝から地元の方々が太極拳、ダンス、カード遊びに興じる風景が見られます。午後は北西部にある頤和園(いわえん)へ。湖畔に広がる広大な離宮庭園で、ゆったりとした時間を過ごせます。疲れを感じたら、博物館訪問や胡同散策に切り替えても良いでしょう。

北京の詳しい情報は北京完全ガイド北京3日間モデルコースもご覧ください。

4〜5日目:西安

Rows of Terracotta Army warriors in Pit 1 in Xi'an

北京から西安へは高速鉄道(中国版新幹線)で約4.5〜6時間です。西安はシルクロードの東の起点として栄えた古都で、2泊が理想的です。

4日目:兵馬俑

兵馬俑は市内中心部から東へ約1時間の場所にあります。2,000年以上前に中国初代皇帝・秦の始皇帝と共に埋葬された等身大の兵士像が数千体並ぶ圧倒的な光景は、実物を見て初めてその迫力が伝わります。顔の表情がひとつひとつ異なる点も見どころです。3つの坑道が公開されており、最大の第1坑道が特に見応えがあります。

ツアーバスが来る前の午前中の早い時間帯に訪れることをおすすめします。また、音声ガイドまたは現地ガイドを利用すると、歴史的な背景を理解した上で鑑賞でき、より深い体験ができます。

💡 注意事項
兵馬俑もチケットの事前購入が必要です。パスポート番号が必要になりますので、事前に確認しておきましょう。入場料は約120人民元(RMB)です。

5日目:西安城壁・回民街

午前中は西安城壁へ。中国に現存する城壁の中で最も保存状態が良く、全長14kmの城壁上部を自転車でぐるりと一周できます(所要約1.5〜2時間)。街を上から眺めながらゆっくりと走るのは格別の体験です。

夕方は回民街(ホイミンジエ)で食べ歩きを楽しみましょう。手打ちの刀削麺、羊肉の串焼き、肉夾馍(ロウジャーモー、中国式ハンバーガーとも呼ばれる)など、イスラム系の食文化が融合した個性的なグルメが並びます。観光地化されていますが料理は本格的でとても美味しいです。

西安についての詳細は西安完全ガイド西安グルメガイドもご覧ください。

6〜8日目:上海

Shanghai Bund at night with historic buildings and the lit Pudong skyline across the river

西安から上海への高速鉄道(中国版新幹線)は約6〜7時間かかります。このルートのみ、時間節約のために国内線(所要約2.5時間)を検討する価値があります。上海は北京・西安の歴史的な雰囲気とは対照的に、国際的でモダンな超大都市です。

6日目:外灘(バンド)と浦東

黄浦江沿いの外灘(バンド)を散策しましょう。一方には1920年代のヨーロッパ風建築が並び、対岸には上海タワー(世界第2位の高さ)を含む浦東(プードン)の近未来的なスカイラインがそびえ立ちます。ライトアップされる夜の外灘は特に美しく、上海を象徴する風景です。天気が良ければ高層タワーに上って絶景を楽しむのもおすすめです。

7日目:豫園と旧フランス租界

午前中は旧市街にある豫園(ユーユエン)へ。明代に造られた典雅な中国庭園で、周辺には茶館や食べ歩きのお店が並ぶ賑やかなエリアが広がります。午後は旧フランス租界を散策しましょう。木々が茂る静かな通り沿いに、おしゃれなカフェ・雑貨店・ブティックが点在しており、外灘の喧騒とは全く異なる、ゆったりとした上海の一面を楽しめます。

8日目:日帰り旅行または上海を深堀り

3日目の上海は日帰り旅行がおすすめです。蘇州(古典庭園と運河の風景)や杭州(西湖の絶景)はどちらも高速鉄道で30〜90分とアクセス抜群で、都会の上海とは対照的な風景を楽しめます。上海に留まって美術館巡り・ショッピング・グルメ探索を楽しむのも良い選択です。詳しくは上海日帰り旅行ガイド上海3日間モデルコースをご覧ください。

9〜10日目:予備日・旅程の延長

10日間使える場合、無理に新しい都市を追加するよりも、ゆっくりと過ごすことに使うのが断然おすすめです。上海でのんびりもう1日過ごす、2度目の日帰り旅行に出かける、または前半の観光を焦らず楽しむ——そのどれもが旅の質を高めてくれます。初めて中国を訪れた旅行者の多くが「もっとゆっくり動けばよかった」と感想を述べています。

都市間の移動方法

このルートの移動の中心は高速鉄道(中国版新幹線)です。速く・本数が多く・快適で・ほぼ定刻通りに運行します。空港へのアクセスが不要で、都市中心部から都市中心部へ直接移動できます。

区間高速鉄道(中国版新幹線)飛行機(フライト時間)おすすめ
北京 → 西安約4.5〜6時間約2時間高速鉄道
西安 → 上海約6〜7時間約2.5時間高速鉄道または飛行機

チケットは公式サイト12306(中国鉄道公式サイト)または信頼できる予約アプリから購入できます。購入時・乗車時ともにパスポートが必要です(パスポートが乗車票の代わりになります)。繁忙期は数日前に予約することをおすすめします。詳しい購入手順は高速鉄道チケットの買い方高速鉄道完全ガイドをご覧ください。

⚠️ 重要:駅には早めに到着しましょう
初めて利用する際は、出発時刻の45〜60分前には駅に到着してください。中国の鉄道駅は非常に大きく、セキュリティ検査とID確認に時間がかかります。発車数分前にホームへの入場が締め切られるため、遅れると列車に乗れなくなります。

各都市内の移動方法

北京・西安・上海の3都市はいずれも地下鉄が充実しており、英語表記もあります。1回の乗車料金は約3〜7人民元(RMB)と安価です。目的地へのドアツードアの移動には、中国版ライドシェアアプリDidi(滴滴)が便利です。アリペイ(支付宝)内から使えるほか、単独アプリとしても利用できます。タクシーも利用できますが、ドライバーが英語を話せないことが多いため、目的地を中国語で書いたメモを用意しておくと安心です。

💡 地下鉄・ルート確認に便利なアプリ
北京・西安・上海の地下鉄マップと旅程プランニングにはWaysChina アプリが役立ちます。オフラインの地下鉄マップと旅程プランナーを内蔵しており、電波が届かない地下でも使えます。街歩きには別途地図アプリと組み合わせるとより便利です。

旅行予算の目安

中国は幅広い予算で旅行できます。以下は国際線航空券を除いた、7〜10日間の旅行における1人・1日あたりの目安です。予算の差が最も大きくなる要因は宿泊費とガイドツアーの利用有無です。

スタイル1日あたり(1人)内容の目安
バジェット350〜550人民元(RMB)ホステル・格安ホテル、屋台・地元食堂、地下鉄移動、個人観光
ミドルレンジ700〜1,200人民元(RMB)3〜4つ星ホテル、様々なレストラン、時折ガイドツアー・Didi(滴滴)利用
コンフォータブル1,500人民元(RMB)以上4〜5つ星ホテル、プライベートガイド・専用車、グルメレストラン

主な固定費用(別途予算が必要)

  • 高速鉄道チケット2区間:2等席で各500〜900人民元(RMB)程度
  • 故宮(紫禁城)入場料:約60人民元(RMB)
  • 兵馬俑入場料:約120人民元(RMB)
  • 万里の長城(ロープウェイ込み):約40〜100人民元(RMB)

費用の詳細は中国旅行予算ガイドをご覧ください。

旅行準備と注意事項

ビザと入国

多くの国籍の方は観光ビザ(Lビザ)が必要ですが、中国は現在、多くの国籍に対してビザなし渡航や144時間トランジットビザ免除などの短期滞在制度を拡充しています。出発前に自分が対象かどうかを必ず確認してください。最新情報は中国国家移民管理局の公式サイトでご確認いただけます。また、ビザ免除・トランジット免除ポリシーガイドも参考にしてください。

⚠️ 重要:宿泊届出(公安届出)について
中国では、ホテルや宿泊施設にチェックインから24時間以内宿泊届出(公安届出)を行う義務があります。ホテルの場合はフロントが自動的に手続きをしてくれます。民泊・個人宅に宿泊する場合は、自分で最寄りの警察署に届け出る必要があります。届け出を怠ると出国時にトラブルになる可能性があります。

海外旅行保険

中国の大都市の病院は医療水準が高いですが、治療費は原則として現地での立替払いとなります。日本の保険がそのまま適用されない場合もあります。初めての中国旅行では、医療費・緊急搬送・旅行中断をカバーする海外旅行保険への加入を強くおすすめします。SafetyWingなどの旅行者向けプランもあります。選ぶ際は中国での医療対応と緊急搬送がカバーされているか必ず確認してください。

初心者がやりがちな失敗

  • 欲張りすぎる日程を組む。 7〜10日間で3都市はすでに充実したペースです。都市を増やすと移動に追われることになります。
  • 故宮と兵馬俑を事前予約しない。 どちらも売り切れの可能性があり、入場にはパスポートが必要です。必ず事前に予約しましょう。
  • パスポートを宿に置いて出かける。 列車の乗車・ホテルのチェックイン・観光スポットの入場すべてでパスポートが必要です。常に携帯してください。
  • クレジットカードが使えると思い込む。 スマホ決済のセットアップを済ませ、現金も少額持ち歩きましょう。
  • 都市の広さを舐めてかかる。 北京も上海も非常に広大な都市です。地下鉄の移動時間を日程に組み込んでおきましょう。
  • Wi-Fi環境を過信する。 地下鉄や移動中はオフラインマップが役立ちます。事前にダウンロードしておきましょう。

まとめと次のステップ

初めての中国旅行で7〜10日間使えるなら、北京→西安→上海のルートが歴史・文化・現代の三拍子揃ったベストプランです。北京3日間・西安2日間・上海2〜3日間という構成で、高速鉄道(中国版新幹線)でつなぎ、余った時間は無理に観光に使わず、ゆっくりと過ごすことをおすすめします。

出発前に必ずやっておくべきことは3つです。

  1. アリペイ(支付宝)またはWeChat Pay(微信支付)のセットアップ
  2. VPN・eSIMなどインターネット環境の準備
  3. 翻訳アプリとオフラインマップのダウンロード

さらに、故宮(紫禁城)と兵馬俑のチケット、および高速鉄道のチケットは事前予約を済ませておきましょう。これらを準備してから旅に出れば、あとは現地で楽しむだけです。

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最終更新日:2026年6月

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